芭蕉紙(ばしょうし)
芭蕉紙って知ってますか?いわゆる紙で、琉球王朝時代には重要な役割を担っていた沖繩でのみ生きていた独特の紙です。かつてのこの芭蕉紙について綴ってまいります。
芭蕉紙とは
芭蕉紙は、バナナの木に似た「イトバショウ」の繊維を使って芭蕉布という沖繩の伝統的な織物がありますが、そのイトバショウの繊維にならない部分、いわゆる廃材を原料とした紙です。首里王府時代、首里の城下町では琉球独自の紙が漉かれていました。
明治以降にその技術が途絶えるのですが、芭蕉紙に魅せられた重要無形文化財技能保持者の阿部榮四郎と愛弟子のかつ公彦に寄って首里窓口で復活を遂げたようです。
芭蕉紙の特徴は、繊維が非常に強くて荒く、非繊維素が多量に含まれているため、素朴で渋い地合いの紙となって仕上がります。沖繩の気候や風土によって生まれた独特の紙です。
この芭蕉紙はじめ、伝統的な技法で琉球紙を継承しているのが、安慶名清さん。蕉紙庵にて、その制作が続けられています。
芭蕉紙を表彰状等に使用する学校や役所も出てきたようですが、歴史的な部県資料(古文書)などの修復に、芭蕉紙が使われることも出てきました。しかし普及するためのイトバショウの調達と紙漉きに必要なきれいな水の確保が必要とのこと。きれいな水を確保し、提供できることが重要ですね。
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