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【IR分析 #1】買うならどのくらい?を読み解く "小松ウオール工業"(7949) 2024.3期

はじめに


有価証券報告書や決算説明資料など、IR情報を読み解くことが、投資成功への近道だと考えています。重要なポイントはほぼ網羅されているからです。ただ専門的で難解で情報量も多いので、要点だけ簡潔にまとめました。

いい銘柄を、安いときに買う」ために、増益予想などの銘柄に絞って、投資水準を探ります。株価は「利益(EPS)×市場評価(PER)」で決まるため、それぞれの要素を読み解きます。

多くの銘柄についてざっと読んで、ピンとくる銘柄を効率よく見つけてください。





小松ウオール工業(7949)


「増益予想」であることを根拠に、この企業をざっくり「いい銘柄」として取り上げ、投資水準を探っていきます。この情報は以下のIR情報を基にしています。

2024.3期 2023/4/1~2024/3/31
・有価証券報告書 決算短信 決算説明資料

期中の業績修正等は反映されておらず、リアルタイムの情報ではありません。また、あくまで客観的な参考情報であり投資判断や銘柄推奨ではありません。投資は自己責任で行ってください。内容には十分な注意を払っていますが、誤りが含まれる可能性があり、予告なく変更されることがあります。


Q1 どんな会社?


【概要】間仕切り、トイレブース、ドア製品の製造から施工まで対応。全国に展開する支店と製造拠点で、迅速かつ安定した供給体制を確立。オフィスや商業施設向けで国内シェアを確保。民間向けが78%、官公庁向けが22%。

【特徴】製品開発から施工まで自社一貫対応できる体制。高層ビルやオフィス改装に柔軟対応し、オーダーメイド製品で市場シェアを確保。全国的な営業網と地域密着の営業体制が強み。


Q2 どんな状況?


【経営環境】国内市場は、東京などの再開発やオフィス改装需要で回復基調。少子高齢化や労働力不足、原材料費の上昇、デジタル化の加速が進展。少子高齢化や労働力不足、原材料価格の上昇への対応が課題。

【取組み】原材料調達の多様化や在庫管理強化でコスト増加の影響を軽減。デジタル化推進で製造効率を改善。約150億円で工場建設とショールーム拡充を推進。2028年3月期までに売上高年平均成長率3~6%、営業利益率7~10%、ROE5~8%を目指す。


Q3 業績は?


(単位:億円) 有価証券報告書、決算短信等から作成

2024年3月期の実績:増収増益
全品目で増収を達成し、特にオフィス需要の増加が大きく貢献。可売上総利益率の改善で営業利益と経常利益が大幅増。オフィス向け軽量ドアやトイレブースの増収も寄与。

2025年3月期の予想:増収増益
国内都市再開発によるオフィス改修需要が堅調で、病院施設向け軽量ドア需要の回復も期待。物流コストや資材価格の上昇はあるものの、下期の新築ビル需要で増収見込み。


Q4 会社はどう見てる?


予想は期初予想の前年実績比 達成度は期初予想の達成率決算短信等から作成

【予想の積極性】今期の売上予想は、異例値を除くと直近5期の予想範囲内で安定した水準。純利益予想も例年の予想範囲内で、全体的に保守的な見通し

【予想の信ぴょう性】売上予想の達成度は過去5期で概ね安定しており、純利益も安定した達成度を示していることから、予想の信ぴょう性は高いと言える。

【予想の傾向】会社は控えめな予想を出す傾向が見られ、特に純利益は上振れする傾向がある。


Q5 市場はどう見てる?


高値・安値のPERは、各期の高値・安値÷EPSで計算有価証券報告書等から作成

【利益と評価の相関性】EPSの増減に対してPERの反応は鈍く、明確な相関性は見られない。市場は成長に対して慎重な評価をしている。

【評価のギャップ】5期前と比較してPERはやや上昇しているが、EPSの増加は限定的であり、過小評価や過大評価の傾向は見られない

【直近の水準】直近期のPERに割高感はなく、5期平均の範囲内で推移しているため、市場の期待に大きな変化はないと考えられる。


最後に「買うならどのくらいか」を、ここまでの分析を基に想定します。多くの銘柄を同じ形式で見ていきますので、初期的な分析や投資候補探しに役立ちます。

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Q6 買うならどのくらい?


有価証券報告書、決算短信等から作成

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