第一回最優秀日本語大賞
みなさん。おひさしブリ大根。
なんとも蒸し暑い日が続きますがいかがお過ごしでしょうか?
皆さん。どうですか、元気ですか?
どうですか?と聞かれたときに、みなさんどう答えてるんですかっ!!!
さて、そんな僕なんですが、、、、、今日はちょっとお腹が痛いです。
完全にクーラーで寝冷えしました。
まあそれはおいときまして、今日は僕が昔から非常に感心している言葉についてです。
これぞ日本という国を表した言葉!ベストオブジャパニーズ!
それを紹介したいと思います!
この言葉を初めに耳にしたのは小学生の頃ですね。
昔はなんのこっちゃようわかりませんでした。今は分かりますし、皆さんもご存知だと思います。や、焦らしてもしゃーない!
いきましょう!第一回!
最優秀日本語大賞!
ジャラララ~、、、
あっ、ここでその言葉だけ違う感じで発表したい。
よし、わかった。いきますよ!!
―――― ヽヽ
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ちゃうなコレーっ!
普通にジャン!!
「デリケートゾーン」
です!
では、このセリフのどこが最優秀、、、ギュルルルル
うっ、いたた、お腹が。
ちょ、ちょっとすいません、、、みなさんはこんな時どうしてますか…?
そう、トイレですよね?わかります、僕にもそれはわかります。
ちょっと失礼します。また、後程、、、
ごそごそ…
ねぇっ、ねえアリエル。今の聞いてた?
あぁ、しっかりと聞かせてもらったぜ。あいつなかなか面白そうな話してやがったな、アリシア。
デリ…何ですって?
デリケートゾーンだよ、デリケートゾーン。バカ。おめぇ知らねぇのかよ。
な、何よ。分かってるわよ!ちょっと聞き取りにくかっただけよ!
へぇ~、じゃあどこか言ってみろよ。
ちょっ、本気で怒るわよ!
ちっ、わあわあうるせぇよ。それより、なぁ、さっきあいつ感心してるとか言ってなかったか?どういう事か考えてみようぜ。
あなたって本当に人間が好きよね。
バッ、ち、ちげーよ!
対策だよ、あいつらの思考回路をよんで、次来やがった時の為に罠とか作っとくんだよ!
なあに、この前公園で砂埋めにされたこと、まだ根にもってるの?
あったりめーだろ!お前だって、昨日、兄弟が片方の触角ひっこぬかれてクルクル回ることしか出来なくなったって言ってたじゃねーか!
彼はもういいのよ。ろくに働きもしないで毎日毎日寝てばかりで、、あぁもう、そんなことより、あの人間は「デリケートゾーン」のどこに感心してんのよ。
お、おう、そうか。まずな、今のやりとりでふと思ったんだが、デリケートという曖昧な単語とゾーンの組み合わせにも限らず、お前、どこの事わかったろ?
あたりまえよ。女の子ですもの。だからこそ、さっき怒ったんじゃない。デリカシーのない人って嫌いよ。
まてよ。そこなんだよ。直接的な言い方じゃ嫌われる。じゃあ伝えなきゃいけない場面でどうする。それに代わる言葉が必要だ。
なるほどね、、、。的確に伝わり、なおかつ下品ではない言葉。それが「デリケートゾーン」なのね。
あぁ、控えめなニュアンス。リズミカルな語呂。そして何より、最後の理解は、あくまで相手に委ねる。これを考えたやつぁすげえ紳士だ。きっとイギリスかどっかの貴族に他ならねぇ!!
待って!ほんとにそうかしら、、、
ん?どういうことだよ。
!!!
、、、、違うわ、アリエル。これは、、
な、何がだよ。
確かに「デリケート」も「ゾーン」も英語だけれど、、。
「デリケートゾーン」これは向こうでは通じないわ。つまりこれは、、、和製英語よ!!
なにぃーーーッッッ!!!!!
じゃあ何だよ。紳士じゃなくて、ただの西洋かぶれの日本人が考えた言葉ってことかよ!!
いいえ、そうじゃないわ!
どういうことだよ!
これは、、あえてそうしたのよ!日本語じゃあ、どうしても野暮ったくて表現出来なかった、、、、そう、、ぴったりくる言葉が見当たらなかったの。だから外国の言葉を用いてスマートな言い換えを狙ったんだわ。
なんてこった、、じゃあ、単語同士を積極的に組み合わせ、その国にもない言葉を作り出し、結果、日本人の理解をより深めることに成功したってわけか!そう言われれば、むしろ回りくどいともとれるこの言葉、確かに控えめで奥ゆかしい日本人女性の心を垣間見ることが出来るぜ。
まだあるわ!
それによって、はからずも一定の年齢に達さないと理解できない単語になったのよ。さっきの人間もはじめに言っていたでしょう?昔はなんのこっちゃわからんかったって。確かに私、授業でこの言葉習った記憶ないもの。それが必要な時期にくると、自然に悟るようになっているわ!
ごくっ…こりゃすげえ。…最高の表現の為ならば、ためらいなく他国の言葉を用いる。
つまらない体裁もプライドも捨て、さまざまな文化を貪欲に吸収しながら、より素晴らしい表現を探究するその姿勢。そして、1+1の単純な足し算のはずが、10にも20にも膨れ上がる素晴らしい結果をもたらすことに成功している。
それがまさに、小さな島国日本がここまで成長した理由、そして世界の列強国と対等に渡り合うために編み出したスタイルなのか!
えぇ、それがこの単語には凝縮されているわ。まさに「最優秀日本語大賞」ね。
脱帽よ。
あぁ、やっぱ日本人はすげえぜ。
じゃあもし、もしも野球が日本で考案させていたら…
ズバンッ!
バッターアウトォ!
「どうですか解説のアリシアさん。」
「ええ、本日もアリエル投手絶好調です。デリケートゾーンぎりぎりの難しいコースを狙って投げてきました。見事です。」
だな!
ええ、そうね。じゃあもしも、サッカーが日本で考案されていたら、
「おーっとぉ!!なんと、なんとデリケートゾーンががらあきだー!!そこに滑りこんできたのは、アリエル!アリエル!アリエルシュートー!!」
バシィッ!!
「はじいたぁー!!。キーパーすぐさま立ち上がる。さぁもうすでにデリケートゾーンには敵も味方も入り乱れているー!!」
と、なったわよね。
そうだな。
あと、町で超タイプの子を見たときに
「うぉ~、あの子激マブ~!おれのデリケートゾーンにド直球!」
と、いう使い方も出来たな。
それはダメよ。なんの比喩にもなってないし、その表現自体がド直球よ。卑猥だわ!
むっ、そうか。確かにそうだな。おれとしたことが、日本の心を見失っ………
ガタッ
やべっ、あいつ戻ってきやがった!行くぞ、アリシア!
ちょっ、ちょっと待ってよ、アリエルってばー!
…
…
ふぃー、さっきはどうも失礼しました。クーラーつけっぱだと、お腹が冷えて冷えて。
そんなことより、「デリケートゾーン」てやっぱすごい言葉なんですよ。
トイレでも改めて考えてたんですけどね。そしていま、それを伝えにこうして戻った訳…え!?
知ってる?この言葉の深さを?
そうなの?あ、聞かなくていい?もう寝ろ?
なんかみんな冷たい!
今日はカラダもココロも冷えきったわい!
、、すいませんでした。次はもっと面白く締めます。
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