第Ⅱ期 補聴器調整Ⅱ
こんにちは。本日は補聴器調整Ⅱです。
補聴器調整の重要性
・補聴器の調整の仕方でその効果は大きく変化する
・難聴、障害の程度は症例によって異なる
★100%正解の回答はない
★難聴者の聴覚について理解する必要がある
補聴器に対するイメージの注意点
・否定的な印象
→雑音がうるさく、言葉が聞き取れない
・過大評価している例
→補聴器をすれば聴こえるようになる
➡装用したが、思ったような効果が得られない
感音難聴に関する聴覚障害
・聴覚補充現象
・不快レベル
・聴覚ダイナミックレンジ
・リニア増幅とノンリニア増幅
装用時の決定
両耳に装用した方が補聴効果は高い
・両方で聞いた方がより小さな音で聞き取れる
・方向感が良くなる
・騒音下での聞き取りが改善される
両耳装用での問題点
・両耳の聴力に著しい差がある場合は効果が乏しいこともある
・経済的な問題
・補聴器をすることで生じる不快感が増える可能性がある
片耳装用の場合、どちらの耳に装用するべきか
・より効果が高い耳に装用するのが良い
→純音聴力検査、語音聴力検査、不快レベル
・装用者のニーズに合わせる
→生活環境、職場環境、利き手など
処方式
・ミラー法
・ハーフゲイン法
→聴覚障碍者が最も好む利得が純音聴力閾値の半分を根拠
・NAL-NL1/NL2
→音声の明瞭度を最大にすることを目指している
・DSL
→NAL-NLよりも利得が大きくなる
フィッティングの方法
・規定選択法
→聴覚検査の結果から処方式を用いて適合する方法
★規定選択法だけで調整をすることはできず、装用者に応じた修正が
必要
・比較選択法
→適合検査の結果や補聴効果から判断する方法
・補聴器を色々試す、など
★限られた時間で最適な補聴器を見つけるのは難しい
処方式を用いて、大まかに調整(規定選択法)
↓
適合検査結果の結果や試聴の結果で再調整(比較選択法)
装用効果の評価
・補聴器特性表
・装用閾値の測定
・語音明瞭度の測定
・騒音許容度の測定
→装用効果を確認し、必要に応じて再調整をする
装用後に生じる問題
・ハウリング
→正しい装用方法を指導する
→イヤモールドの作製などの検討
→補聴器の利得が大きい
・耳閉感、自声強調
→ベントの作製
→耳穴型→耳掛け型へ変更
→オープンイヤフィッティング
・低音域の利得が得いにくい
・高音障害型の軽度から中度難聴者が適応
・雑音に対する対応
→雑音抑制機能、指向性のついた補聴器を装用する
→補聴器の音質調整をする
→少しずつ慣れていく
→周囲の環境に合わせてボリュームを調整する
→うるさい場所では補聴器を外す
本日は以上です。
規定選択法は過去問で出ていますので、理解した方が良いと思います。
参考文献
認定補聴器技能者要請事業
第Ⅱ期養成課程
講習会テキスト
公益財団法人テクノエイド協会