7 階

呻き声をあげる。
人生のなにもかもが、まるで足を折られた兵士の眼前に粛々と突き付けられたきざはしのようだ。
僕は、泣いてばかりいる。
堅牢けんろうとして佇むそれが、実は数多の砂で出来ていて、いつしか、僕の涙で溶かすことが出来るという幽かな可能性に懸けて。

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