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2022年1月の観劇記録

1月に観たものの記録です。

@現地
・舞台「フランケンシュタイン-cry for the moon-」(紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール)
・月組『今夜、ロマンス劇場で』『FULL SWING!』(宝塚大劇場)
・MURDER for Two(森ノ宮ピロティホール)

@配信
・Japan Musical Festival 2022
・ニコ生「にゃんと陣の生放送やっちゃいます!」第7回

▮舞台「フランケンシュタイン-cry for the moon-」

19世紀、欧州。若き科学者ビクター・フランケンシュタインは、科学の力で死体を蘇らせる禁忌の実験に成功し、名もなき【怪物】が誕生する。【怪物】は言語や知性を習得し、感情が芽生え、やがてコントロールできなくなるほどの怪力を身につける。その怪力に身の危険を感じたビクターからは見捨てられ、周囲の人々からも拒絶され疎外されて孤独になった時、盲目の娘・アガサと出会う。彼女の美しい心に触れたことで、人間の理解と愛を求めた【怪物】が彷徨い行き着く先とは...。

公式HPより

とてもまろやかで優しいフランケンシュタインでした。
フランケンシュタインの印象といえば、生みの親であるビクターに捨てられ、人々に迫害された怪物の憎しみによって巻き起こる悲劇。自分に優しくしてくれた盲目の老人もビクターの弟も婚約者も、みんな殺してしまう。
怪物の容姿は醜悪で、とにかく悲惨で残酷なストーリー。
そんなイメージだったんですが、このフランケンシュタインcftmは、切なくも美しくてあたたかい。観終わったあとの感覚が、今までのものと180度違っていました。優しい人たちが作ったんだろうな。
まぁ、七海さんの怪物がそもそも美しいんすわ。合うものが無くて屈強な戦士から取ってこられたという右腕は確かに異様だけれど、それぐらい。そしてこの舞台では、盲目なのは老人じゃなくてこれまた美しい彩凪さん演じるアガサという女性。(今回はド・ラセーの孫)
美しい二人が、最後まで心も美しくいてくれる。
このあたたかさは、怪物を受け入れるアガサファミリーの存在はもちろん、怪物の心が「憎しみ」に変わることなく、ずっと「愛」を求め続けているのが大きいんだろうなと思いました。光のフランケンシュタイン。
陣くんは3役。記者、アガサの兄のフェリクス、そして判事のダニエル。
3役ともすごく良かった!野心と好奇心にあふれた記者、純朴でおだやかなフェリクス、プライドゆえの冷酷さを感じる判事、それぞれに衣装の違いだけでなく、表情や発声、仕草でしっかりと雰囲気が変えられていて、見ていて楽しかったです。大阪公演でも観るたびに伝わってくる感情が少しずつ変化していて、お芝居の面白さを感じさせてもらいました。公演が決まったときは、多役に不安を感じられていたのですが、そんなの嘘みたいに素敵だった!
ラストシーンの、「よーし!出航だー!」というフェリクスのセリフ、人の生きるエネルギーを感じられてすごく好きです。こちらの心まで明るくしてくれるパワーを感じました。
ちょうど感染状況が一気にひどくなっていた時期だったので、いつまで公演があるのか、大阪公演は実施されるのか、心配しながらの公演期間でしたが、無事に全ての公演の幕が開いて良かったです。
月を観るたびに思い出す公演が、またひとつ増えました。

▮月組『今夜、ロマンス劇場で』『FULL SWING!』
月城さん・海乃さん、トップ就任おめでとうございます!
コロナ禍で宝塚の舞台を見始めたんですが、月組さんはこの公演が現地での初観劇となりました。シンプルで洗練された大人っぽさ、みなさん「芸達者」という印象です。
お芝居は映画でおなじみの「今夜、ロマンス劇場で」。映画版を見たこともあったし、ストーリー的にもわかりやすいので、宝塚を初めて観る方にも見やすい作品だろうな~と。ただしチケットが無い。
映画シーンは実際に大きなスクリーンに映し出されるので「映画感」を感じられるのと、ラストシーンで一気に視界がカラフルになったように感じる瞬間が好きでした。それまでも現代シーンでは普通に色のある世界だったはずなのに、モノクロだった映画の登場人物たちに色がつくことで、あんなに視界が鮮やかに感じるんだなと驚いた~。
上から目線になってしまったら土下座してお詫びしたいぐらいなんですが、月城さんは本当にお芝居がお上手ですね…。あんなに綺麗なお顔なのに、違和感なく素朴な青年に見せるのがまずすごいし、何よりラストシーンの年老いた佇まいや声色、話し方。そりゃみんな泣いてしまう。。。
「FULL SWING!」はおしゃれなスウィングナンバーがテーマのショー。ジャイブのシーンの彩みちるちゃんがめちゃくちゃかわいくて見てたら最強ハッピーな気分になれました。みちるちゃん、カフェのシーンでも、そんな姿勢で止まれるの?!みたいな「体幹必須!」という姿勢で止まってるのも好きだし、フィナーレでも幕が下りるとき、膝の折り方が深くて誰より低い姿勢になっているのもすごい。
宝塚を見始めて意外だったのは、私、子どもの頃からひたすらにイケメンを追いかけまわしてきた人生なんですが、宝塚を観ると娘役さんに「かわいい~~~!!!」ってニコニコしてることが多いです。でもイケメンももちろん好きです。
バキバキに踊っている人を見るのが好きなので暁さん筆頭のノマドのシーンも好きでした。
あと礼華はるさんの等身、見るたび驚く。

▮MURDER for Two

偉大なアメリカ人作家のアーサー・ホイットニーが、自らのバースデーパーティーの席で銃に撃たれ、致命傷を負って殺された。現場から1時間と、最も近い町にいた新米刑事マーカスは、寡黙な相棒のルーを引き連れ現場に向かう。個性豊かな容疑者たちが立ちはだかる。

犯人はアーサーの有名女優の妻ダリアか?それとも第一容疑者として疑われている、プリマドンナのバレットか?はたまた馴れ馴れしい態度で接してくる、精神科医のグリフか?ベテラン刑事が到着するまでの限られた時間の中で、事件を翻弄する容疑者たち。果たしてマーカスは真犯人を見つけることができるのか?

時間は限られている、急げマーカス!
逃げ切れるか真犯人!

音楽と騒乱と殺人事件が、完璧な配分でブレンドされたミュージカル。2人の役者が演じるのは、計13人のキャラクター。全編生ピアノ、捧腹絶倒のステージ!

公式HPより

6年ぶりのマーダー!
前回はチケットが全然取れなくて1公演しか観れなかったのと、面白かった気はするけどどんな話だったか忘れちゃったや…と思っていたけど、見ていると「そうそうそう!!!これでした!!!これです!!!」と100000000万回頷きました。
前回は松尾貴史さんがマーカス役でしたが、今回は海宝さんが警察官・マーカス。刑事に憧れる若い情熱とか野心とか、前回とはまたマーカスの色が違って見えて面白かったなぁ。何より海宝さんのマーカス、やる気はあるのにちょっと抜けてたり周りに振り回されてたり、すごくチャーミングでかわいかったです。
2人で13人のキャラクター、多分10役ぐらいが坂本さんで、3役(といってもほぼマーカス)が海宝さん。お二人とも常に出ずっぱり、セリフしゃべってるか歌ってるかピアノ弾いているかを常に担わなければいけないので、本当に大変な舞台だな、と。。。坂本さんは10役近くもある中で、ステージに立ったまま一瞬で違う人に変わる様がすごい。ターンをした瞬間に、視線をずらした瞬間に、表情や姿勢、仕草とかで「あの人になったんだな」ってちゃんとわかる。目の前でクルクルと違うものが次々にやってくるメリーゴーランドみたいでした。歌もキャラクターの声だったり、わざと下手に(?)テンポをずらして歌わなきゃいけなかったりで、もーーーほんとに、何度も言うがすごい…!!!でもパンフレットで話されていましたけど、演じ分ける坂本さん側じゃなくて、それを受け止める側の海宝さん側も大変なんだと。確かに、対するキャラクターによってマーカスも反応を変えなきゃいけないから、それはそうですよね…。
マーカスとステフのパートナーの歌が好き。
途中でマーカスの携帯が鳴るシーンは、「はい一旦止めまーーーす」からの客席で誰が携帯を鳴らしたのかの説教タイム。日替わりで鳴らした人へ警告される罰内容が変わるのがおもしろかったです。私が入った公演では、「シャープペンの芯をひたすらペン先から入れ続ける」とかでした。地味につらいやつ。笑 あの瞬間だけ、地のお二人に戻って関係性がちょっと見えるのも楽しかったです。
真犯人も誰だったかすっかり忘れていたんですが、いざ判明すると「あーーーーー!」
出演される側はほんっっっとに大変だと思いますが(何度でも言う)コンパクトでテンポも良いし、演者さんの技量をダイレクトに感じられて好きな舞台です。

ここから配信。

▮Japan Musical Festival 2022
偉い人!お願い!晴香アリエルを実現して!!!お願い!!!絶対に観に行く!!!むしろ通うから!!!お願いーーーーー!!!!!!!!!
と叫ぶほど良かった木下晴香ちゃんのパートオブユアワールド。セリフまで最高でしたね。
「夜のボート」も、歌いだした瞬間にその声色にぞわっとして、晴香ちゃんの実力と可能性の奥行に鳥肌が立ちました。。。晴香シシィは、いつかきっとやってくるのでしょう(半分願望半分確信)

▮ニコ生「にゃんと陣の生放送やっちゃいます!」第7回
フランケンシュタインの座組が大好きな陣くんにニコニコ!
占いコーナーで大きな仕事が決まっていることが確定的になりニコニコ!
毎月、穏やかで幸せな気持ちになれる大好きな時間です。


仕事の繁忙期もあり、昨年末ぐらいからすっかり疲れ果てたので、観劇本数が少なめの月でした。
それに加えて、1月から2月にかけて、2年ぶりに公演中止での払い戻し祭りにあっています。これだけ言われていても、やっぱり"現地で"観ることが好きなんですよね。
早く世の中が落ち着きますように。

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