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自力で行う”ゼロから”の相続 #1(調査)
続きです。疎遠だった父が亡くなっていた事を知り、相続するか否かを早急に決めなければ、父が残した税の延滞金は嵩むばかり。
負債とプラスの部分がどれくらいあるのか、調査をした話です。
とにかく大変でした。弁護士のアドバイスを貰いながら自分たち(相続人)で調査しました。手順を失敗した部分もあるので、一番効率的な手順を体験談として残します。どなたかのお役に立てれば嬉しいです。
自分達で調査をした方が、早いし、安上がりです。意外と出来ちゃいます。
絶対にやってはいけない事
大事な事を先にお伝えします。
相続するか否かを決める前に以下の行為をしてしまうと、自動的に相続したものと、見なされてしまい、負債も相続する事になります。
考え方は簡単です。被相続人(亡くなった人)のお金、物に手を付けない。被相続人(亡くなった人)の代わりに自分のお金を使わない事です。
被相続人(亡くなった人)の公共料金をはじめ、未払い金を払わない
被相続人の預貯金を下ろさない、使わない
被相続人の持ち物を売却しない。処分しない。
調査の前に負債が増えない様にする
相続するか決める前に、使っていなくても返金されない毎月落ちる契約を止めましょう。
必要に応じて、電気、ガス、水道
電話、インターネット、Amazonなど、サブスク
早めに解約をし、未払いの分は「相続する事になった場合は、お支払いします」と伝え、振込用紙を送ってもらいました。トラブルも無くスムーズに受け入れてくれます。
生命保険料、傷害保険等は後で戻って来るので、今は気にしなくても良いです。
父の事を知らない
プラスになるとは限らない。負債を相続してしまうかも。安易に相続する訳にはいかないのです。
遺言の有無が分からない
女性関係、交友関係が分からない
負債の有無が分からない
取引銀行、どの保険に加入していたのか分からない
準備
調査する為には、父が亡くなっている事、相続人である事を証明する必要があります。相続するか否かで変わってきますが、最低限 下記の物は用意が必要です。
実印
印鑑証明の登録
マイナンバーカード(これがあると、印鑑証明、住民票をコンビニで取れるので便利なので、取得がお勧め)
「除籍」と書かれた戸籍と自分の戸籍
代表者を決める
後で決める事も可
被相続人(亡くなった人)と苗字が同じですと、何事もスムーズだと感じました。出来れば同じ苗字の方を代表にすると比較的スムーズです。
苗字の件も重要ですが、時間的な自由がある方の方が良いかもしれません。手続きは、どれも平日に行う必要があります。3ヵ月はあっという間ですし、意外と時間がかかります。スムーズに動ける人にお願いするのが良いと思います。
遺言を探す
遺言があった場合この先の行動が変わるので、最初に遺言の確認が必須です。公証役場と法務局で探します。
公証役場
無料で予約なしで調べてもらえます。結果は当日分かります。持ち物はサイトでご確認下さい。
法務局
有料(印紙)です。予約が必要です。持ち物はサイトでご確認下さい。
有無の調査依頼:当日結果をもらえます。
内容の確認:例え有ると分かっても、内容確認は再度予約しなければなりません。
我が家の場合は、遺言が無かったので次に進みます。
隠れた相続人の確認
後になってから調査したので、皆さんは先に行う事をお勧めします。
銀行や保険会社は被保険者が生まれてから、除籍になるまでの戸籍(全部の戸籍と呼ぶ場合が多い様です)の提出を求めてきます。
なぜ全部が必要なのかというと、「相続人は自分達だけだと思っていても、被相続人が過去に結婚、離婚をしていて子供が居る場合や認知している子供が居る場合があるから」との事です。その人も相続人です。
仮に、自分が知らない相続人が居た場合は、弁護士に相談した方が良いと思います。
生まれた所の役所にありますが、最近は最寄りの役所や分所で被相続人の戸籍も入手できる様になりました。(一部時間が決められている場合など有)
古い戸籍は1部750円で、合計何千円にもなってしまいますが、後で使うので、とりあえず1部だけ取得すれば良いと思います。
除籍と書いてある戸籍は最新の版です。昔の戸籍は手書きでで、結婚をすると親の戸籍を離れて分散されてゆきます。人によって、何部構成なのか異なります。父の場合は7部構成でした。
番号が付いている訳では無い為、役所の方でも読み解く事が難しい様です。「これで全部」と言われ、手続きに使用した所、「足りない」と振出に戻り、時間がかかってしまいました。念を押しする事をお勧めします。
負債の確認 信用調査
クレジットカードなど、借金関連を調べます。コンビニで代金を支払い郵送でOKです。
銀行でお金を借りていないか調べます。コンビニで代金を支払い郵送でOKです。
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