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【IR分析 #152】 レオン自動機(6272)のIR情報から、「買うならどのくらい?」を考える

株式投資を考えたときに、銘柄選びと投資タイミングで迷う方は多いと思います。

そこで、「いい銘柄を、安いときに買う」ために、増益傾向などの「いい銘柄」をピックアップし、「どんな会社で何がいいのか」を整理しました。
また、過去の市場評価より低い水準を「安いとき」として「買うならどのくらいか」を見ていきます。

企業が投資家向けに開示する信頼性の高い情報(IR情報※)を基にしていますが、専門的で量も多いので要点だけをまとめました。
客観的な基準で選定した「いい銘柄」の、まず知っておくべきことだけが、2分ほどで読めるので、投資候補探しの時間と労力を大幅に軽減できます。

ほぼ無料ですが、最後の有料部分で「買うならどのくらいか」をご確認いただけます。読み放題のメンバーシップは初月無料ですので、ご登録の上、効率的な投資候補探しをご体感ください。

(※)有価証券報告書 決算短信 決算説明資料
2024.3期 (2023/4/1~2024/3/31)


Q1 どんな会社?

食品加工機械の開発・製造・販売を行い、包あん機や製パンラインを主力事業とする。独自のレオロジー技術(流動加工理論)を活用し、高精度な食品加工を実現。1970年代に海外展開を開始し、現在は国内外の食品メーカーに機械を提供し、業界トップの地位を確立している。特に北米市場で製パンラインの需要が拡大。食品ロス削減や省エネルギー化にも取り組み、カスタマイズ対応や充実したアフターサービスにより高い評価を得ている。


Q2 どんな状況?

食品業界では原材料価格の上昇やエネルギーコストの高騰が収益に影響を与える一方、人手不足や生産コスト削減の必要性から自動化ニーズが高まり、設備投資の増加が見込まれる。海外市場の成長が求められ、欧米市場での製パンライン拡販や中東・インド・アフリカの開拓が急務となっている。国内では食品ロス削減のニーズが拡大。DX導入やコスト削減、MESによる製造工程の効率化を進める。


Q3 業績は?

2024年3月期実績:増収増益
国内市場の需要回復と海外市場での拡販により、売上高・利益が増加した。特に北米市場では製パン機器の販売が好調で、価格見直しや原材料費の低下が利益拡大に寄与した。国内ではスーパー・コンビニ業界の設備投資が続き、惣菜関連の自動化需要が収益を押し上げた。中国市場では需要減少が見られるが、長期的な市場開拓を継続する方針。

2025年3月期予想:増収増益
食品業界の自動化ニーズの拡大が業績成長を後押しする見込み。欧米市場では製パンラインの需要が堅調で、新規大型案件の獲得を進める。円安基調により海外売上の増加が期待され、日本市場ではコンビニ・スーパーの設備投資が継続し、惣菜関連の需要も拡大。新機種導入で省人化・省エネ需要に対応する。原材料高や物流コスト上昇が懸念されるが、価格改定とコスト管理強化で利益率の維持・向上を図る。


Q4 予想の信ぴょう性は?

売上予想の前年実績比:+3%
過去5期の予想範囲(▲1%~+18%)内であり、やや保守的な水準といえる。過去5期の達成度は平均103.8%で、信ぴょう性は高いと評価できる。一方、達成度の上振れ傾向が見られるため、会社予想は控えめな傾向があると考えられる。

純利益予想の前年実績比:+2%
過去5期の予想範囲(▲47%~+47%)の下限に位置し、非常に保守的な水準といえる。達成度の平均値は118.6%で、信ぴょう性は高いと評価できる。過去の達成度では上振れ傾向が顕著であるため、会社予想は控えめな傾向があると考えられる。


Q5 市場の評価は?

EPSとPERの相関性
EPSが上昇するとPERが低下する逆相関が見られることから、市場は利益成長を慎重に評価していると考えられる。また、5期前と比較してEPSは大幅に増加したがPERは低下しており、市場が利益成長を過小評価している可能性が考えられる。

直近の市場評価の傾向
直近期末のPERは割安感が強い水準にある。さらに、過去5期の安値PERと高値PERの範囲内にあり、市場の成長期待が高まっている兆しは見られない。


Q6 リスクをどう見る?

プラスの要素
利益予想は控えめな傾向があり、過去の高い達成度を踏まえると上振れ余地がある。また、直近期のPERは過去と比較して低水準であり、成長が適正に評価されれば株価上昇の可能性が高い。

マイナスの要素
一方、市場は成長を慎重に評価しており、EPSの増加にもかかわらずPERが低下している。さらに、過去のPER高値と比較して市場期待の改善が見られず、株価が上昇するには時間を要する可能性がある。


この続きでは、過去の市場評価をもとに算出した「割安水準の目安」がご覧いただけます。ここまでの分析を踏まえ、この目安を知ることで、投資候補に入れるべきかの判断がしやすくなります。

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本記事は開示情報等を基にした客観的な分析を提供するもので特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また期中の業績修正等は反映しておらずリアルタイムの情報ではありません。記載の数値や分析結果は参考情報であり将来の価格や投資成果を保証するものではありません。内容には十分注意を払っていますが誤りが含まれる可能性があります。また情報は予告なく変更・修正される場合があります。有料部分の「買うならどのくらい?」は、過去の業績データや市場評価の傾向を基に理論株価や目安を提示したもので、これらは一般的な投資手法に基づく参考値であり特定の価格や投資行動を推奨するものではありません。また市場環境や業績修正のなどの影響により変動する可能性があります。最終的な投資判断はご自身の責任で慎重に行ってください。投資はリスクを伴いますのでこれらをご理解の上でご利用ください。


Q7 買うならどのくらい?

過去の市場評価の範囲を基に、相対的に低い水準を特定することで、投資を検討する際の有用な目安が得られる。具体的には、直近5期の安値PERの平均から高値PERの平均をこの企業の概ねの評価レンジとし、その中間以下を「概ね安い水準」とみなすと以下のようになる。

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