深夜マクドナルドでTOEIC800点をとった男の苛烈な日常!
私は25歳まで深夜のコンビニでアルバイトをして生計をたて、派遣社員を経て、28歳で上場企業の正社員になりました。その過程で英語の勉強を始め、TOEIC800点をとることができました。
今回はその経験を基に、勉強をする環境、主に勉強場所について書きたいと思います。
①なぜ英語の勉強をしようと思ったか
深夜のコンビニバイトだったときから、漫然と「このままではいけないよな」という気持ちがありました。小売業や飲食業は給料が上がりづらいと聞きますし、現に体力的にキツイ・・・。将来的にはホワイトカラーとして働きたい。そんなことを考えていました。
そんなとき、なにげなく求人を検索していると「派遣社員」という雇用形態を発見します。そう、それまで派遣雇用という概念を知らなかったのです。
「これだ!」
やったことはないが、これなら練習がてら事務仕事が経験できそうだぞ、そんな風に思いました。(甘い)
しかし、「ろくに働いたことがないです」では、面接で落とされるに違いない。後にわかったことですが、派遣会社に所属するにあたって「落ちる」なんてことはありません(仕事の紹介が少ないことはあります)。当時はそんなことも知らず、
手土産としてTOEIC で高得点をとろう!
そんな風に考えました。
②選んだ勉強場所は「マクドナルド」
一人暮らしのボロ部屋から自転車で10分くらいの位置に、24時間営業のマクドナルドがありました。私は毎日の勉強場所としてそこを選びました。
注文するのは決まって100円のアイスコーヒーS。お金がなかったので、余計なものは買えません。しかし、「貧乏だと思われたくない」というプライドはあり、時折+ハンバーガー(100円)も注文してました。今振り返ると、かえって悲しくなる注文です。
勉強時間はかなり不安定でした。深夜のコンビニ勤務は21時~翌日6時までなので、その前の15時~18時を勉強時間に充ててました。しかし、生活リズムが乱れ、勤務開始である21時直前まで寝てしまうこと珍しくありません。その場合、仕事終わりの朝6時~9時までが勉強時間になります。また、バイトが休みの日は+3時間程勉強します。私は「3時間勉強→食事+仮眠→3時間勉強」という方法をとっていたので、勉強時間が深夜になることも頻繁にありました。
③なぜ「マクドナルド」だったか
みなさんは勉強場所と聞くと、どこを思い浮かべるでしょうか?
自宅、カフェ・レストラン、図書館、レンタル自習室 etc. 環境や目的に合わせて選ぶもので、どれが正解ということはないでしょう。
しかし、当時の私は「マクドナルド」という選択肢しか考えられませんでした。
まず、「自宅」では集中できません。テレビやインターネット、寝転がれるベッドなど、誘惑が多くてたまらないのです。他のいかなる勉強場所もお金や時間を消費しますが、大切なのは結果。TOEICで高得点をとるため、貧乏ながらもこれを投資コストと考え、外で勉強する道を選びました。
「カフェ・レストラン」これはお金が掛かりすぎます。スタバやドトールでは、コーヒー1杯300円~400円。当時、5個パックで298円になったサッポロ一番と、「半額シール」で200円になったスーパーの弁当を主食にしていた自分に払える額ではなかったです。
「レンタル自習室」も同様。ほとんどが月額10,000円程度とられますから、選択肢から外れます。
「図書室」これはお金もかからずによさそうですが、問題があります。それは「時間」です。区や市が運営する図書館の多くは10時~17時など、開館時間が極めて短いのです。既述したとおり、私の勉強時間は夜だったり、朝だったり、超不定期だったため、これもアンマッチでした。
④マクドナルドでの勉強にもデメリットが
「お金がかからないこと」「いつでも開いていること」マクドナルドはこうした難しい条件をクリアしていたのです。加えてマクドナルドは、(言い方は悪いですが)雑多の雰囲気があり、「居ることのハードル」が低いことも魅力でした。高級レストランやおしゃれなカフェと違って、マクドナルドはお客を選びません。本当にいろいろな人がいます。
しかし、その雑多な雰囲気がネガティブに働くこともあります。それは「不良中学生」たちの存在です。東京の千代田区や中央区を生活圏にしている方々は、もう不良中学生を目にすることも少ないと思います。しかし、10年以上前の私の地元には、た~くさんいたのです。彼らは、スマートフォンから自分たちが聞きたい音楽を(イヤホンやヘッドホンではなく)全体に聞こえるようにして、かけたりします。
こちらもイヤホンをして勉強するのですが、聞いているのは「英語のリスニング」。相手はユーロビート(だったかどうか覚えてませんが)。これでは対抗できようはずもありません。マクドナルドは勉強を目的として場所を提供しているわけではないので、文句は言えませんが、集中できないことは事実でした。
⑤TOEICテストでの苦労
勉強場所の話からは逸れますが、TOEICテストの本番でも苦労がありました。それは「受験料」と「受験時間」です。TOEICは機械採点だからか、毎月受験することができます。私も満足できる点数になるまで何回か受験しました。
その代わり、簿記などと比較して受験料が高く、当時は6,000円程度かかったと記憶しています。加えて馬鹿にできないのは交通費です。ウロ覚えですが、受験できる場所が限られていて、東京駅周辺まで行かなければ受験できなかったのです。
しつこいですが、当時の私は5個パックで298円になったサッポロ一番と、「半額シール」で200円になったスーパーの弁当を主食にしていたほどお金がない。これらは痛恨の出費でした。
また、受験時間が昼1時からという点も大きな障害になりました。
「昼1時から?なんだ普通じゃないか」・・・と思うでしょう。
それは昼間に働いている人の感覚です。深夜のコンビニバイトは21時~翌6時までの仕事。普通の人からは12時間、丸々生活リズムがズレているのです。
つまり!普通の人にとって「深夜1時からテストします」と言われているようなものです。
こちとら貧乏ですから、テストの前日や翌日にも仕事があります。時には21時~翌6時まで働き、そのまま寝ずに昼1時からのテストに望むこともありました。
↑で「満足できる点数になるまで何回か受験しました」と書きましたが、なぜ何回も受けたかというと、体調が悪いことが何度もあったからです。TOEICの点数配分の半分はヒアリングです。集中力を要するので、意外と体調は重要です。「体調が良ければもう少し点数が上がったはずだ」こんな後悔があり、幾度もの受験を余儀なくされたのでした。
⑥TOEIC800点獲得!
正確に覚えていませんが、勉強を始めてから半年ほどで740点を取った記憶があります。これは一般的には早いペースだと思います。当時、まだ若くて記憶力もあり、生活がかかっていたので必死度合いが違いました。
ですが、その後はあまりスコアが伸びなかったです。どうも700点を超えて安心してしまい集中力が落ちたのでしょう。しかし、さらに半年後には810点を取ることができました。
さて、TOEICで高得点をとる人は数多いるでしょうか、深夜に働きながらとった人は少ないかな思ったので、書いてみました。何かの参考になれば幸いです。