なんだこいつ　5

転勤先の管轄支店からは、拠点となる大きな病院を、
しっかりと捕まえてください。と言われた。

他の中小の病院は、近いうちに増員して誰かを配置するので、
顔だけつなげといてください。と言われた。

このエリアは、昔からうちの弱いところなので、
とにかく、まず大きな公立病院や、大学病院を
おさえてください。と言われた。
そして、
指示通りに動いて２～３か月。
管轄支店が、隣接県の支店に代わった。

そうなんだよなぁ。この間、支店長同行で、得意先を回る時
なんか、支店長、元気なかったもんなぁ。
パサパサになった老人が、弱々しく発するような声で
「大学病院の薬局長は、今日はもういいわ。」って
会わないで、帰っちゃったもんなぁ。
大学病院の薬局長に会わないなんて、考えられないよ。

そうだったのか❗

さて、新しい管轄支店の支店長同行の時。
「まだ、着かないのか。こっち行った方が早いんじゃないのか。」
「あっち先に行った方が、効率的だったんじゃないのか。」
そしたら、ごますり課長が、
「そうですよね。なんか、遠回りしてるような気がしますね。」

うっるせいなあぁ❗

私だって、こっち来てまだ間もなくて、手探り状態なんだよ。
そしたら、
「なぜ、中小の先も、しっかりまわらないんだ。」
「そんなんだから、大きな拠点病院もダメなんだ。」と言われ、
このエリアが弱いのは、この私が悪いことになってしまったような。
どうも、色メガネで見られてるような気がする。
挙句の果てには、「前任者を、異動させなければよかった。」だと

なんだ、こいつ❗

私は、好き好んでここに来たわけじゃないぞ。
前管轄支店の指示通りに、動いてきたつもりだぞ。

だから、聞いてみた。

前の管轄支店から、申し送り事項的な引継ぎや
このエリアでの、うちの会社の歴史等、話はなかったんですか。

そんなものは、ない。

なんだそれ。

俺たちは、将棋の駒だけど、
あ～！また、貧乏くじ引いたみたいだな。