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モラハラ被害を脱するまでの記録

まえがき

はじめまして。このサイトを公開しているルーミーと申します。
実家の母親がモラハラ、自己愛性パーソナリティー障害ではないかと気づいたのは数年前(2016年頃)のことです。

今でこそ、NPD(自己愛性パーソナリティー障害)は少しずつメジャーになりつつありますが、私がその存在を知るまでには長い時間がかかりました。

私の母がこの障害を持っていたことに気付いたのは、数十年後のことです。20代の頃から母の様子がおかしいと感じていましたが、その原因がNPDであるとは思いもよりませんでした。その後、30年近くにわたり、母の無茶ぶりに付き合い続けてきました。

母は常に「自分は正しい」と主張し、他人の意見を一切受け入れませんでした。そのため、家庭内では常に彼女の意見が最優先され、私たち家族はその影響を大いに受けていました。

母は自慢話が多く、自己中心的な態度が目立つ人でした(現在もそのままです)。彼女は、自分の成功や経験を誇示し続けるか、他人の欠点や失敗をあげつらうことが日常茶飯事でした。今でもその傾向は変わりません。

私が音楽に情熱を注いでいると、母は「あなたは音楽しかできない」と言いました。勉強が苦手だと感じていると、「あんたは能力がない」と言い放たれました。私は母の言葉を疑うことなく信じ、自己評価を低く持つようになってしまいました。

29歳の時に結婚し、しばらく妊娠できないでいると、母は「女失格、嫁失格」と言いました。その言葉を聞いた私は、自分でもそう思い込んでしまいました。当時の私には、母の言動がどれほどおかしいかを理解する力がありませんでした。

しかし、2015年に母との関係を絶ち切ることを決意しました。そして、実家のピアノ教室を離れることにしました。2019年秋には、自分の仕事上のコミュニケーションに問題があると気づき、偶然受けた東京のNLP講座で、自分の生きづらさが母から受けた影響によるものであることを初めて知りました。

そして2020年、新型コロナウイルスのパンデミックにより母との接触が絶たれた時、自分の内面に抑え込んでいた感情や考えが一気にあふれ出しました。それは、長年にわたり母から受けた影響を見つめ直すきっかけとなりました。私の人生において、母の存在がどれほど大きな影響を及ぼしていたのかを痛感しました。

この経験を通じて、私は自分自身を再評価し、新しい視点で物事を捉えるようになりました。同時に、NPDについての理解も深まりました。今後は自分の人生をより良くするために、過去の影響を乗り越え、新たな一歩を踏み出していきたいと思います。

この様子は以下のマガジンで展開しています。

母の実家で仕事(ピアノ教室)をやめるまで、さまざまな困難を抱えながら一緒にやってきました。NPDの母との関係は非常に複雑で、しばしば感情的な摩擦が生じました。母を変えようと3年間努力したものの、結局変わらないと感じ、最終的に母の仕事を辞める決断をしました。

当時、母とのやりとりがあまりにも異常で、記録をつけることにしました。あまりにもおかしすぎて、自分がおかしくなったのかと思い、書かずにはいられなかったのです。その記録は私の心の中で起きていた混乱と葛藤を詳細に描写しており、振り返るとその時の自分の心情が手に取るようにわかります。

モラハラから脱してからこれらの記録を読み返すと、私が試行錯誤してきた様子と同時に、当時の私の問題点も浮き彫りになります。問題点といっても、モラハラ被害者が悪いということではありません。むしろ、被害者である私がどのようにしてその困難な状況に対処しようとしていたのかが見えてきたのです。

特に当時の私にとって最も困難だったのは、母に断ることが非常に難しかったことです。私の思い込みのほとんどは罪悪感から来ていました。母に対して「ノー」と言うことができず、感情的にコントロールされ続けていたのです。その結果、自分の意思を貫くことができず、ますます母の影響下に置かれてしまいました。

母のモラハラ被害から抜け出した後の思い込みの方が、実際にはもっと深刻でした。特に大きな影響を受けたのは、自分一人で運営することになったピアノ教室の人間関係でした。生徒が集まらないこと、そして生徒が次々にやめていくことが続きました。そのたびに、自分が欠陥だらけの人間だと思うことがありました。自分には価値がない、能力がないと自己否定に陥ることもありました。

しかし、それは母から言われたことや母のふるまいを見て身に着けた思考や行動パターンの影響だったのです。それが私の自己評価を大きく歪めていたのです。

今、同じような被害を受けている方々に比べると、私は少し先を歩んでいると思います。それでも完全に解決されたわけではなく、日々の中で少しずつ回復を目指しています。

過去の記録を見ながら、今苦しんでいる人たちに向けて、どのようにこの被害から抜け出すかを私の経験を元にお話ししていきたいと思います。私の経験が少しでも誰かの助けになることを願っています。モラハラからの脱出は一筋縄ではいきませんが、一歩一歩前進することで必ず光が見えてくるはずです。




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