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#134 批判的思考を身に付ける指導

皆さんこんにちは。
サッカー、旅行、読書、Voicy好きのコウチャンマンです。
今回も記事に辿り着いていただき、ありがとうございます。
日々の気付きから、私の学校現場での経験や教育行政という立場から学校を見てきた経験を皆さんのお役に立てたらと思い、記事にしております。

ご無沙汰しております。
学校現場は1学期の終わりが近づき、残り1週間で夏休みに入るという所が多いのではないでしょうか。
成績の最終確認に忙しい毎日というところですね。
あと少しで子供にとっては楽しみな夏休みです。
そして、先生方も一息つける時ではないでしょうか。
もちろん、面談、研修、部活、授業準備などに時間は取られますが、子供達がいないだけで気持ちは全然違いますよね。
この時間を是非とも有効に生かしてください。

そこで、時間が少し出来た時に考えてみて欲しいトピックを選びました。
私のiPhoneにある発信メモを見ていたら、表題の言葉がありました。
ということで書いてみようと思います。

「批判的思考」というと良いイメージを持っていない方も中にはいるかなと思います。
そこで、「批判」という言葉の意味をchatGPTに聞いてみました。

批判

1. 目的: 建設的な改善や発展を目的としています。
2. 方法: 論理的で根拠のある指摘を行います。
3. 態度: 冷静で客観的な態度を保ちます。
4. 例: 作品の評価、政策の評価などで、具体的な改善点を提示することが多いです。

ChatGPT より

これだけ見ると、負の部分は全くないですよね。
あくまで「具体的な改善点」の提示です。
ということは、課題解決学習をするときに必ず出てくる「解決案」に対して、改善点を具体的に提示しないといけないわけです。

例えば、特別活動において校外学習や修学旅行の班行動の計画を立てるとします。
計画が上手に立てられないことは、子供達ゆえに多々あるわけです。
そんな時に声掛けするよくある方法は、「問題が何かを明確にしよう」というものでしょう。
そして、その問題の課題を考えさせるということです。

ここで、ポイントは「課題」をどのように出させるかです。
上記のように単純に課題を考えさせるだけでは、恐らく批判的思考は
身に付きません。

なぜなら、正解を探してしまうからです。

現状の教育では、正解が求められてしまうことが多く、正しい課題と解決策を出さないといけないと考えてしまいがち。
正直、課題や解決策は考えているだけでは正しいかどうかはわかりません。
やってみないと正解か分からないわけですよ。
でも、単純に考えさせるだけでは正解を探す事に終始してしまうと、批判的思考は育たないのです。

では、どうするか。
課題と解決策を各自3つ考えさせます。
そして、互いに発表するときに全く同じものにならないようにするという条件をつけます。
そうすることで、小さなことでもいいから案を出すようになり、ブレインストーミングのような状態になります。

正解の解決策を編み出さないといけないと考えてしまうと、なかなかアイデアも言いにくくなるため、1つ案が出たらその案以外出てきません。
案が一つしか出てこない状況では批判的にはなれないですよね。
でも、ブレインストーミング的に小さなことでもいいから案が複数あれば、メリット・デメリットを考えだしたり、それぞれのいい所を組み合わせたりと思考が進みます。
これが批判的思考につながるのです。

だから、修学旅行のコース決めでも、面白い案が最終的に出てくることもあります。
どうしてもその日のうちに金閣寺と清水寺に行きたい!という班があったとしましょう。
(あまりお勧めしませんが)
問題は、遠い2ヶ所に行くための交通機関をどうするかということです。
京都の修学旅行の交通機関はバスになります。
でも、この2つを直接結びつけるバスはない。
では、どのようにして移動をするかということが課題になります。

アイデアはいくつもありますが、バス、電車を使う、はオーソドックス。
枠を外せば、タクシーという手もある。
金閣寺も清水寺も有名どころなので、タクシーが近くにたくさんあるはずだ!
ということは、4人で割り勘すれば、実はバスを複数乗り継ぐより安いかもしれない。

というようなことを考え始められるように、発問しないといけないですね。
「バス、電車以外に何かないかなぁ」とボヤいてみるのもいいでしょう。
そうすると意外な事実に気づくこともあります。
タクシーで移動するくらいなら、タクシー行動の翌日に行けばいいのではないかと気づくわけです。
これまた別の解決策が出てくるわけです。

そうすると、問題がまたまた変わるわけです。
金閣寺と清水寺をやめたらどこに行くのかということです。
このように次々と問題は変わってくるわけで、批判的思考を身に付けるチャンスが出てくるわけです。

要するに「正解」を求めないということが大切ですね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
皆さんにとって何か気づきがあれば嬉しいです。
それではまた次の記事で!

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