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【IR分析 #101】 レスター(3156)のIR情報から、「買うならどのくらい?」を考える
「いい銘柄を、安いときに買う」ために、増益傾向など、興味を持つに値する企業をピックアップし、「どんな会社で何がいいのか」と、「買うならどのくらいか」を考えます。
これらは企業が開示するIR情報(※)から読み取れますが、専門的で量も多いので要点だけまとめました。多くの銘柄を時短で知り、ピンとくる銘柄を見つけて、安い時があれば検討することが目的です。
私自身が初期的な分析に使う手法を整理したものですが、効率的に投資候補を見つける一助になれば幸いです。
2024.3期 (2023/4/1~2024/3/31)
Q1 どんな会社?
電子部品や半導体の販売・調達支援、供給チェーン管理まで幅広いサービスを提供。多様な事業領域を活用してエレクトロニクス分野の課題解決に取り組んでいる。特徴は、デバイスやEMS、エコソリューション事業での専門性やシナジー効果を活かした競争力。再生可能エネルギーや植物工場など新たな領域にも展開。
Q2 どんな状況?
エレクトロニクス業界は急速な技術進展や競争激化に直面しており、価格競争、技術革新対応、人材確保が課題。車載市場や再生可能エネルギー市場の成長を見込み、新規事業やエネルギーマネジメントシステムの構築に注力。中期計画ではIoTやAI技術の活用を進め、事業再編によるシナジー効果の最大化を図り競争力を高める。
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Q3 業績は?
2024年3月期実績:増収増益
売上高は調達事業や半導体及び電子部品事業の好調が牽引し、過去最高を記録。営業利益も環境エネルギー事業の寄与により増加。一方で、金利上昇や借入金増加の影響が経常利益に反映されたものの、特別利益の計上により当期純利益は伸び悩み。
2025年3月期予想:増収増益
調達事業や半導体及び電子部品事業が引き続き成長を見込まれる。環境エネルギー事業の収益基盤強化と新規事業の展開も寄与する見込み。さらに、事業再編により創出されるシナジー効果が収益向上を後押し。一方で、金利や為替などの不確定要因も考慮。
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Q4 予想の信ぴょう性は?
売上予想:前年実績比+9%
過去5期の予想範囲(▲8%~+11%)内で現実的な水準。過去5期の達成度は平均102.2%で、概ね予想を上回る結果となっているため、信ぴょう性は高いと評価できる。達成度には上振れ傾向が見られるため、会社予想は控えめな傾向があると考えられる。
純利益予想:前年実績比+14%
過去5期の予想範囲(▲13%~+23%)内でやや積極的な水準。達成度の平均値は112.2%で、例外を除き予想を上回る結果が多いため、信ぴょう性は比較的高いと評価できる。過去の達成度には上振れ傾向が顕著であるため、会社予想は控えめな傾向があると考えられる。
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Q5 市場の評価は?
EPSが上昇するとPERが低下する逆相関が見られることから、市場は利益成長を慎重に評価していると考えられる。また、5期前と比較してEPSは増加しているがPERの上昇は鈍く、市場が利益成長を十分に評価しているとはいえない。
直近期末のPERは13.0で、20倍を基準にすると割安感がある水準。さらに、過去5期の安値PER(6.9)から高値PER(18.8)の範囲内に収まっており、市場の成長期待が大きく高まっている兆しは見られない。
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Q6 リスクをどう見る?
利益予想は現実的で信ぴょう性が高く、過去の上振れ傾向から業績の伸長が期待される。さらに、PERの割安水準は成長余地を示しており、投資妙味がある。
一方で、市場が利益成長を慎重に評価し、過小評価の傾向が見られるため、企業価値が十分に反映されないリスクがある。また、市場期待が大きく高まっていないため、短期的な評価向上には限界がある可能性には注意が必要。
最後に「買うならどのくらい?」を以下の観点から検討します。
過去の市場評価から、相対的に低い水準を「概ね安い水準」として算出し、さらに水準を絞るために、リスク許容度に応じた3つのシナリオを提示します。これにより現在の株価位置を把握し、安いと考える水準に達した際に投資を検討する準備ができます。
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Q7 買うならどのくらい?
過去の市場評価の範囲を基に、相対的に低い水準を特定すると、投資を検討する際の有用な目安となる。同社の場合、直近5期の安値PERの平均〜高値PERの平均を概ねの評価レンジとすると、
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