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かわいいは正義。Ramones "Ramones(ラモーンズの激情)"

先日、ドン・キホーテにて「いちご新聞」を買ってきました。サンリオが毎月出してる新聞ですね。にわかサンリオ好きなぼくですが、そんな具合で、ぼくはけっこう、かわいいものとか好きなわけで、音楽にしてもおんなじで、なんとなくかわいげのある、キュートみを感じるロックが好きだったりします。

きょうは、ぼくの思う "かわいいロック" の名盤を1枚ピックアップしてレビューしてみようぢゃないの、ってことで、それは何かと云いますと、Ramonesの1st "Ramones" です。

ふだん周囲のひとに対してプログレやサイケが好きと公言しているぼくなので、ラモーンズなんて聴くんだ、へー、とか思われそうですが、実はめっちゃ好きで、CDいっぱい持ってます。

ラモーンズのキュートな部分というのはいろいろあって、曲そのものがポップでかわいらしいのもそうだし、演奏がド下手なのもそうだし、あとはフロントマンのジョーイ・ラモーンがカッコつけててもちょっとキモいところとかね。とにかく愛嬌があるバンドなんです。
この1stに限っていうと、録音が激ショボでして、とにかくすべての楽器の音がペラッッッペラなのね。そこもかわいらしさというか、愛すべき要素だと思います。

では、かわいいかわいい曲たちをそれぞれレビューしてみませう。

1.Britzkreig Bop
まあふつうに超有名な曲なのですけれども、ほんとうにすごい曲だと思います。シンプルであるほど直感的なセンスのよさが問われるものですが、これは完璧です。
「♪ Hey, Ho, Let's Go!」のコーラスが案外、か弱い声なのもいい。

2.Beat On The Brat
近所のうるさいガキをバットで殴る、といった意味内容の歌詞だったと記憶しています。歌詞の通り、ライブ映像をみるとジョーイがバットを持っていますね。そんなにかっこいいパフォーマンスでもなくて、なんだか微笑ましくさえあります。

3.Judy Is A Punk
ジュディマリに「Judy Is A Tank Girl」なる曲がありますが、きっとこれのオマージュでしょう、ね。どっちも大好き。
1番と2番のあいだの「♪ Socond verse, same as the first」とは「♪ 2番は1番と同じ」という意味内容で、要するに1番と2番の歌詞がまったく同じなんですね。なんやそれ、って思いましたが、どうやらハーマンズ・ハーミッツのパロディのよう。

4.I Wanna Be Your Boyfriend
ラモーンズあるある、"I Wanna Be~" シリーズ。
中学英語で網羅できるであろう、単純な歌詞。こんなにピュアなラブソングがほかにあるでしょーか。いや、ない。名曲です。

5.Chain Saw
シュイーーー!!!っていうチェーンソーの音から始まる、Chain Sawという曲。派手さこそないけれども、持ち前のキャッチーさで退屈はしない、ふつうにいい曲です。

6.Now I Wanna Sniff Some Grue
個人的には本作No.1キュートソングだと思います。タイトルの意味、「オレは今、ノリ(シンナー)が吸いたい」ですよ。かわいい!
途中、ドラムのカウントだけ鳴らしながら全員で合唱するところ、笑っちゃうけどいい、すごくいい、大好き。
あと珍しく単音のギターリフみたいなのがありますが、むっちゃヘタ。

7.I Don't Wanna Go Down To The Basement
コード進行がちょっとヘンな感じだけど、あまり何も考えず天然でやっているのだろう。そんなのも含めてけっこう耳に残る曲。

8.Loudmouse

はじめて聴いたとき、このイントロが何かに似てるな~と思ってよく考えてみると、本作1曲目のBritzkreig Bopでした…。ラモーンズはそういうの多い。
最後、リズムチェンジしてそのままフェードアウトするのがかっこいい。

9.Havana Affair
ビーチボーイズなどのサーフロックに影響をうけていることで知られるラモーンズさんですが、この曲はそれが顕著な気がします。あんまりサーフロック知らないので、なんとなくだけれども。わりと好きな曲。

10.Listen To My Heart
最初のギターの入り方がかっこいいです。「グゥーン!ジャーーン」ってね。あとは、ギターのことばかりだけれども、申し訳程度のギターソロもどきがラモーンズっぽい。ジョニーはギターソロ弾きたがらないがち。

11.53rd & 3rd
ドラムのリズムが特徴的。この1stアルバムはとにかく8ビートで押し切りがちなイメージですが、これはちょっと違った。
ところで、途中でうたってるのはだれ?ディーディー?
終わったかと思いきや急にサビがくるところ、覇気もなんもなくてマジで笑っちゃう。最高。

12.Let's Dance
クリス・モンテスのカバー曲。ラモーンズはカバー曲のセンスも素晴らしくて、ラモーンズ経由でいい曲を知ることは多いです。この曲もそのうちのひとつ。
原曲のよさを損なうことなく、自分たちの色も存分に出せるってのは、最高のカバーの条件だから、つまり、ラモーンズのカバーは最高。

13.I Don't Wanna Walk Around
どこか懐かしさを感じるようなメロディ。ラモーンズってシンプルながらほんとにメロディセンスが抜群なんですよねー。
8ビートを基調としながら、途中で一瞬だけ変則的になるドラムがかっこいい。

14.Today Your Love, Tomorrow The World
最終曲まで元気たっぷりのラモーンズちゃん。
最後のテンポが落ちるところは、大団円っぽさもあってアルバムの締めくくりにふさわしいですね。


かわいいは正義なの。

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