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まさか!ワイドショーで病気が発覚するなんて。
【すったもんだがございまして、改めて新規登録をし直しました】
2018年12月暮も押し迫ったとある日曜日。何気に付けた朝のワイドショー
女芸人でもあるガンバレルーヤのよしこちゃんが術後の復帰という事で出演されておりました。
うんうん。脳に腫瘍が出来て少しの間お休みする。って。これまたワイドショーで小耳に挟んだ記憶が蘇る。その復帰1日目だったと思う。
画面からお見受けするに当たり何やらスッキリしたよねー。と見入っていた。
司会者の方が『そもそもどんな病気だったの?』の問いかけに応え始めたよしこちゃん。
本当はテレビを見ている場合じゃないのに、済ませなきゃいけない用事があるのに。何故だかテレビの前から動けずにいた。
体の症状を話す中で『足のサイズが異様に大きくなって元々24センチの靴を履いていたんだけど27センチの靴じゃないと入らなくなって。』の件で息を飲んだ
えっ!マジで?それ私も同じですけど!
話してくれてる症状がどれもこれも思い当たるではないかっ!
ぶわっと沸き起こる嬉しさにも似たような、歓喜の舞を踊り出したくなる様な。
自分が何かの病気だと疑って踊り出したくなるとは気がどうにかなったのでは?と思われてしまうけども
ここまでの経緯を思うと、ほんとに、ほんとに嬉しかった
その時、手術をする以外方法がない事を知る由もないのだが。
かかりつけの病院にすぐさま受診どんな症状なのか?と問われ、かくかくしかじか、話し始め私の顔を見つめる医者
あぁーーー。直ぐに大学病院で検査してもらって下さい。ほら、先日女芸人がTVで話してたの見た?同じ病気だから。って
やっぱり!
顔見てわかるのか?なんだか顔で直ぐに診断が下るってちょっと複雑なんですけど
紹介状を握りしめ向かった大学病院。自分がまさか、こんな大きな病院にお世話になる事になるなんて私の想定外ので出来事。
そこでも、ここまでの経緯や症状を話す
詳しい検査をしてみないとはっきり言えませんが間違いなですね。
病名
目次
末端巨大症。
末端巨大症。
なんと色気がない名前なんだろうか。ネーミングの衝撃たるや。
2011年に30年程介護してきた母親を見送った
母親は重度の身体障害者だった。
色んな感情を感じ、色んな壁があり乗り越えたり、激突したり、引き返したり、そんな事を繰り返しながら母親と生きて来た。
亡くなったその辺りから体と心の変化が凄まじかったのだ
月一に来ていたものが来なくなり、気持ちの浮き沈みも激しく、体はじわじわと肥大化していき浮腫や手の痺れ、膝の痛み等が主な症状。
その時40代の前半だったのもあって更年期障害だと診断されていた。
日常生活に特に支障もなく、漢方を飲んだり、リンパマッサージに通ったりと対処しながら月日は経っていったある日
心がどうやら限界だった様で仕事中に泣き崩れたのだ。その時、スマイル0円の某ハンバーガー屋で、スマイルどころか泣き崩れるとは、あってはならない失態である
そこからカウンセリングを受ける日々。
肥大化していく体を見つめながら痩せれば、痩せなければとダイエットに励むも、びくとも響かない。
発症はその2011年辺りと言う事だ。この病気はだいたい本人が自覚するまで8年位かかるらしい
怒涛の検査が始まる。注射が嫌い。狭い所がともかく怖い。そんな私が刺したり、抜いたり、狭い箱の中に収まったり。検査入院もこなし、そこで
治療は手術しかない。と聞かされる
改めて確定の診断が下され、国の特定疾患の受給申請。手術するまで脳下垂体に出来た腫瘍を小さくするためにホルモン注射を数回打つ事になった
子供の頃、親の言う事を聞かないと病院連れってお尻に注射してもらうよっ!と言われた昭和の世代。子供ならともかく既に人生折り返しに差し掛かったこの私のお尻に。
爽やかなイケメン医師が私のお尻に注射とはっ!
何とか腕にお願い出来ないか?と懇願してみるも
お尻は一番痛みを感じない部分らしい。筋肉注射なので、それなりに痛いんですよ。なのでお尻になります。とこれまた爽やかに言ってのけるイケメン医師。
仕方あるまい。これも試練。
注射の日の前日は念入りに、天然アロマオイルでマッサージを施し挑んだ。ほのかに香りを漂わせる。
こんな事も無ければ、自分の体に目を向ける事もなかったであろう。
画像1
画像2
上が術前、下が術後直ぐの写真。
ICUを初めて経験し、そこで介護をされる側とはこんな気持ちになるのかと思い知った。
母親のあの時の思いや、気持ちを体で体験した
術後の痛みよりもはるかに痛かった。泣けて泣けて泣けて仕方なかった。
手術を受けてもうすぐ一年が経つ。
成長ホルモンが過剰に分泌されていた状態だったので、肥大化していった正体は筋肉だった。
スポーツや娯楽と、ともかく動く事が好きだった上に疲れを知らずに過ごしてこれたのはこの病気のおかげでもあった。ドーピング打ってる様なもんだったし、これが格闘家や重量挙げの選手だったりすると手術をしない人もいると言う。
いや、男性ならばそれでもいいかも知らないが
一応女性なもんでね。この先も戦う事もややたらと重いものを持ち上げる予定もない。
この先も、検査をしながら付き合って行く事になってる。
あの時、TVを付けなかったら?
もし、ガンバレルーヤのよしこちゃんがワイドショーで話してくれてなければきっと更年期なんだから仕方ない。とモヤモヤを隠しながら生きて行ったと思う。
そして、この先の人生、生きてく上で貴重な体験をした上にネタにもなったとほくそ笑んでいる。
#キナリ杯 #エッセイ#末端巨大症