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痛くないけど、キツイお話し。     ことをなすのが大変だ!

前回は、石膏ギプスで左下腿を固定したまま、無理矢理退院した
ところまででした。
さて、タクシーでわが城、学生アパート立志荘に帰ってきました。
私の棟は平屋だったので、助かりました。
松葉杖ついて、重たい石膏ギプスつけて、階段上るのは
カタツムリが、スカイツリーを上るようなもんです。

さて、6畳一間(本当に畳敷き)に小さなキッチン
(システムキッチンじゃなく、大工さんが作ってくれた流しに、真っ黒い焦げ付きのガスコンロが一つ)そして、トイレ付き(和式ポットン、しかも
なぜか外にある)の
我が部屋の真ん中に座り。

これより小さい
こんな感じ

さて、何をするか。
まずは、食料だ。

当時、コンビニなんてものはありません。地方ののどかな町。
通学手段は、自転車か徒歩🚶学校まで、歩いて15分。
食事は、学食か学校の近くの定食屋。
立志荘の周りは、畑と鶏小屋。何にもありません。元気であれば、野菜、
果物、卵には不自由はしない。(深掘りしないで下さい。)
(社会人になって始めて、巨峰やりんごのふじが高級品だって知りました。)

そこで、隣の下級生に頼んで、ペヤングのソース焼きそばの大盛りを
いっぱい買ってきてもらいました。
その当時、ペヤングのソース焼きそばが大好きだったんです。しかし、
それから30日間毎日、ペヤングのソース焼きそば大盛りを、
食べ続けることは、さすがに難行苦行でした。

これ、美味しかったです。
今もあるけど

風呂は、どうする。
タオルで身体を拭けば良いだろう。

問題は、トイレです。和式トイレ!  しかも、外にある。
小さい方はいいとして、問題は大きい方。  

どうする❗️


幸か不幸か、私食べ物の好き嫌いは、全くなく。快食快便。
入院中も毎日美味しく食事をいただき毎日、〇〇してました。
病院は、洋式だった。ここは、和式。

和式、ポットン。なぜか外にある

左膝は曲がらない。右脚だけでしゃがみ、石膏ギプスで固められた
重たい左脚は、伸ばしたまま。脚前挙状態で、ことをなすしかないのか。

この状態で、ことをなせと。
しかも、左脚に石膏ギプスという負荷をかけて

冗談じゃないぞ!
足腰に、多少の自信はあるが、この状態でことをなすのは
至難の業ではないか?

しかし、やるしかない!

ペヤング食べて、牛乳飲んで、ビールも飲んで。
漫画を見ていると、来た来た来た来た。  お声がかかりました。
玄関までは何の問題もなく進み、そこでサンダルを履き外へ。
すぐ隣のドアを開け、写真のような個室へイン。
ここで、第一関門。
一段上に上がらなければならない。
うまくやらないと、サンダルをポットンに落としてしまう。
両手を壁に押し付けながら、右足でジャンプ。
成功!
続いて第二関門。
右足だけで、しゃがむ。
これも、両手を壁に押し付けながらゆっくりしゃがむ。
おお!  なんとかできた。いけそうだ。

しかし、ここからが大変!


ことをなそうとするが、そう簡単ではない。
野菜なんて取ってない。(繊維質が足りませんね、なんてわかってるよ)
出ない!力んでも出ない。
ア~頭の中を「あしたのジョー」が駆け巡る。
(力め!力め!力め~!明日は、どっちだぁ)

なした後、後始末をしなければならない。
これが、大変だった。
壁で支えてる手を離さなければならない
もうかなりの時間、この状態だ、大丈夫だろうか。
手を離してモソモソして、このまま後ろへひっくり返るわけにはいかない。
かなりの段差だ。
だが、この難行も日頃の鍛錬が身を助けてくれた。
(練習はうそをつかない!)

どれくらい、この独居房にいただろうか、6月とはいえ汗びっしょり。
右足の感覚もなくなってきた。
意を決して、右足だけで立ち上がろうとする。
もちろん、両手の助けは借りて。
生まれたばかりの子牛が、自力で立ち上がる時のように、
足がプルプルしてる。
(トレーニングで、脚前挙での片足スクワット、やっといてよかったぁ)
(今回は、左脚に重りをつけてなので、キツイ!)

なんとか、ことをなし部屋に戻り、布団に転がりました。
わずかな時間だったと思うのですが、鳥取砂丘を歩いて海岸まで
行ったように、感じました。
左脚も、真っ直ぐ伸ばしたまま浮かせてたので、腿がパンパン!
左足は、ヒクヒクいってました。
これを、しばらく続けるのかと思うと、先がおもいやられます。
でも、なかなかできる経験ではないな。

疲労のせいか、ビールがまわってきたのか眠くなってきました。
寝ることにします。
ここまで、お付き合いいただきありがとうございました。
そして、お目汚し大変失礼いたしました。


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