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【現場学校03】Session.01「動画制作&配信の基礎」

2020.03.03 22:00-

先日のオリエンテーションでテンションアゲアゲからのSession01
テーマは「そもそも動画とは?」
改めてちゃんと「動画を使うとは」を考える時間開始。

動画を構成する要素

Webサイトの構成要素:テキスト、画像(静止画) = 視覚情報
動画の構成要素:映像と音 = 視覚情報+聴覚情報

もちろんWebサイトでも音楽が鳴ったり、アニメーションしたりすることはあるけど、「コンテンツで何かを伝える」と考えた時に圧倒的に多いのはテキスト+静止画の組み合わせ。視覚から情報を得る。
それに対して動画は、動きと音が同時に提供され、視覚と聴覚両方で情報を受け取ることになる。テキストのみとは違うアプローチができ、ユーザーに伝わる情報も変わる。

動画ならではの特性1:世界観の表現ができる

世界観の2軸
・リアリティー(現実):空間を捉える
・ファンタジー(空想):空間を創造する

現実をよりリアルに表現し、存在しないものを見せる・創ることができる。
リアリティーとファンタジーは相反するものでありながら、動画の中ではどちらかにフォーカスすることも、両方を組みあわせることもできる。

「何を伝えたいか」にあわせて「世界」を表現しよう。

ex)エンタミナ
https://webdirection.jp/event/201608/
・Webサイトと映像では情報量はWebサイトの方が多い
・どんなものをこのセミナーでなし得たいのか、どんな雰囲気のセミナーなのかを伝える力は映像の方が強い
・各個人のもつ「セミナー像」とは異なるかもしれない、主催者側が伝えたいセミナーのイメージを、自然に感じ取ってもらえる

動画ならではの特性2:言外情報の伝達ができる

言外情報=ニュアンス情報=言葉で表しにくい/伝わりにくい情報
表情、仕草、質感、雰囲気、空気感、言葉と言葉の間、話すスピード、声の高低など。

言葉にするとうさんくささがでてしまうとか、薄っぺらく聞こえるとか、言葉そのものが持つイメージに引きずられてしまうものなども、表情やしぐさとあわさると「どういう意図でその言葉を発したのか」が伝わりやすくなる。

テキストや静止画では伝えきれない「言外情報」をナチュラルに伝えることができる。伝わらないから伝えなくて良いということはないので、伝えるべ
きものであれば「動画」は選択肢として検討する価値がある。

ex)テキストと動画で伝わる違いを実感してみる
実際に「書き起こしテキスト」と「実際のインタビュー動画」を見比べ。
サンプルとして提供されたのは「現場学校01」でも講師として登壇された坂本氏のインタビュー。

まずは書き起こしテキストを精読。
講義の時の坂本さんを想像しつつ読んでみたけど、やっぱりちょっと堅く受け止めてしまった。なんとなく「刺さる」感じ。
次にインタビュー動画を視聴。
坂本さんの「めっちゃいい人に違いない」空気感が伝わって、同じメッセージなのにスッ・・・と心に入ってくる感じで、もっとこの話聞きたい気持ちに。坂本さんワールドに引き込まれた気がする。
関係ないけど、坂本さんの語り口、ほんと好き・・・

動画ならではの特性を理解すること

・その人の持つ雰囲気、全体感をより自然に正しく伝えることができる
・言葉の切り方や間などを、発話者のリズムでそのまま伝えられる
・動画は発話者が明確

誰が話者なのか、どんな表情(笑顔?真剣?泣きそう?)なのか、といった「前提条件」を前後の文脈や行間、説明テキストからイメージして補完する必要がなく、自然に受け取れることで、より「伝えたいメッセージ」に意識を集中できるのかもしれないなと感じた。

逆に事実を淡々と伝えたかったり、話者に影響されず情報を聞いてほしい時、受け手の想像力を掻き立てたい時には、「前提条件」が邪魔になってしまうのかもしれない。
現場学校01「マーケティングの現場」で松尾さんがおっしゃっていた
「『情報発信者が誰か』で受信者側の印象が変わる。『感情の壁』を作らないように配慮することでアクションを阻害しない」という話が思い出された。人柄や空気感が伝わることが良い結果をうむ可能性もあるけど、当然逆もありうるということを忘れてはいけない。

動画が万能であるということではなく、適材適所で使い分けることが大切× テキストや静止画よりも情報を伝えやすいので優れている
○ 伝えたいものに最適な方法を選ぶ、その選択肢としての「動画」

時間軸のデザイン

動画ならではの特性として、もう一つあげられるのが「時間軸のデザイン」

動画でコンテンツを伝えるデメリットは
・斜め読み/飛ばし読みができない
・ユーザーのペースで情報を受け取ることができない
・情報を受け取るために使う時間をユーザーがコントロールできない
それによって、ユーザーがコンテンツ途中で離脱してしまうリスクがあること。

尺(全体時間)を決め、何をどのような順番で伝えていくのかが決まっている動画では、「ユーザーの受け取りたいペース」と「こちらが用意した情報提供のペース」があわないということもありうる。

時間軸のデザインが動画制作ではとても重要で、試行錯誤をすべきポイントになる。

時間軸のデザインはWebページのビジュアルデザインより、プレゼンテーションの組み立てに似ているとのこと。
・決められた時間の中で
・どう興味を持ってもらい
・どんな順番で情報をどのくらい伝え
・最後にどんなアクションをとってもらうのか
を考え、組み立て、デザインしていく。

動画制作の流れ

動画を企画し、配信するまでの一連の流れを確認した。
・プランニング
 そもそも動画が最適か、どのくらいの長さが最適か
・シナリオ&絵コンテ
 どんな順番で何をどのくらい伝えるか、最後のアクションはなにか
・演者選定
 メッセージを誰が発することが自然で最適か、アシスタントは必要か
 それぞれの役割は何か
・撮影場所&機材選定
 メッセージ/シナリオを伝えるにふさわしい空間はどこか
 その中で最適な映像/音を得るにはどの機材が適しているか
・撮影&収音
 メッセージ/シナリオに沿ってどう撮影、収音するか
 カメラの角度やマイクの距離、照明の当て方など
・編集&加工
 世界観をどのように作るか
 編集が必ずしも必要ではない、ということも念頭におく
・配信
 ユーザーにどう届けるか、配信サービスの選定は画質や応用性に影響する

動画やるぞ!となって、最初に手をつけちゃいそうな、編集や機材選びが工程の中ではかなり後ろの方。
工程の中で上流工程にあたる「プランニング」「シナリオ作成」はやはり動画制作でも重要で、ここをおろそかにすると、演者も場所も機材も最適なものを選べない。

目的をはっきりさせ、それを達成するためのプランを念入りに設計するのが大切」というのは動画に限らず、どんな制作にも通じるものなんだなと改めて。

いままで動画やってみたいなー。とりあえずなんかちょっと触ってみたいなーと思っても、なかなか「できた!」ってならなかった原因がここに・・・
「何をしたいのかがないと作れない」っていうのは身にしみてわかってるはずなのに、いざ未知の世界へ!ってなるとついついおろそかにしちゃうのなんなんでしょう。仕事じゃないから・・・?

まとめ

・目的を定め、最適な方法とは何かを考える
・動画の特性(世界観の表現、言外情報の伝達)が目的に沿うかを検討する
・時間軸のデザインを丁寧に試行錯誤する
・動画は万能ではない。メリットとデメリットを理解して使いこなす

質疑応答

・編集することによって失われるものは存在する
・編集ですべてを挽回することは難しい。でも編集で新たな価値が生まれることはある
・間=余白。余白のないことが求められることもあれば、それが世界観を作ることもある。

徒然

ディレクションやシステム開発、制作をどう円滑に進めるのか、という学習を通して、ずっと「最初のプランニングは大事」という話を何度も何度も聞いてきた。そして今回も。
もちろん現場学校01/02でも聞いてきた話であり、田口さんからの一貫してのメッセージでもある(と思う)

動画制作に対して、私の中には何か特別なもののような感覚がおそらくあって、それが理解を妨げていたのかもしれない。

結局何を作るにしても「なにをしたいのか」をちゃんとゴールとして道しるべとして立てて、それに向かって道を作っていくということは変わらなく、今まで学び、実践してきたことを足元に置いて、そこにプラスの動画ならではの知識を積み上げていけばいいんだ。

そう思ったらちょっと、「動画制作」が、「気合いいれて学ばねばならぬ難しいもの」から「手を伸ばせば届きそうな新アイテム」くらいには近づいたような気がした。


★リアルタイムで動画見ながらコメントして、さらにメモをとっているので改めてアーカイブ見直しながら追記とか修正とかします。後から見たら内容がちょっと違うかもとかあるかもしれないので誰にともなくお伝えしておきます★


現場学校03
https://webdirector.shop/items/5e316d6ac78a5354c4348413

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