見出し画像

ストレス発散、大暴れ、夏 その1

ここ最近、というか1月ぐらいからだろうか。
異常に忙しくストレスが溜まっている。
あまりの忙しさに髪を4か月は伸ばしていたぐらいだ。
そんな僕のストレス解消方法はお酒と暴れること。
しかし、この時期はみんな就活に明け暮れて飲む機会なんてなかなか訪れない。
じゃあ、暴れるかといっても僕はもう21歳、子どもじゃない。

暴れる場所も、機会にも恵まれない僕にとってこの現代社会はあまりに生きづらい。

しかし、合法的に大人が暴れられる場所がある。
それがライブであり、フェスである。

これは、6月22日・23日に散々に暴れ、暴れ散らかした思い出の記録。

普段バンドを聞かない人にとっては聞きなじみがないだろうが、04 limited sazabys(以下、フォーリミ)主催のフェス、YONFES。

愛知で開催されているこの野外フェスは、存在は知っていたけれど場所が場所なので友達に誘われるまで行くことすら検討していなかった。
フェス+バンド主催=暴れられるという方程式が僕の頭の中で導かれるまでは。

というわけで、6月21日に名古屋に到着。
前日に名古屋に来た理由は先輩に会いに行くため。
Sさんと合流し、Bさんが働いているという居酒屋へ。
美味しい料理とお酒を堪能し、世間話に花を咲かせる。
夜はそのまま先輩の家に泊まり、翌朝、友達との待ち合わせ場所である名古屋駅へ向かった。
シャツとパンツを忘れて。

Day1

そんなことには気づかず能天気に、名古屋駅で友達と合流。
1日目はTHE ORAL CIGARETTESがトップを飾るということで、オーラルのバンTとタオルを身にまといながらハイテンションでモリコロパークに向かう。
もちろん暴れるために短パンだし、荷物はスマホのみ。

天気予報では1日中雨が予想されていたが、雲はありつつも太陽のひざしがまぶしい。
時折、雲が太陽を隠してくれる絶好のライブ日和だ。
入場し、会場の広大さに目を奪われている中、フォーリミとモリコロパークのマスコット達による前説の開始。
一応フェスのルールではダイブ禁止となっているけれどGENは
「痴漢以外だったらある程度はいいと思っている(笑)」
と話し、周囲の客も当然の盛り上がり。
もちろん、僕も雄叫びを上げている。
トップバッターのセトリを発表しかけるという茶番も繰り広げられつつ、フォーリミの開会宣言によりYONFES1日目は幕を上げた。
この時点でテンションは最高潮。
出来るだけ前で見たいがために、前へ前へ詰め寄る。

トップバッターはTHE ORAL CIGARETTES。
春フェスではトリを飾り、他のフェスでもトリ前にあることが多いなか、他のフェスではなかなか見ることのできない攻めたタイムテーブルだ。

おなじみのSEとともにメンバーが入場すると、やまたくは
「フォーリミに今さら言う事ないわ。MCなしノンストップでいきます!」
と宣言し、4つ打ち。
この時点でテンションはぶち上がりだが、初っ端から「Red Criminal」という朝から休ませる気の一切ないセトリにファンとしても大興奮。
ダイバーの続出する前方に突っ込みもみくちゃになりながらも楽しんでいると、ウォールオブデスも起こる。
1曲目の時点で汗はびっしょり、サウナ状態であったがオーラルは止まらない。
2曲目「5150」でもダイブ・サークルが巻き起こり、僕はというと大熱唱。
ロックモード全開のオーラルに呼応するように客も暴れまくるこの瞬間がとても好きだなぁと感じつつ、3曲目は「BUG」。
お馴染みの両腕を交互に上下に振るダンスにより、腕はすでに限界を迎えていた。
しかし、今日のオーラルは止まらない。
休む暇もなく、「Naked」「カンタンナコト」「狂乱Hey kids!!」と客を覚醒させていく。
最後の曲「Mr.ファントム」が終わり、もう終わってしまうのかと寂しくもあったが、やっぱりこのバンドが好きだなと再確認。

10月にあるPARASITE DEJAVUが本当に待ち遠しくなってしまった。
2日通しで行くので、それまでにストレスを溜めておかないといけない。

さて、サブステージに移りサバシスター。
オーラルで疲れた足を癒しつつゆっくりとしようと思っていたが、そうはさせてくれない本当にかっこいいバンド。
「ナイスなガール」から始まりメジャーデビューアルバム「覚悟を決めろ!」ではダイバーも続出する風景を見ながら、脳がやられた。
それは、ガールズバンドだからというわけではなく、このバンドの持つパンクさと熱に対してだ。

サバシスターも終わり、一旦フードエリアへ。
お目当てはフォーリミのRYU-TAがプロデュースしている麺やおがただったのだが、まさかの整理券。。。
我々の明らかな情報収集不足だったが仕方ない。
割り切ってCoCo壱を食べた。安定に美味しい。

フォーリミのグッズを買い、会場に戻るとリーガルリリーの「リッケンバッカー」がさわやかな風とともに聞こえてきた。
サウシ―もリーガルリリーもこのフェスは本当にメンバーが厚く、どのバンドも聞きたかったものの、しぶしぶそこを諦めてフードに行ったわけだ。
だって、ご飯を食べなきゃ体力不足で力尽きてしまうもの。

さて、次はROTTENGRAFFTY。
話す必要もないほどに熱いこのバンドは
「殺す気でかかってこいやー!」
と叫ぶNOBUYAが早くも客席に突入。
そのNOBUYAめがけてダイバーも続出するし、前方に人は集まるし、おそらくCoCo壱を食べていなかったら倒れていただろう。
NOBUYAが
「俺たちの殺すは愛しているってことやから!」
という無茶なセリフにも妙な説得感がでてしまうのはこのバンドが25年間ライブを、バンドを続けてきたからだろうか。

最後はやはり「金色グラフティー」
リフトとダイバーが大量発生するこの曲は、最高のギターリフと共に客の大合唱が始まる。
知らないおっさんを肩車しながら前方で大熱唱。
もう自分の汗なのか他人の汗なのか分からないぐらいにビショビショになりながら、僕は力尽きた。

この後、復帰したKANA-BOONをみて感動したり、My Hair is Badの椎木の言葉を聞いてぶち上ったりもしたけれど、やっぱり外せないのが10-FEET。

いつものSE(~そして伝説へ~)が流れ、タオルを掲げているとTAKUMAが
「ライブ観てよかったと思ったらノってくれ。そうっでもないなと思ったらそういう感じで」と言うと、いきなり「goes on」。
そんなんノるしかないやん。ずるいやん。
サビは周りのみんなと肩を組みながらまたもや大熱唱。

気付けば雲が少しずつ増え、雨もぽたぽたと降ってきたがどうでもいい。

「その向こうへ」では、サビ毎にモッシュが起こる。
ただこのモッシュ、サークルのでかさが尋常じゃない。
普通のモッシュの1.5倍はあるんじゃないかと錯覚するぐらいにはでかい。
やはり、モッシュをするとあまりの人の多さに雪崩が起き、その毎回で僕は下敷きになった。
3回ぐらいだろうか。
足に違和感が生じてきて、少し後方へ下がろうと思ったのも束の間。
「第ゼロ感」のイントロが流れ、僕のアドレナリンは大放出。
足の痛みなんかすっかり忘れて前方に行き、やっぱりぐちゃぐちゃになっていた。
「蜃気楼」「ヒトリセカイ」では観客の声に圧倒されつつも、これまで辛かったこと、しんどかったことを思い出して少し涙を流した。

と、10-FEETが終わった瞬間僕の足に激痛が走った。
しまった、アドレナリンが切れたのだ。

PAテントの近くで友達と合流し、冷たい雨に打たれながら足を労わる。
本当にバカをした。
もっと落ち着けばよかったと思ったが、まあ楽しんだ証拠だ。
トリのフォーリミまで最大限足を回復することに全神経を注いだ。

が、しかし。
サブステージのトリ、ENTHの演奏が終わっても足の痛みが引かない。
歩けるから骨折はないとしても、ヒビぐらい入ってるんじゃないかと思ってしまう。
フォーリミは後方でゆっくり大人見しようかななんて思っていると、フォーリミの出番。

お馴染みのSEが鳴り手拍子をしていると、だんだん
「あれ?足の痛みがなくなってきたぞ。行けるやん!」
と、いつもの見積もりの甘さが出てしまい、前方に突撃。

一曲目から「Buster call」という目を覚ますような一曲。
フォーリミを別に追っているわけではない自分でさえも分かるぐらいにGENのどの調子がいい。
伸びのいいハイトーンボイスにやられながら、やはりサークルモッシュが起こる。
足の痛みはもう忘れてしまい、走り回る。
そのまま続けて「fiction」が流れるとまたもや前方に。
ダイバーが大量発生し、顔を蹴られたりもした。
おそらく酸欠で正常な判断ができなかったんだろう。
しかし、テンションはMAXに最高潮。
「Finder」「Alien」と続き、もうこの世に未練はない状態に。
でも、フォーリミの曲が僕を現世にとどめてくれる。

「Horizon」「Keep going」では、会場中にGenの高い声が響き渡る。
その声に呼応するかのように観客のボルテージは上がっていき、アンコールへ。
「YONFESこの曲知ってるやつ何人いんだよ!」とGenのシャウトと共に始まるアンコール一曲目はまさかの「monolith」
まあ、これでぶちあがらない人間はいない。
雨のことなんてすっかり忘れて、足のことなんて全く気にせずに、今日という日はここにしかないからこそ、後悔しないように暴れまわった。

最後は「758」
「monolith」のシークレットトラックでライブでもなかなか披露しない幻の曲。
やはりダイバーは大量発生したし、僕もそれに負けないぐらい暴れまわった。

さて、1日目も終えて駅に向かう途中、遂に足の痛みが戻ってきた。
後悔はないが、明日俺は生きて帰れるのかという不安だけが残る。

とりあえず帰り道、ちゃんとシップを買って足に貼り、ぐっすりと寝た。
ストレスは発散された。

いいなと思ったら応援しよう!