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話題になっている件からコンプライアンスを考える
元警察官で講演講師として活動をしている者が、思ったことを書くつぶやきです。
私個人の見解であることをご理解の上、読んでいただけると幸いです。
私が講師として所属している「日本刑事技術協会」では、元警察官による講演活動のほかに、コンプライアンス研修等も行っています。
逮捕されるとこうなって、こんなこともあって、等の皆さんがビビらせる実体験をお話しすることができます。この点が他のコンプライアンス研修と大きな違いだとと思います。
警察官・刑事等は数多くの現場や人を見てきてます。
現場を知っているからこそ、説得力があると思います。
コンプライアンスとは
組織や個人が法令や規則、倫理規範を遵守することです。
企業や団体が法規則を守り、社会的責任を果たすために重要な概念です。
具体的に次のような意味や目的を持ちます。
法令順守
会社法や労働基準法等の法律を守ること。
倫理遵守
法的に問題がない場合でも、倫理的・道徳的に正しい行動を取ること。
社会的責任
社会全体に対しての責任を果たし、信頼を築くこと。
リスク管理
法令違反や倫理違反に伴うリスクを最小限に抑えること。
今回のフジテレビの問題点はどこか
要約すると、次の様なところがポイントになるかと思います。
性的搾取の疑惑
フジテレビの幹部が女性社員をタレントの接待に使っていたという疑惑。
ガバナンスの低下
フジテレビの経営陣が問題を隠蔽しようとしたことが指摘されている。
メディアの信頼性の低下
フジテレビの対応が不誠実であったため、視聴者やスポンサーからの信頼を失っている。
コンプライアンス部門に報告が行ってなかった点はどうか!?
今回の件の問題のひとつに、社長に報告が上がっていたのにも関わらず、コンプライアンス部門には報告が行ってなかった点も重大な問題だと思います。次の点に注意をすべきです。
ガバナンスの不備
組織内部での情報共有のプロセスが適切に機能してないことを示しています。全ての重要な情報が適切な経路を通じて適時に報告される仕組みが必要です。
リスク管理の欠如
重要なリスク情報がコンプライアンス部門に届かないと、適切なリスク管理ができません。この様な事態を防ぐために、報告ラインの明確化と強化が必要です。
透明性の欠如
透明性を持って情報を共有することで、問題の早期発見と迅速な対応が可能になります。透明な組織文化を醸成することが重要です。
研修と教育の必要性
社員がどの様な情報をどの様な部門に報告すべきか理解するための教育と研修が必要です。特にコンプライアンス関連の研修は重要です。
記者会見でみる問題点
先日の記者会見では、「被害者保護」や「第三者委員会の結果待ち」等を理由に曖昧な内容にあり、結果スポンサーや視聴者等の信頼を失ったことになりました。
被害者保護等も重要ですが、透明性の確保は信頼回復において非常に重要です。
フジテレビが出せる範囲の情報をもっと早く公開していたら、視聴者やスポンサーの信頼を維持する助けとなったと思います。
企業が情報を迅速かつ適切に公開することは、問題発生時の対応の一環として欠かせない要素です。次の点を考慮すると良いでしょう。
迅速な情報公開
問題が発生した際に、迅速に関係者に情報提供することで、不必要な憶測やデマを防ぐことができます。
透明性の維持
第三者委員会の調査結果を待つ間でも、出せる情報は定期的に公開することで、透明性を保つことは重要です。
誠実な対応
企業が誠実に対応する姿勢を示すことで、信頼を回復する可能性が高まります。
コミュニケーションの強化
視聴者やスポンサー、社員などのステークホルダーとのコミュニケーションを強化し、信頼を築くことが重要です。
フジテレビがこれらの点を考慮し、適切な対応を取ることで、今後の信頼関係に繋がるでしょう。
引き続き、第三者委員会の結果が待たれるところですが、それまでの間の対応も重要です。
警察の場合は…
ここでは要約しますが、「報告と調査」「責任の追及(処分等)」「公表と透明性」「改善策の実施」等があります。
警察の場合は、市民から信頼を失ったら職務執行に大きな影響が出ますので、できる限り速やかに報告や調査等が行われ、責任の追及等をしていきます。
私見ですが、警察と民間企業を比べると、警察の方が不祥事等の対応は素早かったと思います。民間企業は仲間をかばう様な動きが先行し、コンプライアンスって形だけなのかな、と今でも思ってます。
警察官・刑事等はたくさんの事件を見ています。
逮捕されるとこうなってしまうんだな~、と言うのをたくさん見てきています。その経験からのコンプライアンス研修・講演等は、他と大きな違いがあり、リアルなお話を届けることで、充実したものになるかと思います。
これを読んで、講演等に興味を持っていただいた方は、お気軽に「日本刑事技術協会」にお問い合わせください。お待ちしています!
またメディア対応も可能です。日本刑事技術協会へお気軽にお問合せ下さい!お待ちしています!!
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河野博紀 自己紹介
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