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【将棋観戦】藤井聡太さん、史上最年少の四冠王。

2021年11月13日、将棋の竜王戦第四局。藤井聡太 三冠 が豊島将之 竜王 を四連勝で破り、19歳3ヶ月で史上最年少の四冠王となりました。羽生善治さんの最年少記録、22歳9ヶ月をまたもや大きく更新したことになります。

藤井聡太さんは、豊島将之さんに対し当初は1勝6敗と大きく負け越していました。ところが6月から11月にかけて3つのタイトル戦で、

王位戦 4勝1敗 防衛
叡王戦 3勝2敗 奪取
竜王戦 4勝0敗 奪取

と、怒涛の追い上げ。対戦成績は通算で13勝9敗となり、一時は三冠を保持していた豊島将之さんを無冠に追いやりました。

藤井聡太さんの強くなる速さは、私たち将棋ファンの想像以上です。いずれは豊島さんを追い上げ、追い越す日が来ると思っていましたが、ここまで急激とは思いませんでした。

インタビューなどを読む限り、藤井さん本人は最年少記録やタイトル獲得数にあまり執着していないようです。「将棋を強くなりたい」という純粋な熱意を燃やしているように見受けられます。
他のタイトル保持者である、渡辺名人(三冠)や永瀬王座には、藤井さんは対戦成績ではすでに大きく勝ち越しており、挑戦者になれば奪取の確率は高いでしょう。
豊島さんという大きな壁を突破したあと、藤井さんがどのようにモチベーションを持続し、さらに強くなっていくのか。イチ将棋ファンとして関心がございます。

私は世代的には羽生善治さんに近いのですが、まさか生きている間に、羽生さんに匹敵する才能と活躍をリアルタイムで目撃するとは思いませんでした。

一方で、敗れた豊島将之さんの胸中を思うと、切ないものがあります。

誰もが認める実力がありながら、20歳でのタイトル初挑戦から、久保利明さんや羽生善治さんの厚い壁に四度もはね返され、五度目の挑戦でようやく初タイトル「棋聖」を28歳で獲得。
一時は名人・棋聖・王位の三冠を保持したり、史上4人目の竜王・名人になるなど、豊島時代が来るかと思われました。

対人間の研究会を封印して、独りAI研究に没頭するようなリスクの高い努力をしてみたり。
藤井聡太さんがまだタイトル戦に挑戦してくる前から、いち早くその潜在能力に気づき、万全の準備をして対戦に臨み、初手合いから6連勝したり。

豊島さんはやれる限りの努力をして、濡れたぞうきんがカラカラになるくらい実力を出し切ったと思うのです。それでもなお、急激に力をつけた藤井さんにタイトルを奪われ、無冠となってしまった。

これ以上、どうしたらいいんだ!?という心境かもしれません。。。

しかし、ここでポッキリ折れて自暴自棄になるような男ではないでしょう。豊島さんが心と将棋を立て直し、再び大舞台に戻ってくる日を気長に待とうと思います。


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