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採択された補助金、実施期限までに間に合わないと取消し?|事業再構築補助金

皆さんこんにちは!起業・創業コンサルタントのようしゅう|中小企業診断士です。

長い時間をかけて、やっとの思いで作成した事業計画書。
採択発表の際に、採択事業者一覧を見る時ってドキドキしますよね。
 

名前を見つけた時の嬉しさ、名前がなかった時の虚しさ…
 

高校受験で味わった当落を社会に出てから幾度となく味わっています。

そんな苦労して採択された事業計画書でも、いくつかのルールがあり、手順通りに実施しなければ補助金を貰うことはできません。
 

特に、最近では「半導体不足によって、設備を導入するまでに1年間くらいかかる。」なんていうケースもあります。
 

じゃあ、期限までに間に合わなければ採択取消し????

 
本日は誰も教えてくれない補助金の「そこんとこ、どうなの?」について実体験を基にお伝えしたいと思います。
 


事業実施は採択から14か月以内に

事業再構築補助金の基本的な流れは下図のようになっています。

事業計画書が採択されればすぐに補助金を貰えるわけではありません。

「この経費でいきます」という交付申請を行い、事務局がOKすれば「交付決定」が下ります。

そして、交付決定通知に従い、実績報告期限までに事業を実施しなければなりません。

事業実施期限は補助金や類型によって異なりますが、例えば事業再構築補助金(成長枠・通常類型)の場合、「交付決定日から12ヶ月以内、但し、採択発表日から14か月以内」となっています。

つまり、仮に2024年9月17日が採択発表だった場合、2025年11月17日までに事業を実施(設備導入、支払完了、実績報告提出)をしなければなりません。

14か月(1年2ヶ月)もあるなら、全然大丈夫!と思うかもしれませんが、実際に体験してみると「意外と短い」と皆さん口をそろえて言います。

特に最近は、「半導体不足の影響によって設備を注文してから完成するまでに1年以上かかる。」なんてことも珍しくありません。

必ず事前に設備メーカーに納入スケジュールを確認し、事業実施期限に間に合うよう進めることが大切です。
 
 

事業実施期限を過ぎても「交付決定」が下りない!?

事前に設備メーカーにも確認し、「納入まで6か月だから余裕でしょ!」という方も安心してはなりません。

なぜなら設備等の発注は交付決定日以降に行わなければならないからです。

ここで一つ大きな問題になるのが〝交付決定全然下りない問題〟です。

「え?そんなの採択されたんだからすぐ下りるでしょ?」と思いがちですが、決してそうではありません。

場合によっては、採択されたとしても対象経費に該当せず、補助金ゼロなんてことだってあります。
 

「そんなの最初から採択しないでよ!」と言いたくなりますが、現実問題そういうことが起きています。
 

交付申請では対象経費に該当するか、諸経費などの使途不明な項目がないかなどを事務局がチェックしますが、これまでの経験上、1~2ヶ月で交付決定が下りるケースはかなり早いです。

6か月程度かかっても「まぁ、こんなもんか」というくらいで、1年くらいかかるケースもあります。

酷い場合には「事業実施期限が過ぎても、まだ交付決定が下りない」なんてことも平気であります。

つまり、「採択発表日から14か月が経過しても、交付決定が下りていない」というような状況です。

これがそこまで珍しくないというのが事業再構築補助金の特徴でもありますね。。。
 
 

交付決定が事業実施期限を超えた場合

それでは、交付決定が事業実施期限を超えてしまった場合はどうなるのでしょうか?

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