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2022.11.22サビアン蠍座30度の体感

11/22の太陽サビアンシンボル(日の出の瞬間が基準)
蠍座30度「ハロウィンのわるふざけ」
The Halloween jester.
ルディア訳:CHILDREN IN HALLOWEEN COSTUMES INDULGE IN VARIOUS PRANKS.
ドデカテモリー:天秤座
対向サビアン:牡牛座30度「古代の芝地をパレードする孔雀」

サビはんカードは吉田結妃さんの作品です。

私が感じるイメージ
※あくまでも私がこのサビアンシンボルから感じるイメージです。解釈については参考図書に挙げた本やサイトをご覧下さい。

ついに30度、どんなに別れがたくても、蠍座を終わらせ
次に行かなくてはならない。
29度で苦渋の決断をした蠍座は
30度で、自分の内側に鬱屈してしまった
強い感情を、お祭りにして放出しきってしまう。
「悪ふざけ」にでもしないと、つらすぎて耐えられない
苦しみ痛みを、「そこまで深掘りしなくてもよかった!」と
笑えるものにしていこうとする。

ハロウィン。
今は日本でも渋谷の仮装が有名になったが
もともとはケルトのサウィン祭が起源。
1年の収穫をお祝いし、冬の到来を告げる
ケルトの大晦日に当たる日で
「現世と異界がつながる祭日」なのだ。
しかも前の度数とも関連するが
昔、ケルトではサウィン祭で
子どもを生贄にしており、人々にとっては
恐怖の日でもあったそうだ。

そういう裏事情もあっての蠍座30度。
ジョーンズが書いているのが
「淡い社会的伝統の中で
反社会的な本能を自由に操る必要性」だ。
これはお祭のような限定されたシーンでのみ
自分の内にある強い感情や欲求といった
反社会的な本能をあえて解き放つ、ということではないか。

「乱痴気騒ぎ」
羽目を外してバカ騒ぎしないと解放できない
その捌け口としての象徴が、ハロウィンなのだ。
今まで自分の内や、「私たち」という集団では
深い意味を持っていた、大事なことを
茶化して、価値を落とすことで
離れよう、自分も相手も解放しようとする。

ルディアは
「It tells us that in any feeling experience of collective
living and interhuman relationships one has to deal with un-regenerated and centrifugal elements.」
と書いており、意味としては
どのような感情体験においても、
集団の強いしがらみが恐怖につながることがある。
それは過去の体験に基づくものであって
今、生きている関係では違うこともあるが
人間はここをごっちゃにしてしまいがちだ。
この思い込みや偏見がある限り
蠍座が真に求める関係性は、他者との間では作れない。
それでも、蠍座は自分なりに求めてきたのだが
もう、ここから離れて独立しようと考える。
マインドによる制御は緊張を軽減する、
これは射手座のやり方であるともと書いてある。

時に、度を越したユーモアを発揮することで
火(次の射手座)が持つ、よろこびからの燃焼、浄化に
向かっていこうとするのだろう。
また、このシンボルでは
「制御された狂気の瞬間」を許容する必要があることを
示している。(Sabian Misteriesのサイトより)
強い情は水となり、沼のようによどんで停滞するが
その情を発散できるものに変える努力を
21度以降であれこれ試してきた。
それが「捌け口としての悪ふざけパーティー、お祭」
として結実した。

結妃さんのサビはんカードでは
ジャック・オー・ランタンが
もうひとりの子の頭を斧で割っている。
なかなか衝撃的だ。
しかし、こういう攻撃性をも
限定された状況の中でのみ発揮することで
笑いにして、浄化しようとするのだ。

愛蔵版サビアン占星術に
「シリアスな関係性を地に落とす」
と書かれている。
蠍座で誰かと深く関わることで
お互いが変容するような関係性を作ってきた。
ただ、軽やかに柔軟に動いていくには
ま、そんなこともあったよね!と
少し軽くして、抑圧しているものを
放出していくやり方に変えていくのだろう。                                                                                            
 
ドデカテモリーは天秤座。
今までよりもスマートな方法で
「特定の他者と」ではなく
社会とつながっていこうとするのではないか。

対向サビアンは古代の芝地をパレードする孔雀
牡牛座が今まで大事に集めていたコレクションを
一気に放出して、派手に見せびらかす。
それは惜しげもなく見せてしまうということでもあり
双子座の、伝える、話すこととも関わっているように感じる。
「これがいい!」と集めて固まっていた牡牛座が
やり取りを通じて自分や相手を知る、双子座へ。

蠍座30度は、悪ふざけという形で
自分の内にある反社会的な本能を解放する。
そして、29度まではどうしても情に流されて
手放せなかったしがらみから
自分も、相手も自由にするのだ。

これで蠍座30度の旅は終わり。
途中、長いこと止まってしまって申し訳ありませんでした。


参考図書(敬称略)
Marc Edmund Jones「The Sabian Symbols in Astrology」
Dane Rudhyar「Astrological Mandala」
松村潔「愛蔵版 サビアンシンボル」
松村潔「ディグリー占星術」
松村潔「未来事典」
石塚隆一「心理占星術のためのサビアンシンボル」
すたくろ「サビアンダイアリー」
その他、サビアンシンボルを掲載しているホームページ・ブログなど

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