思ひ出は 木の間隠れに 桃笑ふ
ももいろや かをりもももいろ もものはな
はるのこころも ももいろそめる
七十二候の【桃始笑】に入ります。
【桃始笑】は「ももはじめてさく」と読みます。七十二候の8番目で、二十四節気「啓蟄」の次候です。3月14日まで。
桃が咲きかけるころ。花が咲くことを「笑う」「笑む」といいます。
桃始笑 Momo hajimete saku
“First peach blossoms.” March 10-14
桃は古代中国や日本では、厄払いや魔除けに使われました。長寿をもたらすともいわれています。また、枝にそってたくさんの花をつけるので、子孫繁栄の象徴として神聖視されてきました。
女の子の幸せとすこやかな成長を祈る「雛祭り」は、「桃の節句」ともいいます。新暦では4月3日で、そのころは桃の花が見ごろになります。
探梅ならぬ桃を探して歩きましたが、見つかりません。花瓶に挿してあったものを撮りました。じっさいの桃の開花は3月下旬から4月にかけてです。
【修二会(しゅにえ)】が、いま東大寺の二月堂で行われています。大仏の開眼供養の年から始まり、ことしで1271回目で、いちどもとだえることなく続いています。あさっての12日には回廊を籠松明(かごたいまつ・大松明)が勢いよく走ります。その日の深夜に二月堂にある閼伽井屋(あかいや・若狭井)でお香水(洪水)を汲んで十一面観音に供えます。
この行事が終わると奈良に春が訪れるといわれています。そして、日本中が本格的な春となります。
あなたが幸せでありますように
琵琶湖のほとりの草庵にて
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