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柚月芳 作 石膏レリーフ

柚月芳は、1901(明治34)年、富山県朝日町生まれの彫刻家です。
富山県立高岡工芸学校を卒業して上京、小倉右一郎に師事し、東京美術学校彫刻科を出ています。
26歳でキリスト教の洗礼を受けて以来、キリスト教をモチ-フとした作品を制作します。
富山といえば、畑正吉や佐々木大樹等の著名な作家を生んだ地ですね。
この作家もそんな地元を愛した作家のようで、朝日町立ふるさと美術館でその作品を見ることができます。

画像の作品は、口づけをする男女を描いたもので、石膏作品です。
裏に「昭和十二年一月六日 於作者アトリエ贈典サル 柚月芳氏作 橋本有」と来歴が書かれています。
1937(昭和12)年で、柚月芳は36歳。
脂ののりきっている頃の作品でしょう。

これも、聖書の物語をモチーフとしたものなんでしょうか?
アダムとイブ?
男が天に指を指してるのも意味深です。
陽咸二の燈下抱擁に似てますね。1924(大正13)年の作ですから、10年後の作品ですけど、それでも時代的に”破廉恥”な作品には違いありません。公には出せない作品故に個人に直接手渡したのかもしれませんね。


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