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オニ。


涙は赤毛のケリーから

節分なので鬼のことを。
ギターの鬼のことを書いてみる。

アベフトシ氏が亡くなった後、
ラストライブの映像が映画になった。
映画館でも公開され、当時シフト制の
仕事であったので、時間の都合が割とつけて
期限公開中は毎日行った。

もう今日で公開は終わり、という日。
映画館の中は私ともう一人しかいなくて
私は最後列で踊りながら見た。

通ってる間ずっとモヤモヤしてた。

帰りにドアーズの「ジ、エンド」がiPodから
流れて、瞬間涙が流れた。号泣した。
今度なんてない。いつかなんてない。
2度とない。さよなら、アベフトシ。

新木場の、轟音上映にも行ったのだけれど
その時はどこか他人事だった。

「映画」はずっと残酷だと思ってた。
ライブそのものは数年前の解散ライブ。

この「映画」、
私は「神の視点」から見ている。
アベ氏がこの後どうなるか知っている。
皆がこの物語の結末を知っているのに、
アベ氏だけが物語を知らない。

そんな思いに囚われ、シクシクと
泣いた。
泣くのはいいらしい。
デトックスらしい。

そんなこんなで、ねぇアベ氏。
とっくにアベ氏の年齢を追い越して
今も何かの隙間を埋めるように、
生きてるよ。


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