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先生、私のこと覚えてますか?

教員生活も10年目になると、ありがたいことに思わぬ所で声をかけてもらうことがあります。 

最近本当に申し訳ないのが、マスクのせいか全然顔が覚えられないこと。
1年授業したらさすがに全員の顔と名前が一致していましたが、最近は怪しいです。

今日、地元のお祭りの行事の引率で出かけていたところ突然、「以前社会の授業をもってもらったものです。覚えていますか?」
とても爽やかな好青年で、マスクをしていなくて、しかも着物姿だったので、最初誰か分かりませんでした。

2年前に、他学年で1クラスだけ授業だけ出ていたクラスの生徒でした。1クラスだけだったので、気軽に、実験的に、学び合いメインの授業をやってみたクラスです。いつも最初にワークシートを終わらせて、積極的に他の生徒に教えていたり、自分が興味をもったことを調べていた生徒でした。
先生がずっと説明する授業が苦手で、そのスタイルの授業が
自分には合っていると言っていました。
自分の学年ではありませんでしたが、授業中や授業後に良く話に来てくれたので、とても印象に残っています。


今の生徒の学び合い中心の授業スタイルが完成したのも、そのクラス、そしてその生徒が楽しそうに取り組んでいた姿があったからこそです。


そんな生徒が、学年の担当でもない私に、1年間の授業だけの繋がりだけで、自分から積極的に話しかけてくれたことが、とても嬉しかったです。授業を頑張ってきてよかったなと思える瞬間でした。
その後、その生徒が舞台上で活躍する姿も見ることができ、なんとも言えない充実感を得て帰路につきました。


担任をした生徒でもなく、担当学年だったわけでもなく、部活の担当をしていたわけでもないけれど、一人の生徒の成長を感じ、見えないけれど何か大きなプレゼントをもらったような気がしました。


仕事ばかりの毎日で、自分はいったい何のために仕事をしているのだろうと悩む日々でしたが、今日の出来事でまた頑張れそうです。今日偶然会うことができた生徒に感謝の気持ちでいっぱいです。
一年後また同じイベントで会えたらいいねなんて言いながら解散しました。本当にありがとうございました。



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