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初恋キラーは沖田総悟
はじめまして。こんばんは。夢子です。
唐突ですが、皆さんの初恋はいつですか?
こういうのってファーストインプレッションが大切だっていうよね。
夢子を知ってもらうための初めての記事は初めての男について書くことにしたよ。女ってね、過去の恋愛経験を語りたがる生き物なの。
まずは簡単な説明からさせていただこう。そもそもこのブログを読んでいるということは、「沖田総悟」くんのことも「夢女」のことも、そこそこご存知なことは明白なので、知ってる彼女は読み飛ばしてくれ。
◯沖田総悟 少年ジャンプに連載されていた空知英秋先生の大人気作品「銀魂」の登場人物。真選組一番隊隊長でありベビーフェイス18歳イケメン。どんだけイケメンかはGoogle先生にきいて。そして単行本を読んで。
◯夢女 次元の壁を越えて恋をしたり、血の繋がりを持つ乙女のこと。自己投影型もいれば、オリジナルアバターを用意するタイプもあり様々である。ちなみに夢子はガッツリ自己投影型だ。
記事では、不本意ながら「夢女」という言葉を使わせていただくが、基本的に私達のことは「彼女」と呼んでいただきたい。
何故なら私達は世の中の理解を得るために「夢女」を名乗っているのだから。
......さて、ここからは夢子小学生時代に遡る。
夢子と沖田くんが出会ったのは齢にして12歳。小学六年生の時である。夢子はその頃、「彼氏」なんて概念はつゆ知らずのケツの青いガキだった。恋を知らなかったの。
夢子が「銀魂」を手にとったきっかけは単純なもので。小学生当時、転校してきた女の子と仲良くなりたかった夢子は、彼女の愛読書「銀魂」に手を出したという至極健全なものだった。が、これが私の人生と運命を大きく変えることになったわ。
──そう、彼女はヲタクだった。
結果的に、彼女と仲良くなるための手段だった「銀魂」は、いつしか私の目的になっていたの。
あの頃の夢子は、この感情をなんというか知らないまま生きていたわ。沖田くんを見ているとなんだか胸の奥が騒ついて止まない。意識し出したきっかけは「ミツバ編」(単行本15〜16巻を読んで頼む)だった。
飄々とした沖田くんが、あの意地悪な沖田くんが「シスコン」だったのだ。......シスコン?シスター......コンプレックス!?......シスターコンプレックスという言葉を知ったのも思えば彼のおかげだった。な、なにそれどういうこと!?な、なんで!?そんなにお姉ちゃんが好きなの?ひ、ひじかたのことをそんな風に....いや、よくわかんないけど胸がギューってしてどうすることもできない。もう私と貴方は赤の他人じゃない。私もパフェが食べたい。ねえ総悟くん私どうすることもできないくらい総悟くんが好き。そんな顔をしないでほしい。泣かないでほしい。ずっと笑っていてほしい。私が笑わせてあげる。総悟くんが好き。ああ沖田総悟くんが好き。好き好き好き総悟くんが好き!
あ丶総悟くん!!!!!!!!!!
......今思えば夢子が歳下属性の男が好みになったのも総悟くんのせいだろう。意味もわからず「サド王子」という言葉を連発し興奮していたあの頃。
そう言えば、下ネタを覚え出したのもこの頃だったな。総悟くんが好きだったので土方憎んでいた。率直に言って嫌いだった。総悟くんよりも人気投票で上に上がってきた時は許せなかった。当時は嫌いなことにもっともらしい理由などを述べていたが、理由は覚えてない。私がケチャラーなのも理由だと思う。
ファンアートを漁り沖神(沖田×神楽の二次創作カップリング)にぶつかってはキレ散らかしていた、あの頃はそれが嫉妬だってことにすら気がつかなかったな。なんでもお揃いが良くて自分のことを「ドS」と称していたあの頃(死んでほしい)。馬鹿な夢子。総悟くんが好きな貴女は「ドM」なのに──。
そして、転機は訪れた。
──小学六年生の夏休み──
いつものように親の目を盗んでファンアートを検索していた夢子は衝撃的なものに出会うの。そう。
「夢小説」に......
夢小説とは登場人物の名前を読者が自由に設定して楽しめるサービスのある小説だ。これ、初めて読んだときの気持ち、わかる?いや、このブログを読んでる人は多分同じような興奮を味わったことがあるんだろうけど。びっくりしたよ。正直興奮した。名前変換機能に入力したのは本名だ。
あの頃の気持ちは23歳OLになった今でも忘れることができない。だって、総悟と夢子、喋ってたから。それで、付き合ってたから。小学六年生にして、やっと「好き」の次のステップが「お付き合い」「結婚」であることを知るのね。
ママ、パパ、ごめん。夢子、女になります。
言えないくらいいろいろなことを経験した。
車に轢かれて死んだら、お詫びとして神様に「銀魂」の世界に飛ばされたことがあるの。その時は真選組の女中になって毎朝総悟くんにイタズラされてたなっ(笑)途中で高杉に「面白い女」だと思われたこともあったけど無事にキスまでたどりついたわ。これが「トリップ」の経験。
ちなみに、総悟くんが私の家のクローゼットにトリップしてきたこともあるわ。何故かわからないけれど、あの頃の夢子は、男を養う金を持ってた。何故かはわからないけれど。
女隊士だったこともある。あの頃の夢子は右目が赤で左目が白のオッドアイを持つ白銀のロングの美少女で剣の腕は総悟くんに匹敵するものだったわ。私の笑顔で全ての男が皆等しく恋に落ちた。そう、これが「逆ハーレム」ね。口癖は「あれ?顔が赤いよ?」だったなぁ。ねぇ銀ちゃん。貴方の気持ちに応えられなくて、ごめん。
総悟くんとはクラスメイトだったこともある。3年Z組ってパロディ、ほんと夢女にとってかっこうのカモだった。普通に文化祭とかした。お化け屋敷で手錠された。そりゃあもうラブラブだった。かき氷の口移しとかした。ただの水なんだけどほんと、イチゴ味のキスを読んだ時興奮した。サイト主を崇拝しブックマークした。ちなみにそのブックマークが原因で親にバレた。親にエロ本がバレた気持ちを知った。
......とまあ、夢小説の話は別の記事にする予定なのでこの辺にしておいて。夢子を「夢女」にしたのは沖田総悟くんと「夢小説」で。それで時代は中学生、高校生、大学生、現在と進んで、沢山の夢女と知り合い......夢子はあることに気がつくことになる。「沖田総悟めっちゃわかる夢小説100万回読んだ」「沖田の夢小説かいたわー」「総悟のせいでドSキャラ落ちした」「沖田の顔すげー好き」「沖田総悟一度は通るよね〜」............
「......初恋が沖田くんの女、多くね?」
ちなみにこの頃は「総悟(はぁと)」と呼んでいた黒歴史に気が付き彼の呼び方を変えている。私が知り合った夢女の中で、少なくとも8人は初恋が沖田くんであった。因みに夢子の天敵腐女子に成長した友人の初恋が沖田くんだった症例を入れると12人が沖田くんと付き合っていた経験を持っていた。
かくうえ、あの美少女モデル山本美月さんも沖田くんに恋していたというじゃないか。
そして夢子は気がついた。
「沖田総悟くんって、初恋キラーなんだ...」
私だけの男が私だけじゃなかったと知ったときの衝撃と、謎の納得感。
そっか。沖田くんが好きだった私って普通だったんだ。あんなに魅力的な男の子を好きにならないはずがなかったんだ。意地悪でガラスのハートで強くてかっこよくて頭も良くて結構真選組が好きでお姉さんが好きで顔芸が得意で飄々としてた沖田くんを好きにならない方が難しいよね。
というか、そもそも夢小説の「書き手」がいたんだから夢子だけじゃないのは明白だったわ。
......あの頃の自分を思い出すと非常に苦しいものがある。
沖田くんのことを下の名前で呼んでいたこと。**
土方を嫌いだったこと。
神楽ちゃんに嫉妬していたこと。
**クラス中に自分を「ドS」と触れ回ったこと。
自由帳に沖田くんとの夢小説が綴ってあったこと。
何故かその夢小説5行目で夢子の服が透けていたこと。
12行目から一切綴られていないこと。
夢子が小学六年生にしてスケベだったこと。
両親にブックマークが見つかったこと。
連絡帳に沖田くんへの愛を綴っていたこと。
先生に恋バナすんなや。
空知先生宛に5枚くらいの便箋で綴られた沖田くんへの愛の手紙が「3年Z組銀八先生」の小説の狭間から出てきた時は、若気の至りに死ぬかと思った。切手がなくて出せなかったみたいなんだけどほんと出さなくてよかった。マジで。過去の夢子ファインプレー。
以上が私の夢女...そして同時にヲタクの初まりの一節だ。これを持って自己紹介兼初投稿とさせていただこう。今後もどうかキモい夢女に愛想を尽かしたり、同情したり、共感したりしながら呼んでいただけたら幸いだ。
ちなみに。......このような思い出話を、私の運命を変えた彼女に告白したんだけど。
彼女は自分の爪を撫でながら、一言。
「ふーん。私は土方派だったけどな」
...よろしい。ならば決闘だ。