見出し画像

①夫婦の関係

まただ。

我が家では、旦那が帰ってこないなんて良くあることだった。良くあること過ぎて、もぉ家族全員それがおかしいことだって感じる感覚も麻痺してしまっていた。しかも、外泊中はほとんど連絡がとれない。
だいたい飲み会やなんかに出掛ける際に、普通のパパさんなら「じゃ、行ってくるね。なんかあったら連絡して」とか何とか言うだろう。
うちは逆。「飲み会だから、電話とかしてくんなよ」と言って出掛ける。そんなこと言われなくたって電話するつもりないけど、そんなこと言われたら不安になるじゃんか。
「どうして?」と聞きたいところ、旦那の機嫌を損ねるのが嫌だし、「でしゃばらない物分りの良い嫁」って外で褒められるのが嬉しいから言葉を飲み込む。
当時の私は、自分に自信がなくて、大好きな旦那に何か失敗するたんびに「使えねぇなぁ」と叱られ悲しくなっていたので、なんとか自分の役割は果たそうと必死だった。いつか何かしら褒めてもらいたい、認めてもらいたいと、頑張っていた。それまで女に不自由することがなかった旦那に最後に選ばれて私と結婚して良かったと思ってもらいたかった。それが私の人生の目的と言っても過言ではなかった
と、そんなわけで頻繁に夜出掛けることも、朝帰りも、ほんとはものすごく嫌だったけどニコニコ送り出すのが普通になっていた
2,3日連絡つかないのがほとんどなので、翌朝帰ってきてくれたら私は大喜びだった。
まぁでもいちお帰ってきた時は「何してたの?」と聞く。だってずっと気になってるんだもん。確かめようがないのは解ってるけど一応旦那の口から説明をしてもらって安心しようとする私がいる。そんな時は飲んだあと車で寝ちゃってた、とか、そのまま昼間お客さんとこ回ってたとか、スーパー銭湯行ったとか、まぁそんなとこ。無理がある言い訳にも「そっか。お疲れ様」と返す。
旦那が飲み会に出掛けて、翌朝4時とかに帰ってきた時は子どもらを起こさないよう静かに起きて私は尻尾振って出迎える。旦那がキッチンでズボンを脱げば、私はそれを咥えて口で抜いてあげる。たまにそのまま抱いてくれる時もあったけどほとんど口。でもそれがあれば私は「良かった。他の誰かとはしてきてないな」って安心できるんだ。
全て旦那のことが大好きだったからだけど、こんな感じで何年も経てば、そりゃあ、なめられるよね……
甘やかし過ぎた。愛情を与えつつも、ちゃんと対等でなければいけなかった。ダメなことはダメ。おかしいことはおかしいと言える強さも持ってなきゃダメだったんだ
て、こんなことを、13年目の結婚記念日の前日に思い知らされる。
それ以後
まただ。
またか。と私は立て続けに絶望することになる。
話すと長い。続きはまた…

いいなと思ったら応援しよう!