約束 (エッセイ)
(本文約700字)
_promise_
約束は神聖なものと信じてた。
約束を守ることは至難の技。
約束を破ることも至難の技だと思っていた。
守っても、破っても
仕方無かった状況を心の中で言い訳する。
実際予測不能な問題は、次から次へと起きる。
本当に大切なことを死守しなければ、失ってしまう事もあった。
_nostalgic_
こんな状況で約束をしても会えるのか?
また会っても、日常の何かを後回しにしなければならない。明日挽回できるのだろうか?
約束をするのが怖かった。
久しぶりに懐かしい女友達と会った。
_cute_
色々な事を遠慮なく語る。
変わらない仕草と
笑いシワとキュートな笑顔が懐かしくて
ほっぺ、つまんじゃう。
今の日常を語っていると、突然、次生まれ変わったらスパイになりたいと語る。
_spy_
びっくり
なぜって
私もスパイになりたかったから。
若い頃は、そんな話し聞いたことなかったけど
じゃあ、生まれ変わったら、タッグ組んで
女、ううん、男かも知れないね。
スパイになろう。その代わり、いつ何が起こっても仕方ないね。
_why_
小雨が降ってきた。きびすを返して、
「またね」
また会えるね。親友としても、スパイとしても
小雨で髪が濡れ、少し冷えてくる身体で頭は冴えてくる。
なぜスパイ?
スパイは必ず約束を果たす。身を犠牲にしても
やっぱり私の中で約束は神聖だ。
約束の由来…古代中国において、取り決めを忘れないように、紐等を結んで目印にした習慣から。
_handshake_
ん?目印はね、帰り際の握手。手結んだからね。
_remember_
サブリナ