「野球✗SDGs」=野球グローブの再生
「モノがあふれる時代から、より良いものや、思い出のあるものを長く使う時代へ変わってほしいと『グローブ再生でつなぐ未来』を理念とする野球グローブの再生を手掛ける「Re-Birth(リバース)」。グローブで人と人をつななぐ、そして「野球✗SDGs」の視点からその取組についてシェアします。
できるなら良いものを与えたいけれど
夏のこの季節、甲子園がはじまり、大谷翔平のメジャーでの活躍と野球好きにとっては野球漬けになりがちな日々。高校球児が懸命に白球を負う姿やメジャーで頑張る日本人選手の活躍ぶりに感化され、野球選手を夢見るお子様も多いのではないでしょうか。
こども達の「◯◯したい!」という想いにできる限り応えたい!というのが親。とはいえ使う道具やユニフォームなど、成長にあわせての出費はかなりのもの。また最近の良い製品のレベル感も右肩あがりなので、よいモノを与えたけれど、すぐに大きくなるし、かといってサイズ違いは怪我をしやすいし、ポジションが変わって道具が変わるなんてことも。
親としてはできるだけ良いものを与えたいけれど、とても悩ましいところです。我が中2の成長真っ盛りの野球少年がまさにそんな状態。
という中なので、これを知って驚きでした!考えてみればリユース、リメイクといろんな道具やモノが再生されているので、ないはずはない、ですね。
野球グローブ再生工房「Re-Birth(リバース)」
野球グローブの買取や修理をして、野球用品の再生(リメイク)手掛けている野球グローブ再生工房「Re-Birth(リバース)」。経済的な事情で野球が続けられないこども達のためにも良いグローブをできるだけ安く提供する取組や、壊れたグローブを蘇らせより長く使えるようにする取組で、今話題となっています。
ちょうどTBSの「あさチャン!」で見かけてテンションあがっちゃいました!
代表の米沢谷さんもかつての高校球児。野球に打ち込んだ経験から「野球界に貢献したい。こども達に野球を始めてほしい」と起業し、プロ野球7球団のオフィシャルグッズを制作・販売しています。
グローブ再生については、「人と人をつなぐ」という想いも込められていて
Re-Birthは「再生させる」「生まれかわる」という意味です。理念は「グローブ再生でつなぐ未来」。高品質な牛の皮を使うグローブを、長く使ってほしい。スポーツ用品は大量生産・販売が当たり前ですが、既存のものを再生し、新たなプレーヤーへとつなぐ循環を目指します。モノがあふれる時代から、より良いものや、思い出のあるものを長く使う時代へ変わっていくと思うからです。
ちなみに今の野球のグローブの平均が4〜5万円くらい、高いものだと◯◯モデルなんてのは桁が違ってきます。それが高くて2万円くらいというから、お財布にかなり優しいです。
野球✗SDGs
米沢谷さんが、この事業をSDGsの視点で結びつけると
ゴール3:すべての人に健康と福祉を
野球は生涯スポーツ。シニアの方にもアプローチできる。仲良くなりやすいスポーツです。
ゴール8:働きがいも経済成長も
(野球ビジネスで)人の成長を含めた循環型経済をつくれば、やりがいのある仕事も生み出せます。
ゴール9:産業と技術革新の基盤をつくろう
グローブの修理技術と循環活動を、野球産業のインフラにしたい。機械化などで、もっと生産性を上げられるはず。
ゴール12:つくる責任 つかう責任
置き去りにされているグローブを、一つでも多く回収して再生するのが使命です。
ゴール13:気候変動に具体的に対策を
将来的には、二酸化炭素を多く排出する牛の皮を、できるだけグローブに使わないようにしたい。
ゴール17:パートナーシップで目標を達成しよう
Re-birthの理念に共感していただけるプロ野球選手とアンバサダー契約をして、野球教室などを開いていきたい。グローブのリペア(修理)協会も発足させ、職人の育成システムを構築したい。
米沢谷さんによると「まず成し遂げたいことを考え、手段としてSDGsを結びつける。ついでにSDGsを考えるくらいが続きやすい」
この感覚が必要ですよね。一過性のその場限りのものではなく、持続可能な取組として、三方良し、四方良しで循環する仕組みをつくりだしていく。これからの世代の取組にも期待しつつ、わたし達世代も負けずの取組をしたいですね。