エグゼ2対戦考察
エグゼ2はリアルタイムで遊んでいた頃に、対戦を結構やりこんでいたと自負していたのですが、アドコレが発売してオンライン対戦を繰り返してみたところ、新たな気づきを得たので、それらも含めて対戦に関する記事を書いてみる。
カッコつけて考察とか銘打ってみたけどただの思い出語りです。
余談ですが、エグゼの当時の公式大会ではベスト8くらいまで行った記憶がぼんやりとあります。気のせいかもしれませんし、全国大会じゃなくて地区大会だったかもしれません。そもそもエグゼ2の頃って全国とか地区とかって概念あったっけ?まぁいいや。当時は「暗転チップが双方同時に使われた場合は1Pの暗転処理が優先される」という仕様を知らなかったため、純粋な連打勝負で負けたのだと思って悔しがったものです。酷い話ですね。
まず、エグゼ2の対戦に関してですが、基礎的なことから書き始めると長くなるので、出発点を「エグゼ2の対戦って開幕ゲートマジックか強化フォルテを撃ち合うゲームでしょ?」とします。
これに対して反論する形で記事を書いていきますが、そもそもそのスタートラインを理解できない方向けの記事ではないということになります。ご了承下さい。
・開幕即死型
ここでいう開幕即死型とは、開幕にゲートマジックor強化フォルテをぶち込んで即死させる戦法のことです。
この戦法は手っ取り早く構築できて、実力差が出にくいため、そして何よりシークレットチップを効率的に集められるため人気の戦法となっています。
しかし、強くはないです。
こちらの方がまとめてくださっていますが、初手でゲートマジックが揃う確率は100%ではないですし、フォルテでも相手を倒し切れるだけの手札が揃う確率はやはり100%ではないです。
お互い開幕即死型だった場合は、基本的には勝率は5割に収束します。
また、開幕即死を狙う戦法は、ゲートマジックを何セットも組み入れたり、アタック+を沢山組み込まなければいけないため、開幕で倒しきれなかった場合で、相手が開幕即死型意外だった場合は=負けと言って差し支えありません。
つまり、開幕即死型ではどうやっても勝率5割を下回ることになります。
・毒逃げ型
一般的に、強いと言われている型です。
エグゼ2をリアルタイムで遊んでいた頃からこの型の人は少ないながらいたように記憶しています。
ユカシタで守りつつ、フルカスタムでターンを飛ばし、ポイズンファラオでダメージを取りつつタイムオーバーを狙う型ですね。
安定度が高く、開幕即死型とぶつかっても5割以上の勝率をキープできます。
開幕即死型をいなすために、レギュラーチップはインビジブル*が鉄板。
相手の開幕ゲートマジックや強化フォルテに少しでも耐えられるよう、カスタムスタイルが人気です。ただし、手札事故で負けてしまうと元も子もないので、サイトスタイルでの運用も人気ですね。
・毒倒しきり型
この辺からエグゼ2リアルタイムの頃でほとんど見かけなかった型になります。
毒倒し切り型は毒逃げ型を狩る為に構築されたフォルダです。
正確には決まった型があるわけではなく、結構バリエーションがあるのですが、共通する点としては「相手がポイズンファラオを破壊できない状況を作ってヘビーゲージを使う」です。
ファラオを破壊できない状況を考えるには、ファラオを破壊する手段を考える必要がありますが、まず、バスターで壊される可能性を考えます。
サイトスタイルの場合は特にバスターの威力が高いので、適当にファラオを置くと案外簡単に壊されます。自分は基本的にユカシタで消えているので、自分の体を盾にして守る事は不可能です。
仮にユカシタを使わずに自分の体を盾にして守ろうものなら、ダークメシアが飛んできた時に終わります。
つまり、まず相手がバスターを当てることができないようにこちらのファラオを置くことがマストとなります。
ここでよく使われる手段としては、エリアスチールやパネルスチールで相手エリアの最奥マスを取ってしまうという手段です。
エグゼ3でもよく見る戦法なので説明不要かと思います。
ただ、エグゼ2では必須級に強いチップが多く、スチール系のチップをそんなに沢山フォルダに入れる余地がないという問題があります。
また、スチールは立て続けに使わないとスチールしたいマスに移動されてしまい、スチールを阻止されてしまうので、かなり多めにフォルダに組み込まないと上手く機能しません。
一方で、ファラオ対策として使われる事が割りと多いフォルテによるファラオ破壊を完全に無効化できるというメリットがあります。
次に使われる手段ですが、アイスステージとマグネットラインです。
相手が上の列か下の列にいる時に、自分が中央列にいる状態でアイスステージを使うと、相手が中央列に立てなくなるので、中央列にファラオを置けばバスターでは破壊不可能になります。
なお、相手が中央列から動いてくれないとアイスステージを使っても意味がないので、相手を中央列から無理やり動かす手段としてマグネットラインが有効です。
マグネットラインを上下列で使用して、相手が上下列に吸い寄せられたタイミングで自分は中央列に戻ってアイスステージを使います。
というか、マグネットラインを上下列で使って、ファラオを中央列に置くだけでもかなり強いです。エグゼ2はまだナビカスがないので、床効果に抗う術がなく非常に強いのが面白いところだと思います。
一応補足しておくと、マグネットラインだと相手のサンクチュアリに対応できないって問題も出てきますが、毒が主力な時点で相手のサンクチュアリは無視していいと思います。
ただし、アイスマグネット型はエリアスチール型と違って、フォルテで容易に破壊されます。一長一短ですね。
個人的には下準備に必要なチップの数が少ないという理由で、スチール型よりもアイスマグネット型の方が安定すると思っています。
で、バスターでファラオを壊されない状況を作っりましたと。
しかし、現実にはポルターガイスト、フォルテ、ゴスペルなどで破壊される可能性が残されています。
ここまできてようやく、ファラオ破壊用チップの対策を考える段階に進みます。
フォルテであればナビスカウトという手もありますが、現実的にいって一番よく使われるのはポルターガイストでしょう。一番確実にファラオを取り除けますからね。
あとなんかアドコレだとゴスペルはフォルダに1枚しか入れられないみたいなので、あんまり警戒しなくていいかと思います。
ポルターガイストに対する完璧な対策は多分ないです。
なので、相手がポルターガイストを使えない状況を作り出してファラオを置く必要があります。
ファラオで攻める側としては理想的な形としては「ファラオを置く→相手がポルターガイストを使う→すかさずもう一度ファラオを置く」です。
しかし、基本的に毒型の人は試合の10ターンの内5ターンをフルカスタムで飛ばし、フルカスタムが足りない残りの5ターンはポルターガイストを仕込んでおいて、相手が不意にファラオを置いてきた時の対策として運用します。なので、相手がフルカスタムを使ってこないターンはファラオを置いてもポルターガイストで取り除かれてしまうということになります。
ただ、ポルターガイストは強力ですが、ファラオ、もしくはアヌビス辺りを置かれない限りは使い道がなく、序盤戦で特に手札を圧迫する為、結構捨てられがちなチップです。
開幕即死型対策でカスタムスタイルを選んでいる人なんかは、実はこっそり最初の方のターンでポルターガイストを捨ててADDしてます。
なので、実際には5枚きっちり使われる事は滅多にないです。
そこで、試合終盤でターンの終わる瞬間にファラオを置いて、相手にポルターガイストを使われる前にターンエンド。
次のターンに相手がポルターガイストを使ってくることを見越して、こちらもさらにファラオをもう1組用意。相手がポルターガイストを使ってきたのを確認してからもう一度ファラオを置き直す。
こうする事で、高い確率でファラオを壊されずに倒し切る事ができます。
ポルターガイストを1ターンに2枚選ぶ人はあまりいないですからね。
ちなみに、ポルターガイストが無くてもフルカスタムを使う事でファラオの対策をされる場合があるので、なるべく自分はフルカスタムを使わず、相手がフルカスタムを使った枚数を記憶し、なるべく5枚使ったのをみてからファラオを仕掛けるのが良いです。
ただし、お互いが理解している人同士の対戦だと、ファラオを壊さないままターンエンドした場合、こちらが次のターンでファラオをもう一度置くことを見越して、ポルターガイストを2枚仕込んでくる相手もいます。
ポルターガイスト2枚積みを読んだとしても、ファラオを1ターンに2回置く事は出来ないのでこちらが打てる手はないということになります。
そこで次の型が生まれました。
・毒逃げ倒し切り複合型
毒倒し切り方をベースにしつつ、相手がポルターガイストを積んでファラオ対策をしてきても勝てるように、逃げと倒し切りを組み合わせた型です。
いきなりファラオを置いて倒し切るのではなく、アヌビスを置いて様子を見ます。
もちろん毒倒し切り型と同じように、アヌビスはバスターで壊せない位置に置きます。
アヌビスは火力は低いですが、放置すれば逃げ切られた時の判定勝負において致命傷になります。エグゼ2の毒ダメージは判定時にも与ダメージとしてカウントされますからね。
そこで、アヌビスを餌として配置して、相手のポルターガイストを消費させてから改めて本命のファラオを置くという型になります。
相手がポルターガイストを安易に消費してくれれば、本命のファラオでの倒し切りが狙え、ファラオを警戒するあまりアヌビスを放置するならそれもよし、という考え方です。
自分はエグゼ2リアルタイム時はこの型をアイスステージ・マグネットライン併用で運用していました。
しかし、アドコレが発売されてオンライン対戦を繰り返していく内に、更に先の型が見えてきました。
・ジェラシー毒複合型
基本的にエグゼ2の対戦では、ユカシタとフルカスタムで10ターン逃げ切るのが当たり前です。
よって、強化フォルテだろうがゲートマジックだろうがダークメシアだろうが、ユカシタを貫通できない時点で警戒するに値しないわけです。
結果として、実は防御はユカシタだけで賄って、空いたリソースは攻撃に注ぎ込む、というフォルダ構成になりがちなんですね。
あまりにもユカシタが万能すぎることもありますが、フルカスタム×5、ユカシタ×5、ポルターガイスト×5がほぼほぼ固定でフォルダの中身を拘束するので、ユカシタ以外の防御チップはあまりフォルダに入れる余地がないのです。
そこで光が当たるのがジェラシーです。
ジェラシーは攻撃力こそ低いものの、ユカシタを貫通するため、貴重なダメージ源となります。ちなみに、エグゼ2のジェラシーにはチップ破壊効果もないので、連続で使えば火力を出すことも不可能ではないです。
本来ジェラシーはドリームオーラを使われるだけで完封されてしまうチップです。
エグゼ2の対戦は、決着時のデリートタイムを見ても、40秒程度で決着がつくことも珍しくなく、ドリームオーラを使われたら、試合終了まで持続してしまう事が多いように感じます。
(未検証ですが、2のドリームオーラは持続時間が設定されていなくて効果永続かも…。3では45秒でしたが…)
ですが、ジェラシーがある事によって、ドリームオーラをフォルダに組み込まざるを得なくなります。これが結構フォルダを圧迫します。
ユカシタとポルターガイストとドリームオーラを併用できるコードはないですし、ジェラシー対策のためだけに貴重な30枚のフォルダ枠をドリームオーラで埋めるのは割に合わない。
しかもドリームオーラはレギュラーに指定できないので、早めに引き当てて使わないと、ジェラシーを使われるだけでゴリゴリHPが減っていき、なんとかドリームオーラを引き当てたとしても、残りHPが減ってしまっていると、残りのHPを毒で刈り取られかねません。つまり、ドリームオーラを何枚かフォルダに入れないと機能しにくいわけです。
特にサイトスタイルなんかはジェラシーだけで倒されかねません。
かといってドリームオーラをあんまり沢山積むと、攻撃手段が足りなくなり、純粋な毒型に火力負けしやすくなるので、ジェラシー対策としては守りを固めるのは程々に、こちらもジェラシーで相手のHPを削って、不利にならないように立ち回ることが求められ、結果的にエグゼ2の対戦環境はジェラシー毒複合型のミラーマッチに行き着くように思います。
ちなみにこのミラーマッチ、いかに相手がドリームオーラ引き当たる前にジェラシーで沢山ダメージを与えるかが勝負の決め手になりやすいです。
そして、それは運要素がかなり強いです。
自分はこの辺であまり面白さを見出せなくなってきて、対戦から足が遠のきました。
なお、エグゼ2リアルタイム時にこの型が台頭してこなかったのは、アドバンスの頃はジェラシーの*が手に入りづらかったからです。もしかしたらアドバンス版では入手手段がなかったかもしれません。攻略本によると入手不可と書かれています。アドコレでは、セーブデータのバックアップでトレーダーを回し放題な事もあり、実際にトレーダーから排出されることを確認済みです。
・ジェラシー即死複合型
こちらはあまり実戦で機能するかどうかの検証が足りていないので、かなり机上の空論の話になります。検証もしていないので嘘が混じっている可能性があります。(だってもう全然マッチングしないんだもん…)
ジェラシーが当たるという事は、相手のユカシタを解除できるという事だと思うので、早めのターンでジェラシーを使ってユカシタを解除し、強化フォルテになどを叩き込んで即死させるという戦い方も成立しそうな気がします。安定はしなそうですが。ドリームオーラ使われたら終わりだし。
ただ、ポルターガイストでのファラオ対策を捨ててフォルテで対策するようにすれば、ジェラシーからのフォルテ、というような形でダメージを取ることも可能かもしれません。
・バルーン冤罪型
ここからはネタ構築の話です。
割りと有名な型ではありますが、ヒライシンなどの属性トラップチップを使ってから、その属性と同じバルーン系のチップを使い、そのバルーンが起爆すると、何故かトラップチップが発動するというバグを利用した型です。
ヒライシンはユカシタを貫通し、火力も高いのでドリームオーラすら剥がす事ができます。
特にヒライシン+エレキバルーン+アイスステージは火力的にも申し分ないため、結構わからん殺しできます。
ただ、バルーンは何かにぶつからないと起爆せず、相手に当てるのは難しい為、ストーンキューブなどのこちらの攻撃がヒットするオブジェクトを設置して、それにぶつけて起爆させないと、現実的には使い物になりません。
そのため、現実的には1回の攻撃にヒライシン、エレキバルーン、ストーンキューブ、アイスステージと4枚のチップが必要になります。
アイスステージは上書きされない限りは再利用できますが、アイスステージ上で当てても400ダメージなので、サイトスタイル以外が相手であれば、3セットは当てる必要があり、それだけで結構フォルダを圧迫します。
しかし実際には3セット綺麗に当てられる事はあまりないです。
バルーンを発射すると、かなり長い時間ユカシタが解除されてしまう為、強力な攻撃を受ける可能性もありますし、バルーンがストーンキューブに当たる前にストーンキューブを壊されると攻撃が不発になります。高確率で相手がポルターガイストを仕込んでいる現環境では、下手すると冤罪コンボが不発になるだけで無く、ポルターガイストでストーンキューブをぶつけられて泣きっ面にハチになる事もあります。
また、ドリームオーラを剥がせるといっても、ドリームオーラで防がれてしまった時点で使ったチップの数で言っても全く割にあっていない訳です。
結果として、倒しきれないことも多く、安定させようとしてバルーン+ヒライシン+ストーンキューブを4セット、5セットと入れようとすると、防御が薄くなって死ぬ、という事になりやすいです。
ただ、使ってて面白い(使われる方は別に楽しくないと思うけど…)ので、一度は運用してみて欲しい型ですね。
・キャッチマシーンとか
これも机上の空論ですが、いつかちょっとやってみたい型。
キャッチマシーンは触れた相手のチップを全て破壊するという効果があり、飛び道具なので、ターンの終わる瞬間に相手にぶつけてやると、次のターン相手がチップを使う前にチップを奪われる事になる為、これを毎ターン続ける事で完封できる、という型です。
キャッチマシーンは、それ自体にブレイク性能は無いはずなのですが、チップ破壊効果はシールド貫通、オーラ無視というやばい性能をしています。幸いユカシタやインビジブルでは防げたはずなので、あまり注目を浴びてこなかったチップなのだと思います。
ジェラシーでユカシタを剥がして、ターンの終わり側にキャッチマシーンを投げ続ければ強いのでは?と思わなくもないですが、ターンを跨ぐ瞬間にキャッチマシーンを重ねるのが現実的じゃなさそう。多分あんまり強くないと思う…。
ちなみに、キャッチマシーンにはバグがあり、本来キャッチマシーンは、発射後にロックマンを上下に動かすと、つられるようにUFOも上下に動きをトレースするという仕様なのですが、2P側で使うと、なぜか1Pの動きをトレースしてしまい、ほぼほぼ回避不能になります。
アドコレで修正されたかどうかは確認していませんが、多分されてなさそう。
・最速暗転バグ
エグゼ3の記事でも書きましたが、エグゼ2にも先行入力最速暗転のテクニックが存在します。
自分がチップを使える状態の時に、相手が暗転チップを使ってきたら、暗転演出中の内からAボタンを押しっぱなしにする事で、相手の暗転チップの終了直後に自動的に最速でチップを使ってくれるというテクニックで、エグゼ3ではこれによって相手がユカシタ中でも、相手が暗転チップを使った直後の、まだ穴の中に戻る前の1フレームをスナイプする事ができたのですが、エグゼ2では、なぜか2P側でのみこのスナイプが可能です。
1P側で試みると、最速で暗転はできるものの、相手がユカシタ状態に戻るのが早く、ナビチップなどで最速暗転返ししてもスナイプする事ができません。
オンライン対戦ではどちらが2Pになるのか知りませんが、オフライン対戦だとホスト側が必ず1Pになるようで、オフライン対戦で検証した限りだと圧倒的に2P有利でした。
このことを知ってからエグゼ2の対戦のモチベーションが低くなってしまい、あまり検証できてないのですが、狙って2P側になれるなら、圧倒的に2P側が有利なんじゃないかなと思います。
でも同時に暗転チップ使うと1Pが優先されるならどうだろう…?まぁいいや。
おわり。