コロナった５

9月9日にコロナ宣告を受け、12日辺りから匂いを感じていないことに気付いた。
味は薄いともマズイとも思わず、フツーに食べていたので、もしかしたらこれより前から匂いを感知していなかったかもしれない。
匂いを感じなくても特に問題ないと思っていたが、彼岸の入りに作るおいなりさん、油揚げを似る匂いも酢飯の匂いもしない。
秋分の日、おはぎを作る為に煮ているあずきの匂いがしない。
味はわかるが、なんという味気なさ。
匂いを感じなくても問題ないと思っていたが、食べ物がダメになってる匂いが分からないのはヤバかった。
匂いなし生活はいつまで続くのか？
てか、治るのか？
不安を覚え始めた数日後、匂いを感じなくなって約２週間後の夕方。
風呂掃除のため洗剤をシュッシュっとすると、
あれ？今、ふわっと洗剤の匂いした？
微かにだが、洗剤の匂いがする。
掃除を終え、何かこう、強い匂いのものはないかと、目に付いたのが除光液。
蓋を開け鼻を近付け、思いっきり吸い込み……
むせた。
手であおぎ、風に乗ってきた匂いを感じましょうって、理科で習ったでしょ！
うーん、匂い感じたような、ただ刺激成分にやられただけのような。
はっきりしないまま、冷凍庫からアイスを取り出し、いただきます。
バニラにチョココーティングの棒アイス。
不思議なことに、バニラやチョコより、棒の木の匂いを感じる。
夕飯の支度。
うん、匂いわかる！
だが夕食後、またも匂いを感じない。
翌朝、やはり嗅覚は戻っていない。
午後4時頃になると、匂いを感じるようになり、夕飯が終わるとまた分からなくなる。
なんだかなぁと思ったが、この期間に、大量の魚を捌くことがあり、その際に匂いが分からない状態だったのは大変ありがたかった。
家族は生臭くて大変だったらしいが。
午後4時位から戻っていた嗅覚が、午後1時位になり、匂いを感じる時間が日に日に長くなり……
コロナ発症から約１ヶ月、ほぼ元に戻った。
ほぼ、というのは、仕事場と食堂が隣合っていて、昼食時に社員のお昼ご飯の匂いが仕事場に侵入してくるのだが、コロナ発症以降、何故かこの匂いだけ感じにくい状態が今も続いている。

ちなみに、家族にも、寝込んでいる間ずっと枕元に陣取っていた猫にもうつらずに済んだ。