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北海道で消えゆく音威子府そばを食す
今日は北海道の音威子府にやってきました。
音威子府は人口僅か600人という小さな村ですが、実は音威子府そばという全国にその名を知られた名産品があります。
しかし実は、その音威子府そばもまもなく日本から消えて無くなってしまうのです。
音威子府そばは、大正15年に創業の老舗、畠山製麺が製造するソバの実を皮ごとひく独自の製法で作った真っ黒な麺が特徴のお蕎麦です。
JR音威子府駅構内の常盤軒の名物の駅そばとして全国の鉄道愛好者や観光客に長く親しまれてきました。
しかし常磐軒は昨年7月店主の死去により、惜しまれながら閉店してしまいます。
それだけでなく、畠山製麺の畠山社長も80歳近くになって手間のかかる手作りの製麺ご難しくなり、後継者もないことからこの9月で廃業することになったのです。
これにより、この秋までに音威子府そばそのものが日本からなくなることが確実になってしまいました。
現在音威子府そばを食べることができるのは、音威子府の一路食堂と道の駅おといねっぷの2カ所だけ。
その一路食堂も4月末で閉店することになり、最後に一口味わおうと遥々訪れたものです。
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しかし!
同じ様なことを考える人間は多いらしく、なんと店は2時間待ち。
しかも外気温4度で、外は雨!
寒い!
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それでも漸く念願の音威子府そばにたどり着けました。
冷たいそばと温かいそばを楽しみたいので、天ぷらそばとざるそばを頼みます。
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帰りに近くにある元祖音威子府そばともいうべき、音威子府駅にもよってきました。
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音威子府に限らず、今日本では後継者難が非常に深刻になっており、特に地方では多くの地場産業がなくなり、地域の文化そのものが、それを引き継ぐものなくその歴史に終止符を打っています。
音威子府そばの終わりは、今日本で起こっている出来事のほんの一つの事例に過ぎません。
なんとか地方ならではの文化が残ってくれればいいのですが。