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yokoito_illust
自由詩: 赤ずきんちゃんのお母さんへ!
赤ずきんちゃんのお母さん、ちょっと待って
どうして危ないことを子どもにさせるのですか
森には怖いオオカミがいるのですよ
どうして自分で行かないのですか
子どもが襲われても良いのですか
子ども一人で行かせるのは危険だと思いませんか
お婆さんは森の中に一人で住んでいますね
どうして、一緒に四人で仲良く暮らさないのですか
年寄りをたった一人にして、心配はないのですか
あなたも歳を取ったら、森に一人で住むのですか
お婆さんと何か気まずいことでもあったのですか
そうなら近所に離れて暮らせばいいでしょう
ひょっとして、大げんかして
追い出したのではないでしょうね
自分が行けないなら、幼い娘でなく
どうして夫に頼まないのですか
夫は狩りに行く暇があるぐらいなら、行けるでしょう
もういいです
答えてもらえないなら
たぶん、よほどの事情があったのでしょう
でも、娘が大人になった時
事情を話して分かってもらえる自信はあるのですか
間違っても、口減らしだったとは言わないでくださいね
おせっかい言って、すみませんでした
私はただ赤ずきんちゃんが心配でしかたないのです
(※お断り
物語の世界ですが、おせっかいにも赤ずきんちゃんのお母さんに話かける設定にしました。)