だいちゃんのこと④
だいちゃんと水君が8月23日に出張に出かけて行ってからというもの、残ったチョウロウ、海、凪の3匹のションボリ加減は言葉で表せないほどでした。毎年夏の終わりは、虫が出てくる事、草が伸びすぎている事があってあまり小屋から出たがらなかったのですが、今回は間違いなくそれだけではなく、寂しさからだったと思います。
ヤギさんは、こんなにも愛情深い動物なんだ…
毎日3匹の事を見ながら、出来るだけ一緒に過ごしてやる時間を作りました。
草を食べに行く時も、食べる事に専念して周りが気にならなくなるまでは傍に居てやったり(食べるの見てて)…
小屋から連れ出して出来るだけ角突き遊びに誘ったり…
ブラッシングしたり…
8月末にようやく3匹体制が整ってきました。
その頃に丁度、私と弟がだいちゃん達の出張先を訪問できる機会がやってきました。京都から車で2,3時間。
出張先の方がとても優しい方で、毎日のようにだいちゃんと水君の様子を知らせてくれました。ホッとしたり心配になったり…
ヤギ―ズと過ごすようになって、小さな子供を持ったような気持にさせて貰いました。
9月1日。弟と、だいちゃんと水君の所を訪れました。
二人は立ち上がって私たちの事を見てくれました。
お腹の様子が二転三転する中でしたが、だいちゃんは思ったよりも元気で、今までしたことが無い行動をしてきました。
私の手を食べちゃうんじゃないか、と思うくらい舐めてきたのです。
言葉には出しませんでしたが、だいちゃん、帰りたかったんだろうなと思いました。出張先の方は本当にとてもよくして下さっていて、二人もとても懐いている様子も見られて、ある意味安心はしたのですが、だいちゃんのその様子があまりにも心に刺さって、一日も早く帰ってきてほしい。
そんな思いが強くなりました。
その後、だいちゃんのお腹の調子が心配なほど悪化しました。ぼた餅を通り越して、水のようなうんちになっていたとの事。
水うんち→ぼた餅→水うんち
この繰り返しになり、いよいよ痩せて来たこともあり、うちに帰って来るという判断になりました。(途中で出張先の近くの獣医さんにもお薬を貰ったり等されていたようですが改善出来ず…)
9月13日、午後。
だいちゃんと水君が約20日ぶりに帰ってきました。
会いたくて心配で、車から二匹が下りてきた時は嬉しくて。
でも水君は、私が触れようとしたら「スッ」と体を離しました。
今まで一度もこんなこと無かったのに。
私はその時水君の信頼を失ったんだなと思い、辛い気持ちになりました。
だいちゃんは思ったよりもはるかに痩せていました。
あんなに大きくて立派だったのに…
ショックでした…
その日の午後にお医者様が来て下さり、再検便・点滴・注射をして下さいました。やせ細っただいちゃんには、その処置も辛そうに見えましたが、なんとかこれで持ち直してほしい!願うばかりでした。
少しおぼつかない足取りではありましたが、たくさんある青草を見ると食べたい!という意思が働いたのか、他の4匹と一緒にだいちゃんの好きだった眺めのよい場所へ草を食べに行っていました。
5匹いる光景
これこそが幸せだなぁと思いました。
ただ、だいちゃんには残暑厳しい西陽は辛かったようで、法面の下にある2本の樹の下の木陰へと降りて行きました。
暑い日はよくそこで涼んでいたよね…
大好きだった米糠のお団子も、黒糖のお水も口にできなくなっていました。
かろうじてお水は飲んでくれました。
心の中でもうダメかなと思いながらも諦めたくなくて…
でも、そこからもう法面の上に上がって来てくれる事はありませんでした。
※この次の投稿は、ヤギさんを飼うということ、ヤギさんを飼うために、飼おうと思って下さる方に是非、読んで頂きたい内容になります。
私自身もまだまだ未熟で、勉強不足多々ありですが、その経験の中から学んだ事を一人でも多くの方に知って貰いたい。
ヤギさんを取り上げたテレビ番組も増えてきています。
命という事について振り返って頂きたい想いもあり、かなり現実的に厳し事もお伝え致します が、どうぞよろしくお願い致します。