バセドウ病 抗甲状腺薬が使えなくなりヨウ化カリウム丸単独投与療法で一時凌ぎ

私は、抗甲状腺薬(プロパジール)の副作用で、好中球が563まで減少し無顆粒球症一歩手前まで行った。

その関係で抗甲状腺薬による薬物治療が困難となった。

そんな私に残された治療法は、アイソトープ治療と甲状腺全摘出手術の2択のみとなった。 

アイソトープ治療は将来的に全身の発癌リスクが高まるとの研究結果が最近発表され、癌家系の私には不向き。身体に放射性物質(放射性ヨウ素)は入れたくないので除外した。

私は甲状腺全摘出手術を選択したが、手術は2ヶ月以上先であり、それまでの間、甲状腺を宥め落ち着かせ、ホルモンを安定した状態にさせておく必要がある。

甲状腺が暴走していてホルモンが不安定な状態だと、甲状腺内の血流が異常増加している事が多く、手術時に出血の危険が高まるとの記述があった。

抗甲状腺薬が使えない私にとっての切り札は抗甲状腺薬の代用薬『ヨウ化カリウム丸』である。

私は現在、ヨウ化カリウム丸単独投与療法にて甲状腺の暴走を抑えながら、手術日を待っている。

しかし、このヨウ化カリウム丸は、長期投与により効果が得られなくなると言われている。
ヨウ化カリウム丸が効かなくなる事を『エスケープ現象』と言うそうだ。

もし万が一、手術前にエスケープ現象が起こってしまったら…と考えると不安である。

だが、医師の中には、エスケープ現象は起こりにくく、ヨウ化カリウム丸単独投与療法での寛解も場合によっては可能…との見解を持った方がいらっしゃる事を闘病仲間からの情報で知った。

実際はどうなのか?

バセドウ病の程度は患者ごとに違う。軽症の場合はヨウ化カリウム丸単独投与療法での寛解も可能、と言うことなのだろうか?

どの状態の患者でもヨウ化カリウム丸単独投与療法で寛解が望めるのだろうか?

かなりの数、ネット検索して読みあさったが、ヨウ化カリウム丸単独投与療法での寛解症例について詳細に書かれた記事は、残念ながら私には見つけられなかった。

ほとんどの記事には、ヨウ化カリウム丸は効かなくなる時が来る…と書かれていた。

もし、ヨウ化カリウム丸単独投与療法で寛解し、長年に渡り寛解状態を維持できている症例があれば詳細が知りたい。

私の内科・外科それぞれの主治医は「ヨウ化カリウム丸での寛解は望めない。もし仮に運良く一時的に寛解状態になったとしても、早い段階で必ず再発するだろう」との見解をだった。

私は、ヨウ化カリウム丸が効かなくなり、甲状腺が再暴走し始める前に手術を受ける必要性を強く感じ、躊躇なく甲状腺摘出手術を選択し、速攻で手術予約を入れた。

私が参考にした長崎俊樹先生の記述【甲状腺機能亢進症の抗甲状腺薬以外の補助薬】
https://www.nagasaki-clinic.com/adjuvant/ 
バセドウ病/甲状腺機能亢進症の抗甲状腺薬以外の補助薬[橋本病 専門医 長崎甲状腺クリニック(大阪)]


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筆者のバセドウ病闘病歴
2008年:バセドウ病発症→直ちにメルカゾール内服開始/同年:メルカゾール副作用出現→プロパジールに変更/2010年:断薬/2011年:寛解診断/2021年9月:再発にてプロパジール開始/2021年10月:プロパジールの副作用にて無顆粒球症→プロパジール中止しヨウ化カリウム丸単独療法へ変更/2022年1月末:甲状腺全摘出

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