#47 社会人経験後、看護師になった方の心構え
最近は、社会人を経験後、看護師になる方も増えています。看護業界は独特なので、前職と比べ戸惑うことが多いと思います。
社会人経験を持つ方が看護師になったときの心構えなどを、まとめたした。
看護界は特殊な世界
私も含め、他の業界を知らず看護師になると、初めからそれが当たり前のようになっているので、そういうものだと認識するようになります。
しかし、他の業界を経験するとその独特さについていけないと感じる方も多いと思います。
もちろん、職場の風土にもよりますが、看護界は体質が古く、気づかないうちに、自己犠牲を強いられたり、あからさまな意地悪やいじめが横行していたりもします。
もちろん、そういったものに無縁の方もいますが。
外の世界を知っているからこそ、理不尽さや、矛盾に気づくことが多くなるでしょう。
看護業界に入るなら覚悟が必要
元々の仕事を辞め、看護師を目指した理由はそれぞれです。社会人経験のある方の看護師の志望理由としてよく聞くのは、仕事に困らないからという理由と、親近者の治療や介護がきっかけというものです。
確かに、看護師は仕事に困りません。ただ、間違えてはいけないのは、就職したら安泰ではない、ということです。就職はスタートであって、ゴールではありません。必要なことができなければ、どの職場に行っても肩身の狭い思いをし、働きづらくなってしまいます。
一般的に看護師として働く場合、どこかの施設の臨床看護師として働くことが想定されます。その場合、どんな臨床の場でも共通する基本的な知識、技術を習得する必要があります。
また、親近者の治療介護を通して志した場合、目指す看護師像を明確に持っている方が多いです。「こういう看護師になりたい」「私は患者さんに寄り添える看護師になりたい」など…。
もちろん、その理想を目指していくことは大切ですが、その道のりには、割り切らないといけないこと、諦めないといけないことが無数にあります。
理想と現実とはギャップがあるということを念頭においておく必要があります。
ストレートと社会人を経ての新人の違い
ⅰ.年齢による理解や習得にかかる時間の差
社会人経験のない同期と一緒に就職するため、いろいろなところで、差を感じることがあるでしょう。飲み込みの速さや柔軟性など、年齢による差が少なからずあります。
同期だけど、自分だけなかなか進まないと思うことがあるかもしれませんが、そこに折り合いをつけ、焦らず、必要なことを習得し、最終的に社会人経験者という強みを活かせるようになるといいですよね。
ⅱ.年下の先輩の存在
前職である程度の経験があっても、看護師としては新人です。ですから、年下の先輩という存在を受け入れる必要があります。多くの場合、卒後2〜4年目がプリセプターなどの指導担当になることがあります。
職場に、幅広い年齢層がいれば、あなたの年齢を考慮して、同世代や年上の先輩を指導者にすることがりますが、確率は高くありません。
年下でも、経験はある人だと割り切るしかありませんが、心積もりとして、ひとつお伝えしておきます。看護師の3〜5年目は、自分は一通りの仕事がこなせるようになり、無敵だと思っていますので、風当たりが強いと感じることが多々あると思います。
ですから、必要な指導内容だけ聞くようにして、その他の嫌味などは切り離すようにしましょう。
ⅲ.教える側の気持ちの差
ストレートの新人は、教える側も自己体験がありますし、社会人としてもまっさらなので、関わり方、距離感など把握しやすく、関係を築きやすいです。
一方、社会人経験者の方は、同じ経験をしている看護師ばかりではありません。ですから、先輩となる看護師自体が、あなた社会人としての経験を予想しきれず、どう接すればいいかという戸惑いがあります。距離感がよくわからないのです。
ですから、ストレートの同期とは、楽しそうに話をしてるのに、あなたには、素っ気ないと感じることがあるでしょう。これは、あなたが嫌いということではなく、どう接したらわからない状態なのだと解釈してください。
あなたの人柄を知るまで、少し時間がかかります。時間が解決してくれるでしょう。
社会人経験があるという強み
看護師としては新人であっても、社会人の経験があるということは強みのひとつです。前職が何であったかにもよりますが、患者さんとの会話、何かの書類を作成するときのパソコンスキル、一般常識!(看護師はとても弱い😭)など、他にも数えきれない場面であなたの得意なことを発揮できるタイミングがあると思います。
どうしても、看護師は、業務の出来不出来で人を判断してしまいがちです。ですから、強みを発揮する前に、看護師として一人前ではないと嫌味ったらしく言われることもあると思います。
でも、あなたが当たり前のように身につけている医療看護系以外の知識や技術は大きな強みで、他の人にはないものだという自覚を持って、いろいろあっても挫けず、進んでいってください。
まとめ
看護業界は特殊なため、社会人経験のある新人看護師は、戸惑うことが多いです。看護師を志した理由は様々ですが、理想通りにいかないことも多々あると覚悟をしておきましょう。
たとえ同期であっても、社会人経験者と、ストレートの方とでは違いがあり、社会人経験者の方が、困難さを感じることが多いでしょう。でも、時間が解決する部分もあり、何より、社会人経験を強みとして、看護師の道を進んでください。
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