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DAWプロジェクト完全同期システムを組んでみた

 お世話様です。たいやき屋のたいちゃんでございます。はじめに、同期の動機()について。
 私は普段デスクトップで音楽制作しているのですが、スタバでノートPCイキり作業マンしたい時ってあるじゃないですか。まあスタバじゃあなくてもノートPCでどこでもDTMしたいですよね(圧)それはそれとして、主なモチベーションは2つ。

  1. どこでも同じ環境でDTMをしたい

  2. 外部音源・プラグインを整理しないとPCを買い替えるときに大変

DAWのシステム構築に興味がある方や、PC買い替えるけどDAWの移行めんどいよ~って方向けになります。自己流極まりないですが、ご参考になれば。


最終目標

 今回構築するシステムの目標は、どのPCでも以下のファイルを同期させて全く同じDTM作業環境を複数PCで整えられるようにしよう、ということ。

  • プロジェクトファイル(筆者の環境ではStudio One Songプロジェクト)

  • 外部vstプラグイン、音源

 プロジェクトファイルにおいては、同じファイルを用いていれば同じプロジェクトを続きから立ち上げられるので、ファイル自体の同期をします。
 プラグインについては、ファイルだけではなく、ライセンスの認証状態も同期させなければ動かないので、そこが肝になります。正直ライセンスの同期死ぬほどめんどくさかったから2度とやりたくねぇ。一回同期環境を構築してしまえば何度PCを買いなおしても、すぐに同じ環境でDTMが出来るので将来的にはかなり楽できる……よね。

筆者の環境

  • DAW: Studio One 6 Pro(Studio One 7欲しいけど学生の資金じゃあ厳しい……)

  • デスクトップPC 1台

  • ノートPC 1台

先行研究

 今回のDAWの同期に関して以下の記事を参考にしてます!先に読んでいただくとより理解できる……はずです!

外出先でも家と変わらない環境でDTMしたい!まるごと同期してみた/wararyo

https://wararyo.com/2017/11/outdoor-dtm/

DTM音源をポータブルSSDだけに入れると予想以上に幸せになった/wararyo

https://wararyo.com/2017/10/dtm-ssd/

実際に同期させてみた

どうやって同期させるのか

 ファイルの同期方法の候補は2つ、オンラインのクラウドストレージ(Google Drive, Drop Box, Microsoft One Drive等)もしくはローカルでのストレージ(USB, 外付けSSD等)
 今回私が選んだのは外付けSSDになります。

 外付けSSDでファイルを同期するメリットとしては、オフラインでも作業ができること、ダウンロードのミスが少ないこと、大容量でもokなこと等です。デメリットとしては、SSDはデータが吹っ飛ぶ可能性が低くないのでバックアップを適時とっておいた方が良いという点ですね。

筆者が使用しているのはこちらになります。

 外付けケースの中に普段使用していないSSDを入れて外付けSSDにしました。読み込みは内臓SSDよりかは遅いですが、気にならないレベル。USBの端子、SSDの端子ともに通信速度がものによって異なるので、ご自身の環境に合わせてください。

 (以下余談。USB4.0がとても速いのですが、私のPCにはついてなかったのでUSB3.0 Gen 2で妥協。SSDはM.2が速いのですが、USB端子の速度を考えるとかなりオーバースペック。PCに付ける分には最強なのですが。外付けSSDの速度については以下の記事が参考になります。)

 外付けSSDに入れておくファイルは前述のとおり以下の2つです。

  • プロジェクトファイル(筆者の環境ではStudio One Songプロジェクト)

  • 外部vstプラグイン、音源

外付けSSDに入れるファイルについて

 では実際に何のファイルを外付けSSDに入れているのかお見せします。


筆者の外付けSSDの中身

DAW本体の同期用ファイルはこちら

Studio Oneフォルダに入っているファイルはこんな感じ


  • Songのプロジェクトファイル

  • テンプレートファイル

  • プリセットファイル

  • サウンドセット、インストゥルメンタルライブラリ

もともとCドライブのドキュメントファイル(おそらく)に入っている「Studio One」という名前のファイルをそのまま持ってくればおけです。

 これを同期させることで、DAWのショートカットやプリセットを全く同じ状態に出来るのでかなり楽です。

 DAW側の設定は至極簡単。このファイルを参照するだけで、あとはStudio One君が全部読み取ってくれます。


筆者の外付けSSDはFファイルとしている

プラグインの同期用ファイルはこちら

 プラグインには32bitで動くもの、64bitで動くものがあり、さらにその中からvst,vst2,vst3などがあるので全部把握するのはとても困難です。
 普通にCドライブにインストールするだけだったら脳死でSetUp.exeをポチポチしてるだけでいいんですけどね。
 分からない時はCドライブのプラグインが入ってるファイルを全コピーしましょう。余計なファイルが混じるかもしれませんが、少しくらいは堪忍。


DAW側のプラグイン読み取り設定

 筆者のファイル構造は以上の通りです。\Program Files\ とかはCドライブ直下に同じものがあるので、それをコピペでおけ!(C:\Program Files\等)
 DAW側の設定も規定のCドライブのファイルたちのパスを外付けSSDのコピペしたファイルに置き換えるだけで完成です。

プラグインの認証状態を同期させよう

 正直これが一番めんどいです。DAW君がプラグインの読み取りを出来ず、何度もエラーを吐くので台パンをしかけました。
 私が説明するより、先行研究を見た方が分かりやすいので詳しくはそちらをご覧ください……まあ少しコツをお教えしますと

  • USBでライセンス認証できる製品は絶対USBを使おう。USBを差し替えるだけでライセンスを同期できます(Waves等)

  • iLokが使える製品はCloud iLokでオンライン認証しよう(iZotope等)

  • PCに認証状態を保存、何台でもokな製品ならプラグインマネージャーをそれぞれのPCに入れよう(Native Instruments, Universal Audio等)

どの製品がどれにあたるのかはググればすぐに分かるはずです(責任放棄)

 これらのプラグインに関してはCドライブからコピペするより、プラグインマネージャーから再インストールした方が速いです。その際はカスタムインストールにしないと外部SSDにインストール出来ないのでご注意を。
(カスタムインストール出来ない製品はカスなので()、おとなしくCドライブに入れましょう)

あとがき

 いやあ、今回の環境構築は大変でした……これをやろうとしたきっかけは、PCの買い替えをしたときのDAW外部音源・プラグインの移行が大変だ、というtweetを見かけたことでした。私も最近デスクトップだけでなく、ノートPCでDTMをする機会が増えたことから、複数PCにおいて同じ環境でDTMしたいなあと思いうことが多くなりました。そこで、音源・プラグインを外部ストレージに置けば簡単に同期出来るのでは!?(決して簡単ではなかった)ということでDAW完全同期システムを組んでみました。これで大学でもDTMできるぞー

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