X(旧Twitter)における『メタル音楽健康状態向上論』への批判
※画像→TERROR PROPAGANDA -Craft
(問題あれば消します)
メタルというものは健康に悪いです。
「そのうち癌にも効くようになる」という意見もありましたが冗談でも有り得ません。
私はメタル(主にブラック・メタル)にはまっていますが、メタルは心身に悪影響を及ぼすことがあります。
いや、心身に元から異常(敢えてストレートな表現)のある人が好む傾向にあるのがメタルという音楽でもあるため、卵が先か鶏が先かという話にはなるのですが、とにかく「メタルは健康に良い」などという説は、デマに近しいものであると言いたいです。
実際に私はブラック・メタルに今よりもさらに傾倒していた頃に自傷行為をしましたが、その時には某ブラック・メタルミュージシャンの声で自分の体を刺せという指示が聞こえました。否、それが妄想だったという可能性はややありながらも私はその体験が恐ろしかったのです。
以前、X(旧称Twitter)にてメタルというワードがトレンド入りしたのですっ飛んで行ってみると「メタルは健康に良い」という俗説に騒ぐユーザー達を発見しました。
ちなみにこの「メタルは健康に良い説」はXにて定期的に浮上しているようです。
何がきっかけかはわかりませんが、何かしらの勢力が流行らせようとしているのでしょうか?
そして私は、そのようなトレンドがXを賑わす度に
「メタルという音楽が健康に良いはずがありません。
メタルという音楽が必ずしも心身に悪影響を及ぼすというわけではありませんが、とにかく健康状態向上を期待できる音楽ジャンルではないし、元々心身の状態が悪い人が聴いたらより状態が悪化する危険性はあります。
また、そもそもメタル音楽というものは元々心身の状態が悪い人が好む傾向にあるので、そういった人々がメタル音楽にシンパシーを感じて自分の状態が肯定されたような気持ちになるという効果は期待できるかもしれません。」
と主張してきました。(早口で言ってそうと揶揄されそうなほどの偉そうな主張ですね)
もちろん、Xという場で「メタルって健康に良いらしい」と言っている人達が本気でそう発言しているとも断言できないし、大半は冗談交じりで発言しているだけだという可能性はあります。しかし、私はそういった冗談すらも見過ごせませんし、仮に冗談であったとしても「そんな冗談を広めるな」というのが本音ではあります。
驚くべきことにメタル好きらしき人までそのような冗談を言っているのです。(Xのプロフィールからメタル好きと推測)
これはもうメタルヘッズではなくて
『ポーザー』です。良くても『メタラー』に成り下がってしまいます。
私が某メタルミュージシャンの声による
自傷行為推奨幻聴(幻聴か定かではないが)を聴いたというのは非常に恐ろしい経験であったため、もしこのような「冗談」を真に受けた者が健康状態向上のためにメタルを聴こうとしているのならば全力で止めたいと思います。
※当然ながらその某メタルミュージシャンには全く罪はありません。
健康状態向上を目指すのであれば、ヒーリングミュージックやポジティブ応援ソングでも聴いた方が良いです。
尤も、人によってはメタルというものがヒーリングミュージックやポジティブ応援ソングの役割を果たすという可能性はあります。
しかしながら、世間一般的にメタルがヒーリング効果のある音楽であるという説が蔓延ることは、例え冗談であったとしても許されないという主張をしたいのであります。
一方で、私のような健康状態が元から良好でない人間から見れば、世の中一般的にヒーリングミュージックや応援ソングと呼ばれているようなものは私にとって「悪」かもしくは「邪」な存在にもなりうるのです。
それは丁度、ドラキュラが十字架や日の光、にんにくを嫌うのと同じような状況です。
結局のところ、各人によって何が「健康に良い」のかを他人が断定できるわけではないのですが、「間違った健康法」というものは忌み嫌われるべきでありますし、「間違った健康法」が広まることは大問題にもなりうるのです。
現に私はメタルという音楽に「裏の意味」で救われたのでありますから、「メタルって健康に良いらしい笑」みたいな軽いノリでSNSで騒ぐような「メタルヘッズもどき」もしくは「ポーザー」達の冗談など勢いよく蹴散らしたいという気持ちでいるのであります。
そして、そういったメタルヘッズもどきやポーザーは恐らくメタルの各ジャンルの区別もついていないでしょう。
そしてさらにありがちなのが、デスメタルとブラック・メタルの区別がつけられていないというものです。
そういったメタルヘッズもどきやポーザー達にとっての「メタル」というものは、大抵の場合KISS、Metallica、IRON MAIDENなどに集約されます。
※KISS、Metallica、IRON MAIDENなどへの批判でありません。
そういった人々が「メタルは健康に良いらしい」などと言ったところで、「では、あなたの言う"メタル"とは何ですか?」と尋ねたくなってしまうのです。
というのも、散々「メタルは健康に悪いです」という主張はしてきたものの、メタルのジャンルによっては活力の湧くものがないわけではないのです。
例えば私個人としては、やはりスラッシュメタルやパワーメタルは華やかだという印象があります。また、デスやブラックでよく用いられる通称「デスボイス」というものは人によっては力を感じる声のようです。
例えばよく聞くのが「ストレス発散のためにカラオケでデスボイス出した!」みたいな社会人の話です。この「デスボイス出した!」というのがポップスを歌う際に出したのか、それとも本格的にデスやブラックメタルを歌って出したのかはわかりませんが、とにかくそういったメタル由来の発声方法というものが人間のストレス発散に一役買っているという点から、健康状態向上に全く効果がないとはいえないのかもしれません。
しかし、私の主張に戻るのならばやはりこの「ストレス発散のためにデスボイス出した!」という発言こそが危険なのです。
大抵の場合、こういった発言をする者達の多くが先述の「メタルヘッズもどき」や「ポーザー」に等しい者達なのです。
デスボイスというものも正しい出し方ではないだろうし、一部を除いた多くのメタルバンドが真のデスボイスを出せてはいないという現実も知らないでしょう。
※今回の場合のデスボイスの定義は「日本で認識されている定義」を採用しています。
そしてそもそも、メタルというものが「健康」という概念と結び付くこと自体がある種の「ミーム:Meem:いたずら」のような状態であるといえます。
どういうことかというと、大半の人々は「メタルが健康状態向上に役立つ」などと考えてはいないか、もしくは逆張りのような考えでそういった発言をしているのです。
これの証明となるのがやはりXにおいて時折「メタルは健康状態を向上する説」が騒がれるという事態です。
例えば、「ランニングは健康に良い」という発言をXなどのSNSで行ったところで誰も騒ぎません。ランニングが健康に良いという説は珍しくもないし、ランニングという運動が健康と結び付いているのはほぼ常識だからです。
しかし、メタルという本来であれば健康と結び付きそうもない概念を敢えて結び付けることによって、ネットというミームに溢れた世界で盛り上がりを見せるのです。
「メタルが健康に良い?
そんなわけないだろうけど、もしかしたらありえるかも笑」
というノリこそがSNSをはじめとしたネット世界ではウケるのであるから、どの人も本音では「メタルが健康に良い」などと微塵も思っていないか、もしくはほんの冗談としてそのように発言しているだけなのです。
しかしながら、私が何度でも言いたいのは、そういった発言が冗談として蔓延ることさえも許されないということです。
その理由としてはやはり、メタルという幅広いジャンルの詳細な区別がついていない人々に悪影響を及ぼすからです。
この場合の詳細な区別がついていない人々というのは、ポーザーやらメタルがヘッズもどきといった蔑称で呼ばれるべき者とは異なる
「純粋無垢な非メタルリスナー」のことです。
ポーザーやメタルヘッズもどきは、メタルに関しての若干の知識はもっています。特にメタルヘッズもどきはそうです。
ポーザーなどは、やや「純粋無垢な非メタルリスナー」に近い要素はありながらも、やはり純粋無垢な非メタルリスナーとは異なります。
では純粋無垢な非メタルリスナーとはなにかというと、幼い子供や良し悪しの分別のついていない未熟な若者などを指します。
尤も、北欧のインナーサークルが未熟な若者で溢れていたという点は議論されるべきですが、彼らの大部分は「由緒正しいメタルヘッズ」ですから純粋無垢ではありませんし、もどきでもポーザーでもありません。数パーセントはそういった層もいたかもしれませんが。
純粋無垢な非メタルリスナーが冗談交じりの俗説に惑わされ、「メタルに力を貰いたい」などと言ってその魔境に踏み込むことはあってはなりません。
特にデスやブラックはParental Advisory-Explicit Contentに該当する音楽である確率が非常に高いのでありますから、そういった純粋無垢な非メタルリスナーは足を踏み入れる際には十分な注意が必要です。
また、区別という点に関して掘り下げますが、恐らくこれはロックというジャンルにおいてもいえることではあります。
世の中の大抵のロック好きでない人、もしくはロック好きもどきの人々はビートルズとローリングストーンズの区別もついていないでしょう。
尤も、それに関していえば私も興味のないバンドに関してはそれぞれの区別など全くついていないので大手を振って批判することなどは本来なら許されないのではありますが、要するに
「区別のついていないものを何かの根拠として押し出すという行為は、冗談だとしてもやめよう」という話であります。
間違った健康法が冗談で広まることすらも避けたいのです。
特にそういった「健康に良いらしい笑」みたい軽いノリでメタルという音楽を引っ張り出すことには腹が立ちます。
今回のnoteでは、Xにおける「メタル健康状態向上説」に注目して疑問や批判を述べましたが、Xというバーチャルの世界ではなく現実世界におけるそのような「説」の蔓延についてもおおむね同じような疑問と批判が生まれるでしょう。
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