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みっきーのリアル登山者の端書き#862『ヤマサのはんぺん』

愛知県最高峰の山は、長野県に接する豊根村の茶臼山(1,416m)です。
周辺は茶臼山高原として、整備された観光地となっています。

名古屋からのアクセスは少し不便で、どちらかというと岡崎や豊田の登山者さんがいるような印象があります。

そんな茶臼山を登ったときのことですが、山頂付近で休憩をしていると、グループ登山をしていた方々がいらっしゃいました。

一言二言挨拶を交わした後、リーダーらしき初老の男性が、「よかったらこれ食べなよ」と渡してくれたのが、地元豊橋市の名産であるヤマサちくわさんのはんぺんでした。

しっかりと保冷して運んでこられたようで、きちんと冷えた状態になっていました。
敢えて保冷してまで持参するとは、よほどお気に入りの山おやつだったと思われます。

そんな大事なはんぺんを気前よく分けていただいたことに、大変ほっこりした記憶があります。

山ではそんなはんぺんに留まらず、飴玉など他のおやつなどをお裾分けいただく機会がありますし、逆に私が渡す機会もありました。

山ではないエリアでいきなり見ず知らずの人からはんぺんを渡されるようなことがあっても、怪しくてなかなか食べられないことと思います。

山では何故受け取れるかというと「同じ山にいる仲間」というベースが働いているからでしょう。

今の社会では、地域についてのそうしたベースが薄いように思われます。
同じ地域にいても顔がよくわからなかったり、あいさつができなかったりとか、そうした事象です。

地域で繋がりができなくても人は何かしら仲間は欲しいので、今ではネットという便利な素地があるのでそうしたものを経由して仲間を作って繋がることもありますよね。

お互いに助け合う、補い合うという仲間としての共同性を人は持っていたいのだと思います。
それをうまく機能させると、世の中はもっと優しくて素晴らしいものになると思うのですが、もう少し考察していきたいものですね。

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