男はつらいよ お帰り寅さん
映画の事も色々書いて行こうと思っているのですが
最初に映画の事を書くとすれば「寅さん」しか考えられなかった。
2019年の上映された男はつらいよシリーズの最新作であり
この作品をもって男はつらいよは完結する。
寅さんファンの中には
「寅次郎紅の花」や「寅次郎ハイビスカスの花特別編」が
最終作と位置付ける人も多いが
作品のクレジットとして「お帰り寅さん」が最終作という事で良いと思う。
今作のあらすじですが
満男はサラリーマンから小説家へ転身しており
妻の7回忌の法事を終えたところから物語は始まる。
満男の小説のサイン会をしているところにかつての恋人である
イズミが訪れそこから生まれる複雑な思いを胸中に留めようとするが
どうしても満男はあの四角い顔をした伯父さんを思い浮かべしまう・・・。
先ず、この作品は寅さんシリーズを見ていないと
ただ平坦な内容が2時間続くだけの作品です。
特に後期の満男とイズミの物語を知っていないと
話の前提が成り立たないので
この作品を見る人は
「男はつらいよ ぼくの伯父さん(42作目)」ぐらいから
数作続けて見る事をお勧めします。
本当は1作目から見た方が良いのですが
そうすると50作品見る事になるのでこれは骨が折れます。
では今作を見た私の感想です。
ラスト3分前から涙が止まらなかった。
それは上記の通り、男はつらいよという物語を全て知っているから。
多分、この3分の感動は寅さんファンなら共感出来ると思う。
今作の話の流れからの回想シーンへ移る美しさも非常に良いです。
要らないなと思ったのはオープニングの映像。
また一部ゲストのシーンも要らない。
惚れて振られて、また惚れて。
お調子者かと思えば心根は優しくてシャイな伯父さん。
私は寅さんのような素敵な男では無いけど
少し似ている部分を持っているので寅さんに共感してしまう。
いや違うな、憧れているんだろうな。
それは多くの日本人が同じ事を思っていると思う。
寅さんは多くに人にまごころの美しさを教えてくれた。
そんな貴重な尊さが世界中に広まればいいな。
そうすれば天国で寅さんが「そうか、良かったな」と
皆に笑いかけてくれると思う。