「ご搭乗便の変更をお願いできる□名のお客さま」に反応してみた
いつだったか、TBSラジオ日曜天国で、安住さんが空港で見かけるちょっと不思議な光景の話をしていた。
それは、「本日〇〇時出発予定の△△行きは満席以上のお客様に(そんなニュアンスのこと)ご予約いただいております。そのためご搭乗便の変更をお願いできる□名のお客さまを〜」
といったアナウンスが時折聞こえてくること。しかも、変更をお願いしたい人数が1名だけでないこともあるとか。
満席以上の予約ってどゆこと? ってなるけれど、珍しいことではないらしい。
そして、そのアナウンスが終わるか終わらないかで、指定されたカウンターにわぁっと人が集まってくるのだけど、集まる人は、出張なれしたおじさまが多いらしい。
変更に応じてくれた方には、お礼としてマイルか現金をお渡しするとアナウンスされるし、変更する便もその日中の飛行機なので、多少遅れても問題ない方は、ぴゅーっとお願いに応じるようにしているのでは、という安住さんの考察。
そんなことがあるんだ〜と、いつかこの場面に遭遇するのを楽しみにしていた。
そしてついに、今日。搭乗便変更のお願いのアナウンスを聞いた。
しかも、自分が搭乗予定の便で!
すごい。本当に安住さんが話していた通りだ。搭乗便の変更にマイルか現金のお渡しがアナウンスされる。必要な座席も意外と多い。
カウンターに行く人はいるのかと、少し離れた場所から観察してみる。
1名、行った。お、2人目も。
3人目は、まだ来ないぞ…。
お、お、お、私が立った〜〜〜〜。
どんなふうに対応されるのか気になってしまって、変更を申し出てみた。ちょっとゆっくり帰るだけで現金もらえるなんていいじゃん、と思ったのもほんと。
まぁまぁの恥ずかしさを抱えながら、カウンターの前に立った。
「変更できるのですがどうしたらいいですか?」と申し出てみたものの、その場ですぐに手続きに入るわけではなかった。
最終的な座席の調整をした上で、必要があれば呼び出されるらしい。カウンターの近くで待っていてくださいと言われた。
そう言えば、安住さんも、アナウンスするけど全席変更が必要なわけではないと話されていたな、と思い出す。
カウンターを離れて、アナウンスが聞こえる場所で待機する。
結果、私の名前が呼ばれることなかった。
そろそろ搭乗手続きが始まるかな、という時間に、座席の最終調整は終わったとのアナウンスが入る。
私は、予約していた便の予約していた席に座り、定刻より少し遅れて出発をしたのだった。
人生で何十回か乗った飛行機だったけれど、初めての体験をしてしまった。おもしろかった。
実は今日、このアナウンスを聞く前に、ターミナルを間違えるという、これまた新体験をしていたのだ。
飛行機に乗るまでの流れで、今まで経験したことないことが2つも起こってしまった。旅の終わりに、ドキドキしてどくどくして、感情が上がったり下がったり忙しかったなぁ。
飛行機なんて手続きして乗るだけ、なんて思っていたけれど、まだまだ楽しむ余地と油断ならないこともあるものだなぁ、なーんて思った帰路でした。
ありがとうございます。ロックンロールと生クリームとマンガと物語に使いながら、自分の中のことばを探っていきまます。