むかしばなし②(不定期)

「むかしばなし①」の続きです。

頭の中が凝り固まりすぎの自分。

先生曰く、ネックレスのチェーンがこんがらかって、固まって取れなくなっている状態に似ているらしい。

早く治さないと、脳からマイナスの指令のみが出続けて、最悪鬱や認知症になるかもしれない。

先生には、お師匠様がいる。
様々な理由があって、今は離れているらしい。

「喧嘩でもしたのか~?」と思っていたら「別に仲が悪いわけじゃないのよ」って言われた。
(また心を読まれたか、分かりやすい顔をしてたか)

「ちょっとね、怒ると怖いかもしれない」
「えぇ~(会いに行くのやだなぁ)」

お師匠様は、町内に治療所を構えている。

「お、久しぶりだな」と先生に笑いかける普通の優しそうな60代くらいのおじさん。

(でも怒ると怖い事は事前情報で知ってるぞ)

ソファーに座らされ、お師匠様の治療が始まった。

先生の時とは違い、まず頭を触られる。お師匠様は目を閉じて、仕切りに頷いているように見えた。

お師匠様「うん、問題は頭だな。体は大丈夫」
先生「そうよね」
自分「(傷つくわぁ……)」

お師匠様「しっかりしとかないと認知症になるぞ」
自分「はい(先生と同じこと言ってる)」

お師匠様「治療は全部で5回」
自分「はい(すぐには治らないんだ)」

料金表を見ると、
初回は5000円、次回は3000円と書いてあった。

治療の仕方は違うけど、先生と同じ料金。
つまり、完全に治るまで全部で17000円かかるのかぁ…

と落ち込んでいたら。


お師匠様「じゃあ神様を見てみようか」
自分「かみさまぁ?」

続きます。