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感情システム
私たちは意識的にも無意識的にも、毎日さまざまな行動を行なっている。膨大な記憶の海の中から必要な情報を呼び出し、あらゆる判断に役立てている。
そこには何らかの価値基準が存在するはずである。無意識下の習慣化された情報はなぜ習慣化されたのか。意識的な判断はいったい何をもって判断しているのか。
現実的に考えたとき、その価値基準は私たちが認識する「感覚や感情」である。
誰だって苦しい、悲しいという思いはしたくないし、誰だって楽しい、嬉しいと感じて生きていたい。
痛みなどの感覚を含め、私たちはマイナスだと認識する感覚、感情を抑え、プラスだと認識する感覚、感情を得て生きていたいと思っている。
無意識下の行動も、意識的な判断も、そこには感覚、感情を基点とした理由が存在する。
例えば「寝坊してはいけない」という考えがある。これは幼い頃から幼稚園や学校などの時間に遅れてはいけないという経験からきており、その理由は「親や先生に怒られるから」といった理由になっている。
幼い頃は親や先生からしつけや、褒められた経験、怒られた経験を積むことで社会的に必要なことを身に付けていく。
その後、自分で物事を考えられるようになったときにも、寝坊をしたら家族や学校の先生、会社の人などに迷惑が掛かる、怒られるということを認識し、「寝坊はしてはいけない」という考えを無意識下に理解するようになる。
寝坊しないように早く寝たり、目覚まし時計をセットしたり、朝眠いのに起きないといけないのも嫌だが、怒られるのはもっと嫌だという考えによって行動する。寝坊するかどうかはマイナス側の考えだが、プラス側に関しても同様の対比となる。
私たちの行動はプラス、マイナスの感覚、感情の対比によって決定される。