第Ⅱ期 補聴器(Ⅱ)
こんにちは。今日は補聴器(Ⅱ)です。
補聴器の基本的な特性(音響性能)
●どのような音が入ったら、どのような音が出るか
(音をどのように増幅しているか)を知りたい
●そのために、補聴器に入る音と出る音を測りたい
(入る音を正しくコントロールして出る音を測りたい)
補聴器の特性(音響特性)の測定
測定者:販売店
目的 :
調整の確認・記録(再調整時のための情報)
→フィッティングをした状態で測定
(60~90㏈入力の高周波数レスポンス)
性能の確認(品質確保)販売時、修理品の検査
→JISに準じた最大性能の測定
・最大音響利得の周波数レスポンス曲線
(60㏈入力でも可)
・90㏈入力最大出力音圧レベルの周波数レスポンス曲線
測定者:製造業者
目的 :出荷検査、製品仕様
→JISに適合した測定
出力音の測定器(2㎤カプラと密閉型疑似耳)
2㎤カプラ
規定:空洞の容積が規定されている
特徴:補聴器を人の外耳道に近い2㎤カプラの容積(空洞)に
接続いたときの音圧を測定する
密閉型疑似耳
規定:伝達音響インピーダンスが規定されている
特徴:補聴器を装用した時に、標準的な人(成人)の鼓膜面に生じる
音圧に近い値を測定するように設計されている
★JISの測定には2㎤カプラを使用する。ただし参考のために
密閉型疑似耳にによる動作特性を併記してよい
音場の制御
音圧法と置換法の比較
測定用マイクロホン
音圧法→制御用(音場監視用)と補聴器出力測定耳に2個用いる
置換法→1個のマイクロホンを制御用と測定用に兼用することができる
音場校正
音圧法→不要
置換法→測定前(又は定期的)に行う必要がある
高周波数平均値(HFA)=(1000Hz+1600kHz+2000Hz)÷3
補聴器の特性(音響性能)を測定する主な目的
販売店
目的:実耳測定→実際の聞こえ方を詳細に確認するために行う
測定条件:補聴器使用者に装用させ、プローブチューブにより、
測定する(ISO12124による)
製造者
目的:疑似インサイチュ→装用した状態の補聴器の性能
(代表値)を得るために行う。指向性補聴器の評価にも用いる
測定条件:マネキンによる測定(IEC60118‐8)による
今日は以上です。
HFAは過去試験に出ていますので、要チェックです。
参考文献
認定補聴器技能者要請事業
第Ⅱ期養成課程
講習会テキスト
公益財団法人テクノエイド協会