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風何(ふうか)
2023年12月29日 19:28
頭痛。溶解しない沈殿。もう一生分眠ってしまって、僕は、眼を瞑る口実を見つけられない。見ないことを選べず、ただ見ることしか出来ない光景を前に、夢を、いつか見ていたことを思い出しながら、沈殿して往かない意識を、重々しく、頭の重さそのもののようにもたげている。泥のように眠っても、眠っているから、泥のようであること、なにも気にしなくてよかったのに、眠りにつけなければ、ただ取り残されるのだ、存在、泥
2023年12月3日 16:20
どれだけ僻んだって、きみは海。砂浜の砂を少しだけ濡らして、歪んだ月の光を、その淀んだ水面に映し出す、ただ僕に疎らな詩を想起させるだけのもの。僕はきみのことが好きだけれど、きみを、本当の意味で好きになることなんてないのかもしれないね。みんな、生まれたときから詩人で、目の前にあるものを、象徴的にしたがっている。それはきっと僕も同じで、砂浜で微かに輝く貝殻を拾い集めるみたいに、そして、その音に神経を研