GAAD Japan 2020。アクセシビリティを考える1日 「UDトークが実現するコミュニケーションアクセシビリティ」
毎年5月の第3木曜日は、GAAD(Global Accessibility Awareness Day)の日。世界各地で「アクセシビリティ」を考える一日、ということでGADD Japan 2020に参加しました。
一つ目のセッションは「UDトークが実現するコミュニケーションアクセシビリティ」。登壇者はShamrock Records株式会社 代表取締役 / 一般社団法人 Code for Nerima 代表理事 青木秀仁さんです。
UDトークはコミュニケーション支援・会話の見える化アプリ。リアルタイムに会話を文字化してくれる。他のセミナーでも利用されているのをみたことがあるけど、反応も早いし精度も高い。
登壇スライドの横に字幕画面を表示しているものを見るだけじゃなくて、手元のスマホで文字を表示したりもできて、聴覚に問題のある方じゃなくても、ちょっと聞き逃したかも?みたいな時にさっと確認できたりして、リアルタイム字幕かなり便利!
今回のセミナーでも大活躍です。
今回の配信に関してはzoomとYoutubeの配信タイムラグに合わせてUDトークの配信を遅延させるためのアプリを作成したとのこと。すごい。
UDトークの3つの機能
■ 音声認識と音声合成でバリアフリーコミュニケーション
・会話をリアルタイムで文字にすることで聴覚の問題をクリアに
・音声読み上げ機能も
・正確性<伝わること
■多言語音声認識&翻訳機能で多言語コミュニケーション
・150タイプぐらいの言語に自動翻訳してくれる
・同じ言語でもパターン(方言みたいな?)があり、それをカバー
・トーク設定でローマ字読みを表示すると中国語の発音を表示できたり
■読みかな・漢字かな変換で世代間コミュニケーション
・学年の選択で年代で読めない漢字をひらく、ふりがなをつける
・外国人の方に対しても「やさしい日本語」に
UDトークの使われ方
・聴覚障害者とのコミュニケーション
・外国人とのコミュニケーション
・議事録やインタビューなどの文字起こし
運用事例
■多言語リアルタイム字幕
・シンポジウム、カンファレンスでリアルタイム字幕として設置
・来場者は手元のスマホやタブレットでも閲覧可能
・リアルタイム多言語翻訳
→ UDトークであれば手元で自分の言語を自由に選択できる
■対面コミュニケーション
・自治体窓口での聴覚障害、外国人へのコミュニケーションサポート
・原文と翻訳文を同時表示
・再翻訳機能でお互いの会話内容を確認
→ 自分の発話が正しく翻訳されたか確認ができる
■動画の字幕データの作成
・動画を再生させながら音声人時期と誤認識を訂正
・時間情報付きデータを出力
・時間情報を使ってYoutube用の字幕データを作成
コロナ禍で何がなくなった?
・対面でのコミュニケーション
・大勢の場所に参加すること
・大勢の前で話すこと
・懇親会、打ち上げ
UDトークのオンライン・遠隔での取り組み
この状況になる前から、オンラインでの取り組みはしていた
・設置は現地、運用は遠隔地
→ zoomで現地とつなぎ、遠隔地で字幕編集を実施
・オフラインとオンラインで字幕の配信
・みんなで作る字幕
→ 参加者が編集に参加してくれることで情報の精度があがっていく
・オンラインでの運用こそUDトークの真価を発揮
→ zoomの画面共有やユーザーとして参加させることも
→ zoomの字幕サービス連携機能を使うことでUDトークの内容をzoomに表示させることができる
オンライン環境でも字幕のあり方
・勝手に自分たちでできる
・完全オンデマンド
・タイムシフト
・みんなで作る字幕
・世界中から参加できる
情報支援の方法
・必要な人がいること
・全方位:文字、音声、ビジュアルを駆使して
・ローコスト
■必要な人がいたら優先して
・音声認識と自動翻訳字幕(文字)
・同時翻訳(音声)
・手話通訳(ビジュアル)
■音声情報の支援
・音声認識と自動翻訳字幕(文字)
■内容理解の支援
・グラフィックレコーディング(ビジュアル)
これからの情報アクセシビリティ
経験と想像力
→ もし自分に何かしらの障害があったら、それを参加できていたか?
→ 「今の不自由」それは前からその環境だった人がいるかもしれない
まとめ
字幕をつけるだけで、アクセシビリティ爆上げ!