モロッコ旅行記vol. 8 〜日本語を勉強するウェイターさん〜
なんだかんだ丸く収まって、やっと食事です。
モロッコのパンって美味いんですよね。
マハラシュって言うんですけど、フランスパンから派生したみたいです。
またタジン鍋かよ…と言いたいところなんですけど、これめっちゃうまくて、理由はわからないんですけど、モロッコで食べた食事で一番美味かったです。
アメリカ人の二人が火を起こしてくれました。
キャンプファイヤーを囲んでキャンプのスタッフさんがベルベル人の伝統的な歌を歌ってくれました。
彼がすごい人でした。
「わたしは日本から来ました」と言うと、突然、君が代を歌ってくれました。
え、なんで、歌えるん?と思って話していくと、日本が好きで業務の空き時間に日本語を勉強しているそう。
夜中、彼のテントにお邪魔すると、
日本で出版されているアラビア語の会話本に全てふりがなを振って勉強していました。
サイードさんは、このキャンプ唯一のウェイターで、ベッドメイキングも、掃除も料理も皿洗いも一人で行っているそうです。
加えて彼のテントには、空調などもなく。夜、零下まで気温が落ちる砂漠の真ん中で、毛布だけで暮らしていました。
その忙しい時間を縫って、厳しい環境の中で、日本語を勉強するサイードさんには頭が下がりました。我々は恵まれています。
チップを初めて心の底から払いました。
翌朝、ラクダ組の我々は6時に出発しました。