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GAAD Japan 2020。アクセシビリティを考える1日 「チームで取り組む!サイボウズのアクセシビリティ」

毎年5月の第3木曜日は、GAAD(Global Accessibility Awareness Day)の日。世界各地で「アクセシビリティ」を考える一日、ということでGADD Japan 2020に参加しました。

最後のセッションは「チームで取り組む!サイボウズのアクセシビリティ」。登壇者はサイボウズ株式会社 アクセシビリティエキスパート 小林大輔さんです。

チームでアクセシビリティに取り組む:マインド

・なぜアクセシビリティに取り組むのか?を言語化する
・それをチームメンバーに広げて、認識を揃える
→ チームは「共通の理想」に向かって行動する集団である
→ 共通の理想とアクセシビリティの関係性を明確にする

言語化
・ユーザーは私たちの製品にアクセスすることで何にアクセスしようとしているのか?
 → 製品へのアクセシビリティを向上させることで、本当にアクセスしたいものへ問題なくアクセスすることができる
 → 製品のアクセシビリティを確保することはユーザーの願いを尊重することである
 → 障害者や高齢者など特定の人のためではなく、アクセスしたいと願う全ての人にとって「アクセシブル」であるべき

啓発
・アクセシビリティのトピックのシェア
 → 継続的にアクセシビリティとの接点を作る
・勉強会を実施する
 書籍の輪読会
 → 章ごとに担当を決めて実際の自社の製品から実例を探す
 障害を持つ社員の発表
 → 普段の生活状況、機器/サービスの利用状況、利用方法、困ること、体験ゴーグルなどを使った障害体験
・新人研修や開発研修、インターン生など通常の研修の中でも
・ターゲットを絞って啓発する:特定の役割/職能に絞る
 → 扱う題材を具体的にできる
 → チームの課題を具体的に設定できる

アクセシビリティとチーム全体の理想の関係を伝えることが大切。
・意義を感じながら活動に参加してもらえる
・理想に共感する仲間が増える

チームでアクセシビリティに取り組む:プロセス

・チームメンバーと一緒に取り組む
・チームが自力で取り組めるように支援する

新規開発
・どこでアクセシビリティに取り組むか
 ×テスト段階で、最後に1人で
  → チームにアクセシビリティの知見が残らない
  → 最終段階に近づくほど改修コストが高くなる=直せない
 ◎各フェーズで支援を行う

■要件定義フェーズ:ガイドライン作成
・シンプルにする
 最初から複雑なものは提供しても守りきれない
 チームによって必要なガイドライン項目が異なる
・チームメンバーと運用する
 ガイドラインそのものよりもガイドラインをめぐる議論が大切
・デザインチェックリスト/実装チェックリスト+実装チェックリスト詳説
 職能にあわせて必要なものだけみることができる

■デザイン&実装:モブデザイン/モブプログラミングへの参加
・普段の制作を複数人のチームメンバーで行う開発手法
・デザイン/実装に必要な観点を議論しながら作る
 → もともとやっていたことに加わる
・アクセシビリティも一緒に検討してもらう
 → チームメンバーがアクセシビリティを考える習慣ができる
 → 修正コストが低くおさえられる

■レビュー:アクセシビリティ検証会
・週一ベースで開催
・その週に作成した機能をスクリーンリーダーで操作
・操作できなかった場合にはその原因や対策を議論する
→ チームメンバー自身に検証してもらうことで検証方法に慣れてもらう
→ 実装直後に開催することで原因や対策が議論しやすい

不具合改修
レガシーシステムは改修規模が大きくなる
→ 主要機能で「ウリ」にしているユーザーストーリーを洗い出す
→ 概要、ストーリー、それを実現する実装イメージチケット化
→ 各チケットを優先順位づけして改修/改善

対応メンバーを絞らず、製品開発メンバーと一緒に取り組むことが大切
・開発の深刻度や意義を理解できる
・問題の原因/解決方法/優先度を議論できる

まとめ

アクセシビリティの話を広めるために社内だけではなく取り組みを社外ににも発信しよう


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