痛みの心当たりはありますか?
痛みの治療に来られた方に痛みの心当たりについて尋ねると皆さんほぼ同じような答え方をされます。
『○○した時に△△な格好になり無理がかかったのだと思います』
『痛くなったのは、立ち(座り)っぱなしが悪かったのかも』
『仕事でよく腕を使うからでしょうか』
このような感じです。
<体の使い方>によって、筋肉や関節に過度の負担がかかって痛くなった印象があるのですね。
痛みの原因を振り返ることはとても大切です。
ただ、この理由だと「ケガ」か「筋肉疲労」「筋肉痛」になりませんか?
このようなケースで「ケガ」は滅多とありません。
では「筋肉疲労」や「筋肉痛」なのでしょうか?
いいえ。 「筋肉疲労」や「筋肉痛」の痛みだったらそれを治療する為にわざわざ医療機関や治療院を受診する事はないと思います。
どこかで『これはただの筋肉疲労や筋肉痛ではない』『放っておいても改善しないのでは』と感じているから治療が必要だと行動するのです。
その原因の心当たりになるようなものが他に思い付かないので、さしあたりの理由として述べてくれるのです。
そこでです!
<体の使い方>を振り返った後はぜひ<心の使い方>を振り返ってみて欲しいのです。
何か気になっている事やプレッシャーはありませんか?
不安やイライラはどうですか?
疲れてやる気が出ない状態ではないですか?
私自身は自分に痛みを感じた時はむしろ<心の使い方>から振り返るようにしています。
ほとんどの場合<体の使い方>まで振り返る前に心当たりが出てきます。
痛みは「体」にあると思われがちですが、「体」をいくら探しても痛みという〈物〉を見つけることは出来ません。
痛みは〈物〉ではなく〈感覚〉だからです。
そして〈感覚〉である痛みを感じているのは「心」の器官である脳です。
どうりで「心」が痛みと関係している訳ですね!
痛みの心当たりを振り返るとき、<体の使い方>だけではなく<心の使い方>まで振り返る習慣をつけてみましょう。
『痛みの心当たりですか? いやぁ実は最近気がかりな事がありましてね…』
『なるほど。ではこのように考えてみてはいかがですか?』
体をととのえ、心をととのえる。
この方が痛みの改善に効果ありますよ!
体は体だけで成り立っているのではない事を私たちはつい忘れてしまいがちです。
「体」にも「心」にも意識を向ける。
その方が自分を大切に出来ると思いませんか?
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